ビジネスモデル方程式 その3 サービスモデル

<前回の復習>

細野真悟さん(詳細は一番↓)のビジネス勉強会 副1000にて現在学んでいることのアウトプットをしています。前回はビジネスモデル方程式 その2 収益モデルをお届けしました。

3変数(誰に、何を、どのように)の場合分けで8パターンあり、それぞれを事例と相性のよいビジネスモデルパッケージとともに解説しました。合わせて、模倣困難例としてキングコング西野さんの収益モデルにも触れています。

また、わたしのような素人が絶対やってはいけないマーケット試算の落とし穴にも触れました。

収益モデルを理解するためには、ビジネスモデル 超基本パッケージ 8パターンの知識が必要となるのでぜひご覧になって頂けたら嬉しいです。



今回はビジネスモデル方程式 3要素の最後、サービスモデルです。

ここまでの道のりはとても長かったですね。今回は行動経済学やソーシャル物理学といった、人間の行動を規定している心理学が中心の学びとなります。では早速見ていきましょう!!


デザイン思考

まずは切っても切り離せないデザイン思考のお話。

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● 時代の変化
・2010年頃まで単一的な時代 =ニーズは一様
 プロダクトアウト:モノがないから、あれば買う。多くの人が高性能に価値を感じて購入してくれてましたわ〜


・2010年頃以降多様化の時代 =ニーズは多様
 マーケットイン:モノはあるから、自分の好みが合わないと買わない。「広く浅く、より多くの人に受ける商品・サービスを作る」ではダメ。「どういうニーズがどのくらいいて、どれくらい作る」かニーズ情報がマーケットに前例としてない。プロトタイプ(試作品)を作ってぶつけてみて、どういう人がどれくらい価値を感じてくれるか確かめながら作るんだよ〜

● デザイン思考の使い所

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上図ではデザイン思考が使えるのは製品・サービス開発/改善(実行)のみ。
「ユーザーインタビューしようね〜」

えっ、それ当たり前じゃない!?
デザイン思考が必要と世間では言われていますが、考え方はちょっと古いかも、というのが正直な感想ですね。。。

● デザイン思考の方法 5step
1.共感  ➔** 最重要**
2.問題定義
3.アイデア創出
4.プロトタイピング
5.検証

共感が最重要!! 共感の方法は3通り

 1.自分が経験して、感動・怒りを感じる:超重要!!売上規模が低く、大会社の新規事業では難しいが、個人の副業規模ではOK
 2.対象の行動を観察する:エスノグラフィー(ethnography:文化人類学) 

 3.対象にインタビューする:3つのうちで最悪、最低のやり方


ながながとデザイン思考の話をしちゃいました。。。(*´ω`*)

まとめると、個人レベルの副業では『自分が経験した不満や怒り』を大切な共感の材料として問題解決していけば、自然と時代性に合った考え方となっていく。

デザイン思考は『0から1』のアイデアを生み出すようなイメージですね。『1を10』に発展させる手法は次回 リーンスタートアップでお話ししたいと思います。



<収益モデル これからのサービス展開>

● レストラン型 vs. BBQ型
BBQ型が必須!!

これからのビジネス全般、特に年商1000万規模では最重要。提供されたものを食べる(レストラン型)ではなく、顧客がサービスの中に参加する(BBQ型)。

・手法
  作るところから顧客を巻き込み、
  予約販売して、
  拡げてもらう(顧客が営業マンになってひろめてくれる)

➔ 全てのプロセスで顧客に『行動』してもらうことが必要

つまり、プロダクトとマーケティングは不可分です。マーケティング要素を含んだプロダクトを設計する必要があり、そのためには、2つの学問が重要となる。それが行動経済学ソーシャル物理学です。


行動経済学とソーシャル物理学

金銭的インセンティブだけでなく、『人はなぜ動くのか』を実証する学問。この2つを事例で学んでいきましょう!

<行動経済学最強ビジネス デアゴスティーニ>

デ、アゴスティ〜ニ〜♪♪

あれです〜

実は行動経済学を利用しまくった最強ビジネスとして知られています。使われている8つの心理効果を紹介します。

● アンカー効果

最初の値が印象に残り、基準点(アンカー)となって大きな影響を与える心理効果。創刊号は元値 ➔割引き290円。顧客価値を高止まりさせてから下げるという手法。
「2冊目ちょっと値段高い気もするけど、創刊号の定価よりは安いしな〜」


● 単純接触効果

接触を重ねると、好感度が上がるという単純な心理効果。安い番組間のスポットCMでたくさん流して、親和性を上げる。
「デ、アゴスティ〜ニ〜♪♪ 」


● 希少性の原理

いつでも買えるものは購入を決断できないけれど、今しか手に入らないものはつい買ってしまう。『今しか買えないもの』に人は弱いという心理効果。
号が増えると本屋に置かれる冊数が減っていく ➔ 見つけたら今すぐ買わなきゃ!
「この号を逃したら、右腕のないロボットになってまうや〜ん」


● 現状維持バイアス

未知なもの・未体験なものを受け入れず、現状維持を好む心理効果。
申し込みはネットでできるが、解約は電話のみ ➔ 電話が面倒だから解約率↓「面倒だから、まあいっか〜」


● 保有効果

自分が選び、かつ自分が持っているものには価値があると思う心理効果。手放すことに抵抗を感じる。
「1冊買っちゃうとさ、手元の1冊に価値を感じちゃって、つい2冊目も買っちゃうんだよね〜」


