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第1話 2011年、YAとの出会い

 2011年3月11日、東日本大震災が発生し、僕の人生も大きく変わりました。
 震災の被害を目の当たりにしながら、自分に何ができるかを考え、プロジェクト結コンソーシアムを立ち上げ、復旧・復興活動を続けていました。
 そんな中、ヤングアメリカンズ(以下YA)から「東北でワークショップをしたい」との申し出を受けました。
 突然の話でしたが、「ぜひやりましょう」とすぐに返事をしました。それまで僕とYAには何のつながりもなく、東北の被災地でワークショップを開催するのは初めての経験でしたし、不安もありましたが仲間の協力や後押しもあり、最初の東北ツアーをお手伝いすることになりました。
当時のブログ記事です。

 当時、石巻に向かう途中、街はまだ津波の爪痕が残っていて、泥の臭いが漂い、街中に重機や自衛隊の車両が行き交っていました。
 そんな中、津波で店を失い、再び開業したばかりのレストランで昼食を取りました。
 その時、YAのキャストたちが「感謝の気持ちを込めて歌を贈ろう」と自然に言い出し、店の中で歌い始めました。
 その瞬間、店のスタッフやお客さんが涙を流し、僕自身も初めて震災後に涙を流しました。音楽が人々の心に与える力を、そのときに深く実感しました。
(動画の中で青いベストを着ているのが僕です)


 その後も、避難所や学校、商業施設でワークショップやミニコンサートを行い、子どもたちや地域の人々と直接触れ合いました。
 彼らは困難な状況下にあっても、YAのパフォーマンスに心を動かされ、笑顔を取り戻していました。
 その一方で、キャストたちも破壊し尽くされた町並みや、行く先々で耳にする被害の状況を目の当たりにして、大きなストレスを抱えていたことを、夜になって宿舎に戻って話し合う中で感じました。
 それでも彼らは、どんな場所でも全力で子どもたちと向き合い、希望を届け続けてくれました。

 僕がYAと出会い、その活動を共にするようになったのは、この東北での経験がきっかけでした。
 YAは単なるパフォーマンスグループではなく、音楽を通じて人々の心を動かし、共感や感動を生み出す力を持っています。
今年の春にお誘いを受けたとき、このときのことを思い出しながら、この活動をもっと多くの子どもたちに届けたいと強く感じました。
 それが、僕がYAの日本での活動を推進する原動力となっています。

 この経験から学んだことは、音楽やパフォーマンスには、言葉を超えて人々の心に触れる力があるということです。YAのキャストたちが全力で取り組む姿を見て、その背後にある強い意志と情熱に深く感銘を受けました。
 音楽は、困難な状況にある人々にとって、心の支えになるのだと確信しました。

僕にとって、2011年のこの出会いは人生を変えるものでした。そして今、これをもっと広げていくために、2024年からの日本での活動再開に向けて準備を進めています。

11月の終わりまでクラウドファンディングを実施しています。
ワークショップ・ディナーショーにお越しいただくと共に、引き続きの支援をよろしくお願いします!

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