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恥じらい薄着検診 from THE FIRST TAKE
恥じらい薄着検診 from THE FIRST TAKE
◎この記事には18歳以上向けの表現が含まれています。
はじめに
今回ご紹介するのは『恥じらい薄着検診』(リアルドリーム文庫)第五章の初校の冒頭部分です。ちょっとはっちゃけすぎているという理由で、本になったものは一部修正しておりますが、以下は修正前のバージョンとなります。文庫本で約12ページ分です。
恥じらい薄着検診
「ここはICUになる予定なんだけれどね。機材の搬入が遅れているの」
女医が誠に、いつものやわらかな微笑とともに説明してくれている。
「ICUですか……」
それ、なんだっけ?
聞いたことはあるんだけどな……。
誠はそう思って、首をかしげた。
「知らない? 有名よ。国際オリンピック委員会」
「はあっ?」
「こらこら誠くん。『はあっ?』じゃないでしょ。そこですかさず『全然違いますよ。それはIOCです。ICUは国際キリ○ト教大学ですよ』って返してくれなきゃ」
「はああっ?」
意味がわからない。
「ああもう。ノリの悪い子ねえ」
いや。
ノリが悪いって。
(ひょっとして……なつさんのあのノリのよさは梅先生の仕込み……?)
誠の疑念には気づかないようで、麻友美は腕組みをして軽くため息をついた。
「仕方ないな。まじめに教えてあ・げ・る。ICUというのはね……」
そこは増築中の新館の一室だった。
内装工事は終わっているようだけれど、麻友美の説明通り医療設備も什器の類も運びこまれておらず、なんだか閑散としている。照明設備もまだ不満足みたいで、天井の蛍光灯は半分くらいが消えていた。
だから薄暗い。
大人っぽい色香を滲ませた白衣の女医が誠に説明を終える前に、
「先生ー。愛香ちゃんを連行してまいりましたーっ」
巨乳のナースが愛香の腕を引っ張ってやってきた。
愛香はいつかと同じカットソーとパンツのツーピースパジャマ。相変わらず入院患者とは誰も信じないくらいに肌の色つやもよい。
ただ、詳細は何も聞かされていないようで、怪訝そうな顔つき。
「麻友美先生……ここで……いったい何を……」
詳しい話を聞いていないのは実は誠も同じだった。
愛香と同じようにいきなり連れてこられたのだから。
「なっちゃん、ご苦労様。これで全員集まったわね」
麻友美は何がうれしいのか一人ほくそ笑みながら──さて皆さん、と言った。
「喫茶室で誠くんにアルバイトの説明をしたあの日からここまで、ずいぶん引っ張っちゃったけれど、いよいよ今日は避妊薬の試験をしちゃいます」
グロスでねっとりと潤んだくちびるで、さいわい、と女医はつづける。
「さいわい、偶然というのは重なるもので、今はちょうどわたしたち三人とも危険日なのね。なっちゃんは、わたしや愛香ちゃんとは周期がけっこう違うみたいなのね」
「マジですか……」
誠は思わず唾を飲みこんでいた。
危険日。
エッチしたら妊娠する確率がたいへん高い、ということだろう。
(梅先生も、なつさんも、それに愛香ちゃんも……みんな危険日……やばっ!)
