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運気好転した「部屋」と「間取り」のふしぎ
我が家は氷河期世帯なのもあり、自分も相方も社会人人生では数多くのトラブルを経験してきた。
そんな不運がさらにパワーアップしてまとまって襲ってきた年があった。
いわゆる厄年だった。
もうお手上げ、というくらいの気持ちになり、何もかもリセットしたくなった。
その一環で引越しをした。
急な引越しだったのでいろいろ選んでいる余裕もなかった。
そして何かの縁があって
変わった間取り(=いわゆるデザイナーズマンション)
の部屋に住むことになった。
よく言われているが、デザイナーズ物件というのはあまり条件の良くない土地に建てられる。
立地やその他の欠点を「カバー」するために個性的で変わった間取りや仕様にするらしい。
住んだことのある人はたいてい「住みにくいよ〜」と言う。
だから我が家もデザイナーズ物件を住みたかったわけではない。
突然の引越しで「仮住まい」の賃貸物件を探していたのだが、たまたま空室が埋まらずコスト的に破格の条件になっていたから決めた。
この部屋は寝室が東向きだった。
おまけに天井部まで一面ガラス張りの窓。
そういう部屋に住むとどういうことが起きるか、引越しの翌朝知った。
日の出とともに強烈に朝日が入ってくる。
遮光カーテンをつけたが、天井近くのガラスはトリッキーな仕様で陽を遮ることはできなかった。
さすがデザイナーズマンションは住みにくいと言われるだけのことはある。
そんなまぶしい部屋は寝室にしなければいい、と思われるかもしれないが、デザイナーズの部屋は融通がきかないのだ。
その部屋の場合、全体が大きなワンフロアになっている。
室内に浴室+トイレの箇所以外にドアはない。
玄関寄りのスペースはキッチンダイニングにするしかないので、寝室は必然的に奥の方の東向きのスペースしかないというわけだ。
この部屋に住むまで、私も相方もそれほど早起きではなかった。
引越したのは8月。
猛暑の年だった。
早朝からガンガン朝日を浴びて、容赦なく早起きせざるを得なくなった。
毎朝日光に叩き起こされる日々が始まった。
そうしているうち、その年我が家に起きた数々のトラブルを思い出さなくなった。
トラブルの中でもひどかったのは、とあるもらい事故に遭ったのにきちんと補償してもらえなかったことだった。(相手がゴネ始めたので民事訴訟しか手立てがないと保険会社が手を上げた)
諸々面倒なことから逃げたかったのも引越しの大きな理由だった。
でもこの部屋に引越してからはネガティブな回想をしなくなった。
「なんか良いことが起きそう」とすら思った。
この部屋に引越して3週間後、まず私の方に予期しなかったような比較的大きめの仕事(フリーランス)が入った。
相方の方は2ヶ月で変化が起きた。
ホワイト企業への転職し収入も増えた。
この時「運が良い」というのはこういう感じか、と初めて体感した。
あれほど不運な出来事が続き自体がこうちゃくしていたのに、引越してからはいろんなことがどんどん動き出した。
それまで出会わなかったような人にも出会うようになった。
そんな東向きのふしぎな運気好転部屋だったが、その後また引越しして今はもう住んでいない。
住んでいた頃、近所の人と仲良くさせてもらったので、その界隈には引越し後も年に2回くらいは訪れる。
「あの部屋に今住んでいる人にも何かいいことが起きたかなあ?」
とちらっと、建物の前を通り過ぎながら思うが、実際のところはわからない。
でも部屋(不動産)には何かふしぎなものがあるのはたしかだと思う。