阿賀北NovelJamついにゴール!!123
昨年10月に始まった阿賀北NovelJamがようやくというかついにゴールを迎えた。厳密にはまだゴールではないが、発売にこぎつけて一区切りとなったので、少し状況報告などしたいと思う。ぶっちゃけ宣伝だけど。
阿賀北NovelJamって何? 阿賀北ロマン賞と違うの? という向きも多かろうと思うのでざっくり説明しておくと、昨年まであった阿賀北ロマン賞が形を変えて「阿賀北ノベルジャム」になったものだ。
本家ノベルジャム的に言うと、NovelJam主宰メンバーだった松本准教授が新潟の敬和大学に招聘された縁で、阿賀北でもやってみようということから、大学生メンバーを中心に企画・運営されている地方開催の分家NovelJam的存在である。ざっくり。
チームに別れて、著者と編集者とデザイナーでチームを作って、小説を書いて電子書籍で出版するというNovelJamの基本部分は同じなのだが、今回はこの御時世でもあるので、オンライン開催になった。10月に始まってから先日まで、我々はリモートワークを積み重ねて、小説作品を製作していたというわけなのだ。本来のNovelJamは2日とか3日でショットガンに完成まで突っ走る企画なので、スピード感は少し違うが、今まで知らなかった者同士で力を合わせて作品を仕上げるという点ではまったく変わらず、エキサイティングな体験ができたし、マーベラスな作品が2つも完成した。グレイト。
前置きはここまで。
まあ今回は短期集中型NovelJamと違って、長期戦線であることもあってか、脱落者が少なからず出てしまった。残念ではあるが、それぞれに覚悟を持って取り組んで、それでもままならない事情があってのことなので、致し方ないとは思う。
参加した8著者中、3人が途中棄権。チームも1つ解体して再編されるというとんでもないサバイバルゲームになってしまった。ほんと小説を完成させるのって、実は大変なことだったのだなあ。それでも5作品は無事リリースを迎えて、よかった。本当によかった。まあコロナの情勢の悪化やら、チーム再編などもあったせいで、年末にリリースになるはずが、半月ほどずれ込んでのゴールになったわけである。
今後また販売合戦であるグランプリ編もあるわけだが、リリース時点のレポートとして本稿を起こしている。
我々のチームは「チームあがっと」。
土地の言葉で感謝の意味を持つ。またラジオのニックネームなどにもなっていた言葉ということで、新潟・阿賀北地方にちなんだものになっている。チームメンバーの発案で決まった。
メンバー追加やリタイヤなどもあって、最終的には以下の面子でゴールした。
著者 Yohクモハ
著者 月城いなほ
編集 波野發作
デザイン 吉田彩乃
デザイン 岸端優奈(兼任)
完成した作品を紹介しよう。
Yohクモハ・作
吉田彩乃・表紙
『バッテンガール』
バッテンはそのまま「✕」のこと。新潟の女子高生・瑠依(るい)は、ハンドボール部員だが、彼女が高校生最後の試合を終えるところから物語は始まる。受験が本格化するまでのしばらくのモラトリアムの中で、瑠依は自分と向き合い、本当の欲求はなんなのか自問自答を繰り返す。そして、自らの中から湧き上がる勝利への渇望に気づき、一歩を踏み出していく。そんなヤンクアダルト青春ストーリーである。自然豊かな阿賀北地方に暮らす、青少年の眩しい日々が精緻に描かれ、成長を見守る物語なのである。作者クモハ氏は、編集からの無茶振りに耐えて、渾身の執筆の末に、六万字の結構な大作を仕上げた。物語のピッチは、急がず慌てず、言葉は丁寧に織り込まれ、読者を瑠依に寄り添わせてくれる。おそらく誰しもが、最後のページでつぶやくだろう。ジャンプシュートと。
月城いなほ・作
岸端優奈・デザイン
『JKファンタジスタMISONOと5つの新潟』
本作は5つのオムニバス短編からなる連作短編形式のライトノベル系青春ハチャハチャSFである。情報量が多いが、一気に飲み込むといい。消化は胃袋でもできる。主人公・富田美園は、女子高生であり、女子プロサッカープレイヤーであり、透明人間である。情報量は多いが、一気に飲み込んでしまえば消化はできる。軽妙なタッチで描かれるので胃薬はいらない。各章は1人ずつのゲストキャラを中心に、美園が自ら狂言回しとなって物語を展開していく。そして突然のカタルシス。これはヤミツキになるぜお客さん。乞うご期待。
奇しくも弊チームは2作品とも主人公が女子高生でスポーツ選手。決して狙ったわけではない。チーム再編などの波に揉まれていくうちに、自然にこうなったわけである。人、それを運命と呼ぶ! この2作品は俺の手で世に放たれる宿命だったのだ。似ているようで似ていないこの2つの青春小説をぜひ読み比べていただきたい。なぜなら、両方買ってもらえるからである。ウェイサンキュー。
来週ぐらいにはBCCKS以外のストアでも配信が開始される。
阿賀北NovelJamがどうなったのか、ぜひ現場で見ていっていただきたい。
我々は闘い続け、そしていまも闘っている。
結果は3月! ラストスパートに向けて準備すっぞ!
つづく
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