秋のすみっこで私達は、
こんにちは、秋乃アキです。
今回は中学時代の「すみっこ」という部屋の話をします。
私が中学一年生のとき、不登校になりました。たぶん二ヵ月くらいしか登校しなかった覚えがあります。当時はアトピーを発症していて、同級生からは「アトピーが移る」や「気持ち悪い」といじめを受けていました。グループ分けでどこにも入れてもらえない。私が触ったものを「汚いから使えない」と言って。小学校のときも何ヶ月か不登校のときがあったので頭も悪く、英語の授業は特に苦痛でした。まぁ、不登校になった詳しい話は別のnoteにでも書こうかなと。
教室で配られてた「誰かが誰かを監視する」システムも嫌いで、中学校そのものがもしかしたら嫌いだったのかもしれません。中学校に行かず、部屋で小説を読んだり音楽を聴いたり。今にして思えば人よりもインプットの機会が多かったから、こうして文字に関わるお仕事をしているのかなと思います。
半年ほどスクールカウンセラーの先生と話をして、そんな折、学校に行けない行かない行きたくない生徒達が、自主的に集まって各々と勉強できる部屋(制度?)があることを知ります。それが中学校の一番奥、視聴覚室の隣にありました。一番すみっこにあるからす『すみっこ』と私達はそう呼んでいました。学校に行くのが難しい人のための部屋が学校の中にあるというのも面白い話しですが。とにかく、今回はその『すみっこ』の話を致します。
まんなかに楕円型の白いテーブルがあり、本棚には『僕を探しに』や『いつでも会える』といった絵本や、夏目漱石の『こころ』や宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』といった小説が置いてありました。使われていないロッカーが多くあったり、壁には黒板が設置してあって、休憩時間(といっても各々が好きなときに休んでいい)によく落書きしていました。
『すみっこ』には私を含め5人の生徒がいました。坊主頭の男性、人懐っこい女性、ヤクザの娘さん、気が強いお嬢様。とにかく個性の強い人ばかりでした。常に先生がいるわけではないので勉強しつつ合間に人生ゲームをやったり、UNOで遊んだりしていました。
狭い部屋の中で鬼ごっこをしたり、授業中に学校を抜け出して私の家でマリオカート64を遊んだり、だから、人よりは全然勉強をしていませんでした。でもそのときは勉強する意味も必要も感じていなかったし、今となってはやっぱり必要なかったなと思います。
卒業を機に15年が経った今でも先輩方と会うことはありません。当時は携帯なんて持っていないし、住んでいる場所が違うので連絡をする手段もなくなりました。今ごろ先輩方はどこでなにをしているのか。ともすると生きているのかもわかりません。私は言葉を生業にしています。だけど一秒先を生きていくだけで精一杯です。いつか、再会できたら色んな話をしたいですね。
ということで、今回はこの辺で。
お読みいただきありがとうございました!
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改めまして、秋助です。主にnoteでは小説、脚本、ツイノベ、短歌、エッセイを記事にしています。同人音声やフリーゲームのシナリオ、オリジナル小説や脚本の執筆依頼はこちらでお願いします→https://profile.coconala.com/users/1646652