林曉甫 / HAYASHI Akio

インビジブルという法人を2015年に立ち上げ、今は福島県は富岡町に住んでます。 ht…

林曉甫 / HAYASHI Akio

インビジブルという法人を2015年に立ち上げ、今は福島県は富岡町に住んでます。 https://linktr.ee/akiwo

マガジン

  • 見えない気配/ 痕跡プロジェクト

    「見えない気配/痕跡」は、震災と原発事故による複合災害により、浜通りから失われたものの気配や痕跡を辿るだけでなく、この先にあり得るかもしれない複数の未来の可能性を探求し、その可能性の断片を作品として可視化させることを試みるアートプロジェクトです。  今年度は細井 美裕(サウンドアーティスト)と新津保 建秀(写真家)と共にリサーチを重ね、作品制作に取り組むことで、この町を語り継ぐための方法を探していきます。

  • 日日是好日

    その日に見たこと、話したこと、読んだこと、考えたことの記録

  • 月の下アートセンター

    • 0本

    富岡町でスタートしたアートセンターです。富岡町だけでなく、浜通り各地の活動紹介を行います。

  • 夜の森暮らしの百貨市

    富岡町で行うマルシェです。

  • ランニングと朝食

    • 72本

    毎週土曜日の7:30に、清澄白河A1出口前に集合し、5-10km圏内にある朝食を食べに行くためにランニングをするプロジェクト。ランニング初心者大歓迎!!また、「走るのはちょっと、、、」という方は朝食だけの参加もOKですので、お気軽に参加してください◎

最近の記事

見えない気配/痕跡 9月滞在

見えない気配/痕跡プロジェクト WEBサイト

    • 見えない気配/痕跡 7月滞在

      見えない気配/痕跡プロジェクト WEBサイト

      • 熱源

        なかなかうまく噛み合っていない歯車が動き出すのはいつだってターニングポイントがあると思ってる。毎日何かが噛み合い前進する日になるように動いているけど、特に今日は良い兆しが見えたのできっといい一日だったのだろう。 今日の1枚

        • 福島第一原子力発電所へ

          7月9日にアートプロジェクト「記憶の痕跡」のリサーチのために半年ぶりに福島第一原子力発電所を訪問。 施設に入る前のセキュリティーチェック時に、「あれ?なんでこんなとこにいるの?」と、富岡町で暮らし原発で働く歳の離れた友人に声をかけられ、彼と交わした短い会話が今回のハイライトのひとつ。 廃炉現場で働き続けている友人がいるという事実が、自分とこの場所の関係を更新し続けていってくれる気がする。これから何十年かかるのか分からない廃炉の現場は、本当に多くの人に訪れて欲しい場所。

        見えない気配/痕跡 9月滞在

        マガジン

        • 見えない気配/ 痕跡プロジェクト
          2本
        • 日日是好日
          32本
        • 月の下アートセンター
          0本
        • 夜の森暮らしの百貨市
          0本
        • ランニングと朝食
          72本
        • サンカクの会
          14本

        記事

          「記憶の痕跡」プロジェクトリサーチスタート

          今年度スタートのアートプロジェクト「記憶の痕跡」のため、アーティストの細井美裕と新津保建秀を浜通りに招きリサーチを実施。中間貯蔵施設や福島第一原子力発電所など複合災害関連の場所や、新津保さんが13年前に撮影した場所、浜通りで活動する友人のスペースなど、短い時間の中で各所を調査。自分自身の過去の仕事や友人と繋がる話もあったりと実り多き時間になりました。新プロジェクトの詳細は後日共有しますので、ぜひ彼らのプロジェクトを体験しに浜通りに来てください。

          「記憶の痕跡」プロジェクトリサーチスタート

          浜通り食と藝術プロジェクト本格始動

          アーティストの磯崎道佳さんを招き今年度からスタートした「浜通り食と藝術プロジェクト」。今回は酵母作りのための果実採取を行うフィールドワークと、酵母作りのための仕込みを行いました。この数日の暑さのためか、熟した梅がほとんど落ちてしまっていましたが、木の高いところに残ってる梅などを採取することができ一安心。 この地域を食べるという視点で見直し、そこから自分たちの日常を考えたり、日頃の食生活や食習慣を考えたりする意義を感じています。秋に開催する「富岡秋のパン祭り」までにどんなアー

          浜通り食と藝術プロジェクト本格始動

          総会

          理事長を務めるNPO法人インビジブルの総会をオンラインで。非常に厳しい決算となってしまい代表として大いに反省するところはあるけど、一方で撒いてきたタネが少しずつ開きはじめてきていることも確か。これから数年でどう道筋をつけられるかが大切になってくるタイミングで、しっかりと踏ん張らないと。やりきろう。 遅い梅雨が近づきつつある中で、高校時代の友人の結婚式が迫ってる。高校3年生のときにメキシコに留学し卒業式を共にできなかったこともあってか、高校時代の友人とはほとんど疎遠になってる

