見出し画像

組織のネコから組織のトラへのステージアップ~加減乗除の法則~

こんにちは、おーのAです。
『「組織のネコ」という働き方』を読みました。

書籍の中に「組織のネコ」から「組織のトラ」へ『加減乗除の法則』の4段階で進化を遂げるという話があり、おもしろかったのでまとめておきます。

組織のネコ・トラ・イヌ・ライオン

ここでは、組織にいる動物の種類について簡単に紹介する

表紙

イヌ派・ネコ派

イヌ派:組織の指示があった時、たとえ自由に転換できなくても甘んじて受け入れ、職務を遂行する
ネコ派:どう考えても他由(本書の造語。他人がやれと言うからやる他人に理由がああって働いている状態)な仕事だと思ったら、しれっとスルーしたり、やらなくて済む方法を工夫したりするなどして「自分に忠実であろうとする」

実際には、自由に働くイヌ派もいれば、他由で働き、悶々とするネコ派もいます。

表紙にある、ネコ派の「自由」とは、「わがまま放題好き勝手」ではなく、「自分に理由があること」を言います。

ライオン・トラ

ライオン:群れを統率する中心的存在。いわゆる「ボス」。ヒエラルキーの頂点に君臨し、組織を引っ張る。ほえると怖いけど、情に厚く面倒見の良い面もあるので、みんなから慕われている。従来の「優れたリーダー像」のイメージ
トラ:あまりボス感がない。組織の中心にどっしり構えることはせず、現場が大好き。フラットな関係性を好み、組織の際のあたりをウロウロしている。ライオンがメインストリームとなる事業を担当しているのに対し、トラは「メインではないところ」にいることが多い。

なんとなくしかイメージできないかも知れませんが、気になった方は書籍を読んでみてください。

組織のトラの加減乗除の法則

本記事の本題に入っていきます。加減乗除の法則について詳しいことはこちらの同著者の書籍「組織にいながら、自由に働く」にも記載があるそうですので、ご参考ください。

「加」ステージ

選り好みせず、できることを増やすステージです。

人が新しく仕事を始めたとき、まずは足し算で「できることを増やす」ところからスタートします。向き・不向きはやってみないと分からないので、「こんな仕事は自分には向いてない」と思ったとしても、まずは言われたことをやり切ってみて人並み以上にできるようになってから判断すれば良い、と考えます。

「加」ステージにおける仕事の報酬は、「次の仕事」です。同じ仕事でも繰り返せばうまくなるし、違う仕事に取り組めば、またできることが増えて能力アップします。

次のステージに進むサインは、「ホンモノの強み」が浮かび上がってきたことになります。仕事のキャパオーバーの状況をなんとかしようと、効率化のための試行錯誤を始め、はみ出た分を100%のキャパ内で収められるようになったとしたら、そこには何らかの形で強みが発揮されているはず。その強みが発揮できている状態になったら次のステージに進みます。

「減」ステージ

得意でない仕事を手放し、強みに集中するステージです。浮かび上がってきた強みを磨くために、「強みを発揮できない仕事」を減らしていくのが、「減」ステージです。

得意なことをやってまわりに喜ばれるようになると、得意な仕事が集まってきやすくなります。さらに周りの人から「あの人には得意な仕事をやらせておいた方がみんなにメリットがあって、ハッピーなので、それ以外の仕事は引き取ってあげよう」と思ってもらえるまで強みを磨き上げていきます。

自他共に認める強みが確立して、「強みの旗が立つ」こと自体が「減」ステージにおける仕事の報酬です。つまり、「減」ステージの報酬は「強み」です。

「乗」ステージ

強みと強みを掛け合わせる(独創と共創)のステージです。

「強みの旗が立つ」と、「あなたの強みが必要だから一緒に組みませんか」というオファーがくるようになります。いろいろな強みを持った人たちとチームをつくり、成果を生み出す、すなわち共創します

「自分の強み同士」も複数掛け合わせていきます。それによって強みの希少性が高まり、「独創的」になります。「余人を持って代えがたい存在」になることで、さらに声のかかるプロジェクトが増えていくことにもつながります。

チームで働くようになる「乗」ステージにおける仕事の報酬はプロジェクトを通して得られる「仲間」です。

「除」ステージ

仕事を因数分解して、ひとくくりにする(兼業と統業)のステージです。

「乗」ステージで関わるプロジェクトが多くなると、どれも中途半端になってきてモヤモヤするようになります。割り算のイメージで仕事を因数分解して共通の要素でひとくくりにします。これにより「どこで何ををしていても、すべてのプロジェクトを同時進行させられている状態」を生み出せるようになります。

兼業しているそれぞれの仕事が統合されていることから本書では「統業」(造語)と呼んでいます。

「除」ステージでの仕事の報酬は「自由」です。どこで何をしていても全体として仕事をうまく進めることができるようになると言う意味です。

感想:加減乗除の法則をどう活かしていきたいか

今なお加ステージにいる気がしている私ですが、さまざまな仕事を通じてたくさんの仕事をこなしてくることができたと言うことでもあります。

しかし、その中でエンジニア組織のマネジメントにシフトしたタイミングではコードを書くといった業務は選択的に減らしています。意図的ではないにしてもその時に集中すべきものにシフトするための「減」は存在していそうです。加ステージだから、と言って闇雲に取り組むことが最良ではないと思うし、人のキャパシティなんてそんなに大きくないから人に移譲しながら自分のできる仕事を増やしていく、と言うのもまた「加」ステージと捉えても良いのかも知れないなと思いました。

私は今の組織でネコ派に仕事させてもらっているので今後、自分がハイパフォーマンスな存在になっていくために、ステージを意識して仕事に取り組んでいけたら良いなぁと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

いいなと思ったら応援しよう!