なる@若者と贈与

社会科学系。 贈与的なものの経験が移行期の若者へ与える影響、特に就職・労働観へ与える影響を研究しています。 社会学、若者、贈与

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社会科学系。 贈与的なものの経験が移行期の若者へ与える影響、特に就職・労働観へ与える影響を研究しています。 社会学、若者、贈与

最近の記事

山頂にも街にもいない日

『リサーチのはじめかた』を読んだ。 研究者になる方法ではなく、自分の中から問いを生み出し、問いを研究に耐えられるよう形作っていくための本だった。研究は何をしたっていい。どんなことだって研究できる。けど、研究によって、自分が取り組むからこそ、自分と世界が豊かになるような研究をすべきなんだと思う。例は人文社会科学系だったし。そのために書かれた方法論の本だった。 興味のままに論文を読むと、大抵自分の知らない世界が広がっている。同時に、人の頭の中をのぞいている感じもする。それを自分

    • 【不在者投票】秋田市にいない秋田市民が参議院選挙で投票する方法【7/7締切】

      ※1分で読めます。実質7/7締切です。今日やって!!! ※不明なことは秋田市選挙管理委員会に問い合わせるのがベストです。 1.この記事を読むべき人7/10に秋田市にいない以下の人。 秋田市に住民票があるが、今秋田市にいない人(→県外の大学生など) 最近秋田市外に転出したため、秋田市の投票用紙が届いた人 (秋田市民で7/10に秋田市にいない場合は「期日前投票」になります! そちらはこの記事では解説しません。ggって!) (マイナンバーカードを持っていない方はこの記事の方

      • 大学院に入りたい20代男性ニュース 2021.07.08

        誰かの日常の景色を見たいあなたへ。 こんばんは。温暖化。 ネット世界は今日も快晴。順調なレコメンド汚染によって、ネットの街には自分の好きなラーメン屋ばかりが並ぶ景色が広がっています。 「自分用にカスタマイズされた情報」ばかりに食傷ぎみのあなたへ。 有意義かはわかりませんが、私の見ている景色をシェアするので、よかったら楽しんでください。 1. ratik -人文・社会科学領域の専門書出版NPO-paypalの支払い履歴を見ると「ratik」という見慣れない文字が。 検索し

        • 自分用にカスタマイズされた情報なんて嫌だ2021.07.05

          ------------------------------------------------------------ この記事を読んだらいい人は 「誰かの普通に見ている景色」を見たい人 です。 ------------------------------------------------------------ ごきげんよう。太平洋。 SNSの利用と広告の発達で、皆さんの周囲には「自分用にカスタマイズされた情報」ばかりになっていて辛くないですか。 街を歩いても、車を

          【ゆる募】男女兼用で乗れる自転車

          友人「弟に自転車を買ってあげたい」 弟の転職祝いで自転車を買ってあげたいそうだ。ただ、オーダーがなかなか難しい。 ・(よーわからんけど)かっこいい自転車を買ってあげたい ・彼女と兼用できるといい ・駐輪場ではなく部屋にいれる可能性もある 結論から言うと、正解は見つかっていないです。誰か教えてください。 迷った過程を以下に記すので、誰かの参考にして頂ければ幸いです。 「男女兼用か、難しいなぁ」と思ったけど割とよくあるニーズかもしれない。男女に限らず、「自転車の使用時間は

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          コミュニケーションの生まれる振る舞いとしての「セミパブリック」仮説

          (平田オリザ(1998)演劇入門 講談社 の読書記録です。) 他者との会話が起こるときって?普段、見知らぬ誰かと会話は起こらない。 職場まで歩いているとき、電車に揺られているとき、私たちはすれ違う他者と会話はしない。 逆に、家や学校では会話をするが、それは知っている人たちとの間だろう。 見知らぬ誰かとの会話が起こるのは、どんなときだろうか? セミパブリックとは —演劇の方法論として—セミパブリックとは 平田オリザが『演劇入門』の中で、戯曲を書く方法論としてセミパブリック