          取材

          「富岡町に移住してきた立場としてインタビュー受けてもらえませんか?」と移住事業の担当者から連絡を頂き、インタビューを受けた。なんでここに来たのか?生活はどうか?など60分ほど、あれこれ話をさせてもらったけど、果たして移住希望者の参考になるのだろうか。生活の利便性は確かに高いとは言えないけど、それでも60分もかからずにいわきに行けるし、仙台にだって90分ほどで特急一本で行ける。夜はとても静かだし、朝は季節によって異なるけど、春先だとウグイスの大合唱で起きることができる。海は近く

          大分へ

          先日数年ぶりに大分へ。大分県内各所で行われる文化芸術活動や移住政策などの現場を視察しつつ、その前後で久方ぶりの友人知人と再会したり、新たな出会いにも恵まれたりと、充実した滞在ができた。特に別府ではホテルのフロントや路上では「久しぶり」と声をかけてくれる方も多く、離れて10年以上経った今も覚えていてくれる人がそこにいることが素直に嬉しかった。 事前に大分に行くことをSNSに投稿したところ、1人の友人が周りに声をかけ20名近くが集まるまるで同窓会のような機会を作ってくれた。元同

          闇夜を歩く

          富岡町の夜の街灯は少ない。特に中心部から夜ノ森の方に行く道の街灯はまばらになり、暗い道のが多い。初めて歩いた時は獣か出るかなとか不安もよぎったが、今ではむしろ東京など都心ではなかなか体験できない闇夜のウォーキングを気に入っている。 闇夜の記憶と言えば、小学校の時に行ったキャンプで山の中に一人で一晩を過ごすソロキャンプというのがあった。車に乗せられ目隠しをされて車で20分ほど連れ回され、降ろされたところで1人野営をするというもの。装備は懐中電灯、ナイフ、水、軽食、ロープ、寝袋

          働く環境

          富岡町に隣接する大熊町にあるコワーキングスペースを使い始めてしばらく経つが、おかげさまですこぶる快適で東京よりもオンラインでの仕事は捗る。外を見れば高揚する山々、夜は電気がほとんどないため満天の星空。もう少し食事するところが遅くまであればなおいいけど、ないということで特段不便になるわけでもない。 ジムと図書館、そしてサウナが近くにあるし、少なくとも自分の生活において必要なものは大体揃ってるなと感じる今日この頃。

          知る機会

          小中学校に出入りし、そこにアーティストなどクリエイティブな仕事に従事するプロフェッショナルを「転校生」として招聘する「PinSプロジェクト」という事業を富岡町(福島県)で行なっています。 https://pinsproject.net/ 東日本大震災によって引き起こされた福島第一原子力発電所の事故により帰宅困難区域にも指定された富岡町。(今なお一部地域には入れない)町の総人口は12,000人弱を数えるものの、今なお町外での生活を続けている方が大半で、町内居住者は2,000

          焚火

          富岡にいると事あるごとに焚火がしたくなる。特にキャンプ大好きというわけでもないのだが、火を囲み一人で眺める時間も、人と静かに語り合う時間も日常にはないとても素晴らしい時間である。オンライン会議のように相手の顔を見続けることもなく(ついでに自分の顔を見なくていい)、火に話しかけるように会話したり、ただ木の燃える音を聞き特に話すこともなくそこにいるだけでも許されるという状況は焚火ならではのコミュニケーションのように思う。 火の気配と人の気配と周囲の暗闇。コロナ禍を経て原始からあり

          祭りの構造

          30数年ぶりに開催された祭りに神輿の担ぎ手として参加した。全長4km弱の道のりを神輿を担ぎ練り歩く中で、多くの地域の高齢者が家々から出てきて、手を合わせ深々と頭を下げ神輿を見送っていた姿はとても感慨深いものであった。昨今は国内各地で神輿の担ぎ手が足りず、中止に追い込まれることも多い。元々はその地域で生まれ育った人が担ぐことが、ある種のイニシエーションのように、共同体を形作る一つの役割を担っていたと思うが、高齢化や地方の居住者の現象に共ないこうしたことも変わってきている現実があ

          富岡町民

          12月7日、福島県は双葉郡にある富岡町の町民になった。 2015年3月にRelight Projectの一環で初めてこの地を訪れてから6年が経ち、自分の意思でこの地の住民になることを決めたのはなんとも感慨深い。それから数年が経ち、インビジブルの仕事を通じて富岡町を訪れる中で、少しづつ知合いも増え場所を知る中で、この場所で見たい景色/作り出したい景色があるということを日に日に強く思うようになった。その実現を目指すのであれば、この地の住民として責任と自由を合わせながら進めていく

          異次元の輪郭

          ご招待をいただきリンク先にある暗闇を体験するプログラムに参加させていただいた。これは完全な暗闇の空間に複数人の参加者とアテンドしてくれる2名スタッフと共に入り、その中を移動したりいくつかのゲームを行ったりする体験型のプログラムだ。僅かな光を探そうともそこには一筋の光も存在しない完全なる暗闇。そのため視覚は全く機能しない。空間内での移動やゲームを行うためには、参加者の声や身体と白杖、今回新たに開発されたこの「echo」の触感に全てを頼ることになる。 「ダイアローグ・イン・ザ・