『ウチら棺桶まで永遠のランウェイ』は間違いなく大学生の必読書な件
どうして『ウチら棺桶まで永遠のランウェイ』が大学生の必読書だと断言できるのか
「自分からっぽだな…他人に誇れるものが何もない…」
「居場所がない。毎日今の環境にいるのがつらい。」
「Instagramのストーリー…皆幸せそうでいいな」
「幸せな瞬間と残酷な日常が隣り合わせなこの世の中から逃げたい。」
などなど…。
体感で言って、現社会人1年目くらい~大学3年生の人達って、いろんな社会や制度の変化を第一に経験してきた世代だと思うんです。割と。
ガラケーからスマホへの変遷、SNSの盛衰、義務教育内容、年金制度、学部改組、LGBTs、終身雇用の終わり、、、適当に挙げましたけど挙げだしたらキリがないくらい。
そしてこれからもその変化に真っ先に対応して、後の世代に繋いでいくバトンをもっているのは僕たちの世代。
(別に上の世代がそうでないと言っているわけではなくて、ジェネレーションギャップみたいな意味を考えたときに線引きできるラインかなと思っただけです。深い意味はありませんが、kemioさんが23歳であることにからめて設定しています。)
何もかもが不安定で早々と変わりゆく社会に立ち向かっていくために、ぶれない「自分」をもっていることが大切だと、僕は思います。
※ぶれない≠変わらない ということをここでハッキリ書いておきますね
だからこそ、この「自分」を支える後ろ盾が必要で…。
その後ろ盾は「社会」でも「他人」でも「お金」でもなく、「自分自身」だとkemioさんは言います。
表現は違えど、彼は本書を通して「自分のことは自分で支えてあげて」と繰り返し主張していて、心底共感しました。
この本は、それに気づくことができる恰好の導入エッセイです。
僕と同世代なら、kemioという一人の人間の生き方から学べることはきっと多い(もちろん同世代でなくても)。
僕の一感想が『ウチら棺桶まで永遠のランウェイ』を手に取る一助になれば幸いに思います。
じゃあ早速、感想いってみよ~。
タイトル通り『ウチら棺桶まで永遠のランウェイ』っていうつい先月刊行された本を読んだわけなんですが、
「えっ…この人の価値観とか考え方、素敵過ぎん???共感しかない(語彙)」
と終始首を縦に振って読み進めてました。
どうしてこんなにも読みやすくて胸を打つ内容なんだろうか?と、率直に疑問だったのですが、それは
kemioさん自身、彼の価値観や生き方を読者に押し付けたいわけではなく、
あくまで一つの生き方、あるいは先例として世の中に提示しているからだとわかりました。
「人間関係」「セクシュアリティ」「人生」「夢」「SNS」「政治」などなど…
本来なら大きくて考えることすら面倒なテーマについて、難しい言いまわしや専門用語なしに、彼自身の言葉で述べられた読みやすい文章構成です。
(kemioさん自身の体験を基に、かみ砕いてくれているからだと思いますが…。)
その中でも、特に僕の心を捉えたものを各章から引用させてもらって、コメントしていきます。
1.私の、私だけの人生 -引かれたレールを走るだけなんてガラケーちっくじゃね?- より
本書を読めばわかりますが、彼は自分の出自や肩書に固執していません。
自分がやりたいこと・成し遂げたいことを叶えるためなら、別にモデルや芸能人でなくても、事務所に所属してなくても、いい。
進みたいと思った方向に偶然それらがあっただけで、あくまで目の前の”今”に集中している。
僕はこの考え方、大賛成です。
過去は今更変えられないし、わからない未来について思案して時間を食いつぶされるくらいなら、今をどう楽しく過ごせるかを考えた方がよっぽど幸せだから。
2.人間関係わんこそば -私を泣かせる相手に恨みはないの、強くしてくれてありがとうなの- より
ぶっちゃけこの章はどれも最高なので、全部紹介したいんですが、しぶしぶ二つを…(血涙)
ほんんんんんっっとこれ。って感じですね(語彙力)(二回目)
「まあ、他人の言うことなんて程ほどに聞いて右から左に受け流して、自分は自分のことにだけ気持ちを注ごうよ」
っていうことを言ってるのが、この章。
この文章の何がいいって、自分を支えてる自分をちゃんといたわってあげてねって伝えてくれてるところです。最高(×1000000000回)
はい。これもめちゃめちゃ刺さったわけなんですが、なんで刺さったのかというと
今までいた場所は「自分が無理して居た居場所が多かったから」です。
無理をすれば、結局のところ苦しむのは自分。
こんな短い文章で、思考を整理させてくれた彼には感謝しかありません。ほんとうに。
3.恋なんて、、-一生 #出口の見えないカンバセーション だわ- より
恋って一生のルーティーンの中でたまたまタイミングがあってイェイイェイってなるものであって絶対必須のアイテムではない。
どうやったらこんな集約した言葉が醸成されるんやと、本当におどろいてます。
このフレーズがグッと来たのは、恋をあくまで「アイテム」と捉えているところと、運命と幻の好きを待ち構える滑稽を皮肉ってるところです。
彼はとっても現実主義で、物事そのものを直視します。
チャンスは待っても来ないことをちゃんとわかっていて、行動することの大切さを説いている。それも、行動を起こすうえで気をつけなくてはならない点や闇雲にやってはいけないという注意点まで添えて。
ほんとう、かっこいいなあ…(Youtubeチャンネルを読了後、秒で登録した)
4.ウチら棺桶まで永遠のランウェイ -知恵とか勇気とかなんでもいいから、自分でカスタムした武器で世界壊してこ- より
「頑張る」って言葉は、人を追い詰める。
励ましになるかもしれないけれど、度を過ぎるといけない。
kemioさんは、成果主義の世の中でも、自分を守っていきながら、やり遂げたいことにたどり着くヒントをくれます。
環境じゃなくて、自分の持ち様
通して本を読んだとき、このメッセージをビンビンに感じました。
失敗しても、上手くいかなくてもいいから、挑戦してみる。
そしたら、何か見えてくるものがあるかもしれないし、気分が向かなかったらショートケーキでもサクッと食べて紅茶啜ったら大体OKなんじゃない?
改めてそんな気持ちにさせられました笑。
夜更かしした間のたったの2時間で僕の価値観がまた一つ変わりました。
多分今まで読んだ本の中で5本の指に入るくらい好きな本です。ありがとう、kemio。