
紗典の面会一回目
昨日、
はじめて紗典の面会に行ってきました。
自転車で21分と予想してくれたグーグル先生でしたが、
わたしの読みのほうが当たり、
28分かかっての到着でした。
きれいな病院で、スタッフさんもみんな親切です。
スタッフ用のドアから入れてもらい、
医療行為がなされるのだろう場所の一角、
空気の濃くしてあるゲージに入れられた紗典ちゃんに会いました。
中でカーラーをされて、
私を睨むように見つめる紗典ちゃん。
ちがうよ、置いていったんじゃないのよ。
スタッフさんから
「肺の中に膿が溜まっていました。
やっぱりウィルスのようです。
でもこの膿を出したので、レントゲンでのもやもやも大分薄れてきました」
と説明を聞き、
少しだけドアを開けてもらって撫でさせてもらいました。
恐らく、
「もう帰りたいんだけど」
と言っている紗典ちゃん。
「まだ帰れないんだよ、ごめんよぉ、明日もまた来るからね」
と返すと、
それにも返事をしてくれました。
スタッフさんから
「よくお返事する猫ちゃんなんですね」
と言われました。
よろしくお願いします、と頭を下げてから病院を出たのでした。
病院に連れて行ったときより確実に生きる力を取り戻していたし、
自分からウェットフードを食べたようで、
大分安心しました。
動物病院って有難い。
あと数日遅かったら衰弱死していたかもしれない。
帰ってからも、
空っぽのゲージを見ると胸がぎゅっとなるのです。
生きているのにいない、という寂しさが珍しく、
死んでいない、のとは違う寂しさなのでした。
猫って、一緒にいた時間以上の、そこの場所の空気自体を圧倒する存在感をもっているようです。
いつもいるリビングが寒いような、
本当に根こそぎ何かを入れ替えられているような、
よそよそしさが漂っています。
子供がいても、
もう一匹の猫のちーちゃんがいても、
薄まらない孤独なのです。
猫って偉大。
今日も朝から紗典ちゃんの面会に行ってきます。