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ナレーションに隠された『無意識』を盗め!音声波形をミラーリングしよう

こんな質問をいただいた。

Q.
ナレーション仲間にミラーリングというひたすら真似する練習方法を教えてもらったのですが、具体的にはどのようにするのが正しいですか?

A.
まず端的に僕のおすすめしている方法でいうと、
「音声波形の傾向をミラーリングすること」です。

順に説明していきますね。

某スクールでいうところのナレーションの練習法「ミラーリング」というネーミング、実は僕が提案したものなんですが、その意図としては2つありまして。

一つは、海外でも意味が通じること。
もう一つはミラーリング対象の「無意識にアクセスすること」です。

ミラーリングという言葉は心理学用語からとっているんですが、これは「相手の言動を模倣する技法」をいうんですね。

人は言動に無意識な癖があります。
その言動の癖をマネすることで対象者の無意識を"鏡写し"にし、
「あ、この人私に似ている」と親近感を抱かせる効果を「ミラーリング効果」と言ったりしますが、
ナレーションにおける「ミラーリング」はその対象者のスタイルをマネする行為そのものにフォーカスしています。

ミラーリング対象のナレーションスタイルをそっくりそのまま鏡写しのようにマネすることで
その対象ナレーターが持つ無意識の読みスタイルにアクセスすることができます。
その結果、売れている読みとはなんなのか、需要のある読みとはなんなのかを、自分の体で追体験することができます。

では、その「そっくりそのまま鏡写しのようにマネする」にはどうしたら良いのか、、、
その究極の方法が、「対象ナレーションの音声波形を模倣する」ことです。

音声は全て数値化、可視化できます。
子音や母音の強さ、間の長さ、喋り尺の長さ、スピードの緩急、アタックの強さ、語尾の余韻の有無などなど、、、
それをなぞるように自分もナレーションしてみればいいのです。

ミラーリングした後に対象と自分のナレーション音声波形を音声編集ソフトのタイムラインに並べ、どこがどう違うのかをみながら喋りを修正していく。
これが一番ミラーリングには効きます。

この方法でさらにいいとことは、音声波形への理解が進むところです。

「吹いたところ(ボフッという音)は波形がこうなるのか」
「語尾に息が乗っているとこういう波形になるのか」
「カ行とサ行では波形にこんな違いが出るのか」

という気づきが出てくるので、実際のナレーション案件で音声編集をするとき、その知識が大きな助けになったりします。

対象のナレーションに音楽がのっていたりするときは声だけを抽出できるソフトもあったりするので
ぜひ音声波形のミラーリング、やってみてください!

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