● コンコルド効果

損失になるとわかっているにもかかわらず、それまでの投資(サンクコスト)を惜しんで投資を途中放棄できない心理効果。開発期間が超長くて途中でやめられなくなった超音速旅客機コンコルドが名前の由来。ギャンブルの負けを取り戻したくなる感覚。
「あぁ〜、途中でやめられないよ〜」


● コンプリート欲求

手元に一部揃った状態だと、「欠けている状態」が生理的に嫌だったり、揃えること自体に快感を覚えて全部そろえたくなる心理効果。
男性に多い。過程の後半は、保有効果よりもコンプリート欲求が強い。

「右腕のないロボットとかマジありえんわ〜。絶対全部そろえてやる!」


● マグニチュード・エフェクト

小さい値だと買いやすい心理効果。10万円と言われるより、毎月1万円10回払いと言われるとなんとなく買いやすくなる感じ。
「分割払いって、魔法のコトバだよね〜」


デアゴスティーニの事例はここまで。引き続いて行動経済学の他の理論も見ていきます。効果的なものがコイツ ↓

● バンドワゴン効果(人気) × スノッブ効果(希少性)

「人気があるものがほしい」と思うバンドワゴン効果と、「他の人が持っていないものがほしい」と思うスノッブ効果。一見すると矛盾するが並立可能。絶妙な例がご当地キティ。キティの人気にあやかり、ご当地で希少性。


● プロスペクト理論

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1万円を得る喜びよりも、1万円を失った悲しみ(縦軸の値)の方が大きい(2-2.5倍)』『2万円を得ることは、1万円を得ることの2倍嬉しいわけではない』ことが示されています。持っているものを失いたくない(保有効果)が働くわけですね!


最近スタンプカードもらった時に「あれ?すでに何個か押されてるやん」って思ったことありませんか?あれはプロスペクト理論保有効果を利用したものです。

「洗車1回でスタンプ1個が押され、8個のスタンプが貯まると洗車1回無料」という条件のもと、ある社会実験がされました。

A:スタンプが8個で洗車1回無料になるカード

B:スタンプが10個で洗車1回無料になるカード(既にスタンプ2個押され済み)

A,Bどちらも8個のスタンプを押せば洗車1回無料になるカードですが、結果は大きく異なりました。スタンプが全部押される完遂率はAが19%Bが34%Bの洗車間隔は平均2.9日短く、ポイント満了までの期間も短いという結果になりました。元のデータが辿れてないので、この数字だけでは信憑性が低いですが、明らかに違いは認められるみたいです。人間一度手にすると手放したくないんですね〜。あら怖い(*´ω`*)


● 人は相対性でしか選択できない(松竹梅理論ではない)

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雑誌エコノミストの購読実験。左はウェブ版 or ウェブ版+印刷版のコース。右は① ウェブ版、 ②’ 印刷版、 ② 印刷版+ウェブ版のコース(②’と②が同じ価格)。

ここでのポイントは『印刷版やウェブ版のサービスや価値を理解していなくても、明らかに②’と②の違いはわかる』ということ。
人は価値(絶対)で選ぶのではなく、比較対象(相対)で選ぶということ!明らかに比較できるもののうち、勝っているものを選ぶ。絶対的な価値なんて人間はわからないんだよ〜。「ウェブ版付いて同じ値段なんて、お得なもの買えたわ〜」

これをうまく利用すれば、『買わせたいサービスのあえて劣化版を作って、同じ値付け』にすればよいことがわかる。松竹梅理論というものは価値にグラデーションをつけて、真ん中を選びがちという理論(相対性で選んでいるわけではない)なので、全く意味が異なる。



<ソーシャル物理学>

● ソーシャルネットワークインセンティブ social network incentive

『本人が得するよりも、関係性がある人にインセンティブがある方が人は行動する』というものです。

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イギリスの電力省エネ実験がありました。3つの方法を試した。①国全体の平均的な電力消費量を情報提供 ②近隣世帯の平均的な電力消費量を情報提供 ③6軒の家でバディを組む。あたなが省エネすると、あなたではないバディにギフトポイント

③だけが効果あり、電力消費量を17%抑えることに成功した(他と比べて効果4倍)。『自分のため』よりも、『誰かのため』になる方がモチベーションが大きいようですね。周囲に迷惑かけたくないというピアプレッシャーも働くためだと思われます。


選挙投票率を上げるためにFacebookでキャンペーンが告知されました。

「選挙に行こう!」「選挙に行きました!」の2つ

結果は「選挙に行きました!」の圧勝だったようです。自分の友人が選挙に行ったことがFB上で表示されると、「みんな行ってるのに、自分だけ行ってないなんて恥ずかしいかも」というモチベーションになるんですね。


BBQ型ビジネスがよい理由の1つがこのソーシャルネットワークインセンティブです。他の参加者に対して、自分が貢献している実感が重要なんですね。幽霊部員が気まずくなるのも、自分が貢献している実感を持てないことが大きそうです。



長いことおつかれさまでした〜

本日はビジネスモデル方程式3つ目 サービスモデルをお届けしました。人がほしいと思うアイデアの出し方と、どういう行動をついとってしまうのかという行動経済学/ソーシャル物理学のお話が中心でした。行動経済学は宝の山なので、機会があれば他の理論も載せていきますね。

次回はリーンスタートアップについてお伝えします!!


興味がある方はぜひ一緒に仲間になりましょう!

細野真悟さんの情報はコチラ↓

https://peraichi.com/landing_pages/view/7flh5




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