男としての本能がむくむくと刺激されることばだった。
「今から誠くんにはわたしたち三人の中に、たあーっぷり、射精してもらいます。その後でわたしたちは避妊薬を服用します」
「ちょっと、待ってください!」
愛香が女医に詰め寄った。
「わたし、認めませんから! 先生、この間、約束してくれたじゃないですか! わたしが身体測定で合格したら、新薬の試験の誠の相手はわたしだけにしてくれるって! なのに!」
「あら。極力遠慮するとは言ったわよ。でも、いっさい何も手出しをしないとまでは約束してなくってよ」
「そ、そんな……ずるい」
「ずるくはないわ。ね、こういう風には考えられないかなあ。誠くんはおいしいごちそうなの。みんなが独り占めしたいの。でも誰かが独り占めすると、他のみんなが不幸になるの。だからみんな少しずつ我慢して、それで全員幸せになるの」
「うう。でも。そんな……」
まだ納得はしてなさげだったけれど、愛香は口をつぐんだ。
「あのう、ぼくの──」
ぼくの意思や意見は聞いてもらえないんですか? と誠は尋ねようとしたが、ナースが割りこんで女医に訊いた。
「でもでも先生……どうしてこんなところでやるんですかーっ……? 愛香ちんの病室とか、先生のオフィスの方が安全だと思うんですけどお」
誠はそれも疑問に思っていた。
麻友美は、実はね、とセクシーに口を開く。
「愛香ちゃんの入院、学校バレしたみたいなの。きのう問い合わせがあったから。今日あたり、愛香ちゃんのクラスメ-トがどっと押しかけてくるかもしれないわ。わたしのオフィスはあんまり防音がしっかりしてはいないから、本番向きじゃないし」
「はあ……なるほど」
つい相槌を打ってしまった誠の方に白衣姿の女医は顔を向け、うれしそうに笑った。
「ちなみに。わたしとなっちゃん、いつもと同じ格好しているけれど、実は今日はオフ。オンコールでもない完全オフなのね。だから呼び出されることもなく、たっぷり楽しめるわよ」
「楽しむって……新薬の試験、ですよね、梅先生」
「わたし、仕事も遊びもたっぷりと楽しむのが好きよ」
女医が誠にそう言うと、パステルピンクのナース服姿のなつはいつも以上に晴れやかな笑顔を誠に見せる。
「へへへっ。あたしなんて今日からひさしぶりの連休。中二日だよ~」
中二日? 意味がよくわからない。
(ていうかなつさん……野球のピッチャーじゃないんだから)
「じゃあ誠くん。わたしたちとセッ……じゃなかった、新薬の試験に入る前に、これを飲んでおきなさい」
女医は白衣のポケットから小さな瓶を取り出した。
栄養ドリンクの瓶に似ている。
「なんですか、これ」
「男性用の強壮剤。まだ製薬会社で開発途中のサンプルなんだけれどね。一日に何回でも射精できるようになるの。おまけに持続時間が長くなって、射精を遅らせられるから、じっくり愉しめるようにもなるし」
「それって男にとってある意味、夢の薬なんじゃあ……」
これまでの数少ない経験からでもそう思えてならなかった。
「それがねえ、誠くん……効果が強くて、三日間ぐらいずっと勃起したままになっちゃうみたいなのね。それってもうサラリーマンは使えなくなっちゃうでしょ? だからなかなか認可されないのよ」
そこへいくときみは高校生だから、と言って麻友美はひとさし指を立てる。
「三日間ビンビンで学校サボッても、誠くんなら平気かな♪」
「い、いや。先生。平気かな♪ じゃなくて……」
なんでそんなにうれしそうなんだろう。
「さあ誠くん。ぐいっと一気に、飲んじゃってね」
誠があやしげな液体を胃に流しこんでいる間に、なつが愛香に手伝わせてストレッチャーを運んできた。
よく救急車で担ぎこまれた患者さんが乗せられるアレだ。
ベッドの代わりにするつもりらしかった。
うーん、と麻友美が誠のジーンズの股間を熱く見つめながら、首をかしげる。
「だんだんお薬が効いてくるはずなんだけど……少し後押ししてあげた方が、効き目が現れるのも早いかな」
「……後押し?」
「そうよ誠くん。じゃあ取りあえず、全部脱いで」
「……冗談ですよね、また。口が勝手に動いたんですよね。あはは。梅先生、ほんと冗談ばっかり……」
しかし麻友美は笑みをたやさないまま宣言した。
「あら。本気よ。根こそぎ本気。絶賛本気。本気と書いて『キメ』って読めちゃうくらい本気」
「せめて『マジ』くらいにしておいてください、梅先生……」
「誠くんにキメ♪」
最上級の笑顔でウインクされた!
