突如やってきた自己変容の波
自己変容は何かのきっかけがあったり、何かしらのトリガーの出来事があって起こるものだと思っていましたが、日常の日々を過ごしていくなかで、突如としてやってきました。
今まで情熱を持って取り組んでいた仕事や取り組みに対して、急にエネルギーが湧かなくなったのです。それはメンタルダウンというよりも、醒めてしまった感覚で虚しくなるような思い。
「良し、やろう!」と頭で思うようにしても、体がそれにこたえてくれず、パフォーマンスがいきなり低下していく感覚になっていったのです。
必死に自分を鼓舞しようとしても、醒めた感覚が減ることもなく、毎日が急に虚しく感じるようになっていきました。
今まで積み上げてきたものは粘土細工に過ぎない
虚しさはだんだんと解像度を増していき、自分が数十年積み上げてきたものであったり、自分の信念や価値観、感情ですらも、置かれていた環境であったり、社会規範であったり、そうしたもののストーリーによって生み出された作り物に過ぎないんだという感覚にみまわれました。
そう思うと、そもそも「私」って一体何なんだろう?
自分の信念や価値観、感情ですらも環境や社会の流れによって左右されながら形成していて、一体「私」とは?と思うようにもなりました。
そう思うようになると、今まで明確に見えていたやりたいことであったり、実現したいことや、世界観そのものが、ガラガラと崩れていって、一気に不鮮明な状態になっていきました。
それは昔のアナログテレビだった自体に、深夜の最後のテレビ番組が終わったあとにざざぁーっと画面が急にざらつくものになっていく様子と近い感覚でした。
自分の世界観が壊れ、放り出されることの恐怖
自分の世界観が虚しくなっていくことで不鮮明になり、世界から自分の居場所を失うような感覚に陥りました。
自分の世界観が崩れてそこから放り出された先には、何も分からない状態であり、なぜ自分がエネルギーが湧かない状態なのかもわからないし、今までに虚しさを感じて居場所を失い、溺れるような感覚の毎日が続きました。
沈むような恐怖を感じながら何かを掴みたいんだけども、手を必死に動かしても何も掴むことはできずにひたすらジタバタする。
なぜこんな状態になっているのか自分でも全く分からず、とにかく色んな人に急遽相談してみましたが、誰もこの状態を理解してもらえず、「世界に居場所はないし誰にも理解されない。」とより深い孤独感、孤立感を感じ、余計に苦しくなっていきました。
溺れそうで助けてほしいけど、自分ではどうしていいか分からないし、誰にも分かってもらえない。毎日が苦しくて仕方なかったです。
救いとなった成人発達理論
もがき苦しんでいた日々にかすかに光が差したのは、成人発達理論を学んでいた最中で、この理論の中で今自分が起きている状況が起こりえるということを知ったことでした。
自分が一体どうなっているのか全く分からずひたすらもがいていたなかで、そういうことが起こりえるということを知ることができたのは、自分の中で一つほっとするような事でした。
そしてインテグラル理論や成人発達理論に精通している鈴木規夫さんのセッションを受けることを決めて、そこで最初のインタビューにて自分の状態が明確になり、溺れている状態から水面に浮かべる状態に変わっていきました。
自己変容で溶ける際の苦しみ
今回、急に訪れた自己変容は、自分の世界観が壊れ、信念や価値観にも虚しさを感じるような出来事でした。
それはまさに虫が変態していくなかで、青虫から蛹に入って、そのなかでドロドロに液状化しているのと同じ事のような感覚なんだと思います。
そして青虫は、蝶々の形など知るよしもないし、それは蛹も蝶々の形には似てもいないので分からないでしょう。
今私は蛹の状態にいるんだと思います。
今の私が何か目的を見出そうとしたところで、青虫の経験しかないからそのときのパラダイムのものしか出てこないだろうし、ビジョンを作ったところで蝶々の形はまだ分からないから、「巨大な蛹になる!!」といったものになってしまうでしょう。
その後は、成長とか価値とかの方向ではなく、今まで取り組んでこなかった自分自身を癒やし、赦すことを大切にして、セラピー、ヒプノセラピーなどを受けることを大切にしました。
また、自分自身への栄養剤として、このときにはまった漫画が、天動説が信じられた時代において、当時は虐殺対象となる地動説に気づき、その真実と美しさに魅入られ、社会の規範を乗り越えてそれを追求していった者達を描いた「チ。」という漫画でした。(これは本当に良著です!)
まとめ
いかがでしたか?
急にやってきた悶絶するような日々を体験した身からすると、自己変容というものの苦しみを身をもって実感し、決して自己変容を推奨することはできないし、推奨したから鳴る物でもないんだろうなというのを感じました。
虫が自然と蛹になっていくように、そのタイミングが訪れてくるものであり、そのときに自分一人ではどうにもならないとき、誰かの手を借りること、助けてもらうことが本当に大事だと思います。
もしこの記事を見て、同じ様な苦しみを感じていてどうしていいか分からない方がいれば、気軽にご相談ください。自分の実体験含め、少しでも助けてになれたら嬉しいです。
<著者>
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