あなたを苦しめる「ねばならない」考えと対策。
みなさんは「〇〇でなければならない。」「〇〇するべきだ。」こんな考え方をしていませんか?
このような考え方は、自分自身を苦しめる非合理的な信念かもしれません。
例えば、あなたは、ある朝寝坊してしまい、目が覚めた時点で遅刻が確定していました。
「社会人にもなって遅刻するなんて…自分は社会人失格だ。もう働けないよ…。」
この背景には、「社会人は遅刻するべきではない。」といった信念が感じられます。
もしくはあなたの部下が遅刻をしてきた場合…
「遅刻するなんてあり得ない。社会人たるもの遅刻しないように時間管理に努めるべきだ。なんて仕事のできないやつなんだ。」
この考えの根底にも「社会人になって遅刻するなんてあり得ない。社会人は時間管理するべき。遅刻するやつは仕事のできないやつ。」
という思い込みが感じられます。
「社会人は遅刻するべきではない。」というのも、わからなくもないですが、このように強く「〇〇するべき。」のような考え方を持っていると自分を苦しめたり、周囲との人間関係もこじらせてしまいがちです。
今回はそのような「〇〇すべき」であるといった考え方について紹介していきます。またその対策も解説していきますので最後までご覧ください。
結論として対策を言うと、
「〇〇ねばならない。」を「〇〇にこしたことはない。」と書き換えることです。
「ねばならない。」とは?
そもそも「ねばならない。」とはなんでしょう。
イラショナルビリーフ
アメリカの臨床心理学者アルバート・エリス(女性ではなく男性です)が提唱した論理療法に出てくる非合理的な信念のこと。
論理療法とは
人の悩みは出来事そのものではなく、それをどのように受け取ったかという認知が媒介となって生じているとし、論理的な思考が心理に影響を及ぼすことを重視しています。
例えば、
A(activating event)→「就職試験に落ちた。」
B(belief)→「残念だけど。しょうがない。縁がなかった。」
C(consequence)「次に向けて切り替えよう。」
このBの部分。ここが信念。
非合理的な信念イラショナルビリーフ(irrational belief)の場合
A(activating event)→「就職試験に落ちた。」
B(belief)→「あの企業でなければならなかったのに…」
C(consequence)「もう働くことができない」
この時のBがとても非合理な信念イラショナルビリーフとなります。
つまり
Aという出来事に対して、Bという信念があり、それが非合理であることがCという結果になっている。
Bの部分を変えない限りCは変えられないということです。
このように、「ねばならない。」という信念を持ってしまうとそれ以外が受け入れられずに、自分自身を苦しめることになります。
認知行動療法などの元になった考え方とも言われます。論理療法はカウンセリングなどで用いられる手法でもありますが、今回はちょっとした考え方について、参考程度にお答えしていこうと思います。
どんな人に多いか。
参考までに。
他人に厳しく、他者否定しがち。
とにかく批判的。
柔軟な対応が苦手。
視野が狭い。
完成が遅い。
こういった傾向に強い方、完璧主義である方にも多いそうです。
対策
論理療法や認知行動療法での実践的な対策ではないのでご注意ください。
ここでは、私が思うイラショナルビリーフを抱えやすい人たちにおすすめのマインドセットといったところです。
「〇〇にこしたことはない。」と書き換える。
「〇〇ねばならない。」を「〇〇にこしたことはない。」と書き換えることです。
「ねばならない」をいきなり「ねばならないは考えてはいけない。」と言っても無理な話です。
であるならば、「〇〇にこしたことはないよなあ。」と思うことからはじめてみましょう。
自分らしさを探す。
これも有効だと思います。
自分の価値観や得意なこと苦手なこと、興味のあることについて深めてみてください。
この作業をすると、自分の価値観や得意なことなどが他人とは全く違ったもの、ということに気づきます。
自分にとって当たり前なことが、他人にとって当たり前ではないということに気づくと、自分や他人に対しても寛容になることができます。
こんな言葉があります。
「人は自分を理解した深さまでしか相手を理解することができない。」
自分のことをより深く知ることは他人を理解することです。
逆に言えば、自分のことをよく知らないと、他人を知ることもできないとも言えます。
自分の得意なところ苦手なところを知り受け入れていくことで、相手にも同じように得意なこと苦手なことがあることに気づきます。
自分を知ることは相手を知ることにも繋がるのです。
注意しておきたいこと
「すべき」や「ねばならない」が自分や他人を苦しめている時、その信念が非合理的である時一旦考え方を見直しましょう。
例えば、
「一度の人生、やってみたたかったことに挑戦すべきだよなあ。」といって新しく趣味を始めるとか。
「もうちょっと、子供話をちゃんと聞いてあげるべきだよなあ。」といって子供との時間を確保したり。
あくまで、非合理な思い込みが良くない方向に働いている時には注意が必要です。といったところは注意してくださいね。
まとめ
「〇〇すべき。」「〇〇ねばならない。」で自分を苦しめたり、相手を苦しめたりするときはイラショナルビリーフのせいかもしれません。
「〇〇すべき」を「〇〇であるにこしたことはない。」を変換してみたり、自己理解に努めてみると良いかもしれません。
といった内容でした。
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最後までご覧くださりありがとうございました。
私「あきらまこと」は、老人保健施設、特別養護老人ホーム、総合病院、訪問看護ステーションで作業療法士として勤務し、キャリアコンサルタントの資格取得後、ココナラで自己理解、就職・転職相談などのサービスを実施しています。
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