          コミュニケーションの生まれる振る舞いとしての「セミパブリック」仮説

          ルース・ベネディクト 菊と刀

          読書記録です。 第1章 研究課題—日本 戦争のために日本を研究することが研究の発端だったこと、人類学のスタンスや価値などについて。 第2章 戦争中の日本人 明らかな死地に飛び込んできた、物質的に負けているのにそれを超えようと日本人の特殊な精神性について。天皇への忠誠や生まれの土地への想いからくるものだった。 第3章 「各々其ノトコロヲ得」 日本の階層性について。 第4章 明治維新 カット。 第5章 過去と世間に負目を負う者 恩について。 obiligation(義務

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          広面日記 vol.1 今日、私の知らない蝉がいることに気がついた。

          数日前からこの家でも蝉が鳴き始めた。 昨年の冬に引っ越してきたのでこの家で夏を迎えるのは初めてで、当然蝉の声を聞くのも初めてだった。 とはいえその以前にもこの辺りに住んでいたので、見知らぬ土地へ移動したからというわけではないのだけど。 今日、私の知らない蝉がいることに気がついた。 どんな鳴き声か覚えていないが、「あれ、蝉の鳴き声が違う」とだけわかった。 そもそもこれまでに聞いていた蝉の鳴き声も知らないけど、いつもと違うのはわかる。 いつもの蝉が夏休みど真ん中の感じなら、この

          広面日記 vol.1 今日、私の知らない蝉がいることに気がついた。

          桜井英治 贈与の歴史学

          読書記録です。 第1章 贈与から税へ贈与といえば1920年代の研究の贈与論。モース『贈与論』で提示され、ゴドリエ『贈与の謎』でさらに言及した贈与をめぐる4つの義務がある。 1 贈り物を与える義務(提供の義務) 2 それを受ける義務(需要の義務) 3 お返しの義務(返礼の義務) 4 神々や神々を代表する人間へ贈与する義務(神にたいする贈与の義務) お返しの義務が現代人も感覚的にわかりやすいだろうか。これは「互酬性(reciprocity)」という概念でも表される。贈り物に

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          2010年に会った人の半生

          年末年始、帰省の折に掃除をしていたら片隅から出てきたメモの話。 私はレシートをや走り書きのメモを収集しておく癖がある。日々の出来事、感じたことや考えたことを何かのタネにしたく、いつか振り返り再検討したい、まとめたいと思いながらただただ積み重なっている記憶の山がある。掃除をしようと思ったとき、大抵この山に目を通す時間になり、一枚一枚を見て色んなことを思い出しながら何かを供養し、片手におさまる程度の紙切れをゴミ箱に移して、少しだけ山が小さくなって満足する。もちろん掃除は遂行され

          2010年に会った人の半生

          遠くへ行きたい秋田の若者たちへ

          伝えたいことはシンプルで 「秋田の高校生が遠くへ行きたいなら力になりたい」 ということです。 いや、高校生でなくても何歳でもいいんだけれど。 2014年、8ヶ月程かけて自転車で日本一周してきました。全国の土地を訪れて、たくさんの人たちと出会い、生き様にふれ、どう生きようか考えていたその頃の自分の想いを語りながらペダルを回し続けました。 それはそれはたくさんの恩を受けたので、全然まだまだ返しきれないんですけど、気持ちは先に向かっていて、早く次に繋げていきたいんです。勉強した

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          あなたとお話がしたいので、靴磨きさせて下さい

          「あなたとお話がしたいので、靴磨きさせて下さい。」というお願いです。 初めましての方は初めまして。 なるです。 初めましての方への自己紹介とお世話様ですの方への近況報告です。 自身が浪人中に進路に悩んだところから、 若者が社会への関わり方を模索するには何が必要なのか 今その支援の場面で何が起こっているのか 教育はどう影響しているのか、何ができるのか あたりを6年間ああだこうだと学んできました。 教育にどんな可能性があるのかを知るために、全国の研究・実践者を自転車で訪ね

          あなたとお話がしたいので、靴磨きさせて下さい