大量に生成したAIイラストの中から、うろ覚えのキーワードやメタデータで検索できる高速画像管理ツール

 webuiの拡張機能「Stable Diffusion webui Infinite Image Browsing」の紹介です。

 AIで生成した画像の管理はどうしてますか?

 以前、こんな記事を書いていたのですが、自分の環境は相変わらず「Tablacus」と「IrfanView」のコンビネーションによる快適画像ライフとなっております。
 フォルダあたり2000枚ぐらいまではさくさくっとサムネイル表示できて非常に軽快。

 上の記事で書いてありますが、ざっとTablacusで実現できている機能を羅列しておくと…

・エクスプローラーライクのファイル管理機能
・タブウィンドウによる複数フォルダ管理
・特大アイコン表示による高速サムネイル表示
・画像を見ながらマウスクリックで不要画像を削除
・正規表現にも対応したフィルタ機能
・高速ファイル名検索
・独自コンテキストメニューによる高度なカスタマイズ
  IrfanViewなどの専用ビューワーによる画像表示
  IrfanViewで開いてトリミングや解像度変更
  クリスタで開いて画像修正・加筆
  まとめて選択からのIrfanViewでのスライドショー
  フォルダ選択からのViXによるランダムスライドショー

 このように、非常に多彩な機能を実現するTablacus+外部プログラム環境ですが、対応できなかったのが「タグ管理」と「プロンプトの閲覧・コピー」。
 一応、Tablacusにラベル機能があって、それを使えばタグ管理できるんですが、タグの入力が手作業になるため非常に面倒。
 autotaggerでテキスト出力して、それをラベルに変換することもできそうなのですが、画像を増やすたびにautotaggerを使ったタグ登録作業が必要。
 自分の場合、画像をかなりのハイペースで次々と足していくので、手作業でのタグ作業だと追いつきません。
 基本的には全自動じゃないと無理。

 上記記事で紹介した「Eagle」だと自動タグ付けしてくれるらしいんですが、全体的な仕様が自分には合わなかったので使えませんでした。

 あと、プロンプトの閲覧も無理。
 一応、pngのメタテキストをいじることで表示することもできたのですが、メタデータが肥大化してしまい、WEBUI上でのメタデータの使い勝手がかなり落ちてしまうためやめました。

 そんな中、「画像内のwebuiメタデータを利用した強力な検索」と「プロンプトの閲覧・コピー」を両立しているのが、今回紹介する

 Stable Diffusion webui Infinite Image Browsing(以下IIB)

 WEBUIなどでプロンプトを使って生成した画像の使用に特化した画像管理ツールで、webui内のタブで動作する機能拡張版と独立したアプリ版があります。
 両者の機能はほぼ同じですが、機能拡張版だとプロンプトをt2iやi2iにそのまま送れます。
 自分は「画像閲覧・管理だけしたい」ことも多く、そのたびにwebui起動するのが面倒なのでアプリ版を使っています。

 なおインストールは、拡張機能版はwebuiの「extension」タブから、アプリ版は上記サイトの右側上方にある「Releases」の先にあるインストーラーを使います。

 でIIBの特徴は「画像のメタデータを読込み、それらをフィルタとして使って高速検索&検索結果のサムネイル&画像単体表示が可能」なことです。

 メタデータを毎回読み込むわけではなくキャッシュファイルとして保持する形式なので、キャッシュ作成時の初回こそ時間がかかりますが、それ以降は非常に高速。

 フィルターとしてして使えるのはプロンプトはもちろん、モデル名やLORA名、サンプラーやアップスケーラーなどでも可能。
 メタデータで使われているタグは一覧表示や予測変換から選択できるので、全部を覚えている必要はありません。
 「momoiro ponyとメガネLORAで生成した画像を一覧表示」とかが簡単にできます。

 ファイルネームやメタデータのあいまい検索も可能で、例えば「orangemix」と入力すると、ファイル名やメタデータに「orangemix」があれば、それを全部表示します。orangemix2も3も拾ってきます。

 選択画像を指定したフォルダに移動する機能もあるので、まとめて生成してからあとでフォルダに分類…なんて使い方もできると思います。


 Tablacusのような複数の外部プログラムとの連携とかはできませんし、簡易な編集機能やキーカスタマイズもほとんどできないので、純粋な画像管理ツールとしては足りない部分もありますが、画像のメタデータを利用した検索機能は非常に強力。

 自分の場合はメインビューワーとしてTablacusと使いつつも、「あの画像どこだっけ?」とか「この画像のプロンプトってどんなのだっけ?」といったときに役立つ実用性の高いサブツールとしての利用にくわえ、適当に思いついたキーワードから「どんな画像作ってたっけ?」といった暇つぶし的な楽しみ方もしています。

 ちなみに「検索した画像をまとめてスライドショー表示したい」場合は、画像ファイルにIrfan Viewを関連づけておき、SHIFTかCTRLで複数選択して右クリックからの「open with default app」で一気にirfan viewに送り、ファイルメニューの「現在のファイルリストでスライドショーを開始」すればOKです。あらかじめスライドショー設定しておけばフルスクリーンやランダム表示の設定も可能です。

 大量に画像を生成して「昔作ったあの画像どこにあったっけ…?」とよく悩む人や、お気に入りイラストを大量に作りすぎて昔の画像を放置しがちな方に激しくお勧めです。

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