「わたしたちはきみの意外と男らしい身体つきが大好きなの。全体的にもう少しだけ肉がついてもいいかなとも思うけれど……悪くはないわよ。自信持ちなさい」
「でも……」
恥ずかしい。
前にも下半身裸になっていろいろイジられたけれど、二回目だから恥ずかしくない、ということはない。
「もちろん、わたしたちも脱ぐわよ。その方が誠くんも血流がよくなって、より興奮して、たくさん精子を出してくれるでしょうから」
そう言うと麻友美はくねくねと白衣を脱ぎ、スカートを下ろし、キャミソールも脱いでしまった。ゴージャスなレースで飾られたブラときわどいカットのショーツだけになってしまう。なんだかやたらと大人っぽい。女医というより──人妻っぽい。独身のはずだけど。
「あたしも~」
巨乳のナースもナース服を脱いで下着姿になった。こちらは意外にも白を基調にしたシンプルなデザインのブラとショーツ。重たそうなおっぱいを支えるには柄なんて選んでいられないのかもしれない。でも清楚な下着はなつには似合っていた。
「さあ、わたしやなっちゃんだけじゃなくて、愛香ちゃんも」
「えっ、でも……わたし、なんか恥ずかしいし」
「誠くんを悩殺して、ぐんぐん勃起させるの。それもアルバイトのうちに入っているのよ。それとも愛香ちゃんは、わたしたちの下着姿だけで誠くんが興奮して勃起してもいいの? 許せるの? いやでしょう?」
「わ……わかり……ました」
ゆっくりとパジャマを脱ぎ始める愛香。
すぐにハッと気づいて、誠を睨みつけてくる。
「ちょっと誠……恥ずかしいから、見ないでよ」
誠は、ごめん、と言って後ろを向こうとしたが、麻友美はそれにも口を挟んできた。
「あらあら。誠くんを興奮させるためなんだから。見せなきゃ。見せつけなきゃ!」
「そ、そんな、麻友美先生……」
羞恥に頬を染めつつも愛香はパジャマ上衣を脱ぎ、次にパジャマパンツを下ろして、下着姿になった。
今日はブラもつけていた。淡いピンクの生地に小さな花の柄がちりばめられたキュートなブラ。ブラもお揃いのショーツも十七歳の肉体にぴっちりと密着していた。
(愛香ちゃん……やばい。かわいい……)
思わず見蕩れてしまう誠に、知性もお色気も豊かな女医が催促してくる。
「さあさあ、わたしたちがここまで脱いだんだから、誠くんも脱がなきゃ。誠くんはがっぷり全部脱いでちょうだい」
「え……ぼ、ぼくはいきなり全部?」
「そうよ。そしてわたしたちを蹂躙してちょうだい」
「蹂躙て……」
しなやかな手が伸びてきてTシャツを無理やり脱がされた。女医だけではない。
「男らしくないよーん」
「そうよ! わたしたちがここまで脱いであげたんだから!」
ナースの手も、それに愛香の手までが群がってきて、ジーパンとトランクスをあっという間にむしり取られてしまった。
「じゃあ、もう少し刺激を与えてあげるから、ここに仰向けに寝てちょうだい」
「み……みんな、なんで目の色を変えてるんですか……?」
もうここまでされたら、いやですと言える雰囲気ではなくなっていた。仕方なくストレッチャーの上に横たわる。
とはいえ。
やっぱり気になる。
(……どうしてこんなことになったんだろう……ここはちゃんとした病院なのに)
新薬の試験だと梅先生は繰り返し言うけれど。
他の医師や看護師さんはこんなことが行われていることを知っているんだろうか? ひょっとして、バレたらまずいんじゃないだろうか。ここにいる四人でいちばん年上は梅先生。責任を追及されたりするんじゃないだろうか。
そう言ったら。
「あら、平気よ。バレなきゃいいんだから」
「う、梅先生……っ」
やっぱり秘密なのかよ!
「男の子は細かいことを気にしないの。ねえ、『歯科医師会』ってどこかアナウンサーを目指す二人組の漫才コンビに似てると思わない? 『司会司会』みたいなっ」
「………」
梅先生、ごまかそうとしている……。
二十七歳なのにくだらないことを言って煙に巻こうとしている……。
「誠くんは雇われている側なんだから、細かいことは気にしなくてもいいの。いいからどんどんおっきさせてね」
「は、はい……」
言われなくても、女性三人の下着姿だけでももう興奮している。仰向けになった誠のペニスはちょうど天井を向いていた。
(こ、これは、かなり恥ずかしいな……)
この前は同じように裸でベッドに仰向けになった愛香に口奉仕したわけだけれど、同じ体勢を取ってみて初めてわかった。裸の自分を周りの三人にジッと見られているというだけで、身体がカッカッと熱くなってくる。
誠の下腹部を感心したような顔で鑑賞しながらなつは言う。
「ほーんと、いいおち○ちんよねー。あたしデジカメ持ってくればよかったなー」
「デジカメって……写真なんか撮ってどうするんですか、なつさん」
「わあ。決まってんじゃん。その写真をネタに誠くんをユスッて、脅すんだぉ」
「ぐっ……」
「むふふふ。ユスられたくなかったらあ、勃起なんてしなけれゃいいんだよーん」
にへらと笑うむちむちナース。
一方、麻友美はなぜか不満そうな顔だった。
「うーん、この前角度を測った時は軽く百度超えだったのになあ。お薬のせいかな? 長持ちする代わりに最初はセーブがかかっちゃうのかなあ」
女医はナースとなんちゃって患者に、二人で刺激を与えてあげて、と指示した。
「はーい。待ってましたあ」
以上となります。
完成品『恥じらい薄着検診』(リアルドリーム文庫)の電子版は今でも発売中です。
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文 草飼晃
Akira kusakai 2014, 2024