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ビビりビリリ
「犬に腕噛まれたらな、すぐに引っ張ったらアカンで!逆に喉元に押し込むねん!そしたら“おえっ”なるやろ?ほんなら噛むのやめよるねん。覚えとき!」
小学生の頃、近所のおっさんにアドバイスをもらったことがある。「犬に腕噛まれることなんてないて」と思っていたが、授業中に校舎のグラウンドへ犬が迷い込んでくるたびそのアドバイスを思い出していた。「いちいちおっさんのこと思い出すん嫌やねんけど」と心の中でツッコむがそれはもう条件反射である。(脚注:そもそもなんで学校に犬が迷い込んでくるねん)
でもこのアドバイスが、大人になったら案外活かされているのである。
11月からコリビング型のマンションに引越ししてきた。入居者が自由に過ごせるリビングがあり、そこに大きなテレビやゲーム、キッチンもあり交流を促進するような仕組みになっている。めっちゃカジュアルにいうと「ホテルみたいなシェアハウス」で、狭い部屋に雑魚寝で寝るとか、ドミトリーのいびきがうるさいとか、プライバシーがないとかではなく、ちょうど良い距離感でコミュニティがある。みたいな場所だ。
100名ほどが暮らしていて、そのうちの2〜3割がリビングを活用している感じらしい。
なぜそこに引っ越したかというと、「ふとした時の孤独感に苛まれたくない」ことと「すぐに働ける環境(コワーキングスペース)」があったから。
新しい場所に行って、友達を作るって難しい。そもそも友達ってなんや?昔どうやって作ってたんやっけ?なんでfacebookの友達2,000人以上おるん?友達100人もいらんと思ってるけど、友達と呼べる人を一人作るだけでも大変。ほんまの友達ってなんなん?
そんなこともあり選んだけど自分はコミュ障だ。前向きなコミュ障。めっちゃ仲良くなりたいけど、どんな人かわからないと様子を伺ってしまうから話すのが億劫になる。桃太郎でいうキビ団子みたいなわかりやすい武器が欲しい。もしくはずっと白旗振って敵意を出さないアピールをするか、ずっとお腹を見せながら歩きたい。それくらい前向き・・・なコミュ障。
そんな奴が新しい場所でどうするか?そんな時響いてきたのがおっさんの声だ。
あえて1週間ずっとリビングにいることにした。
犬に噛まれた時に腕を押し込むように、瞬間的に傷つくかもしれないけど、長い目で見た時の傷は浅い。初めての場所で緊張やドキドキでしんどくなるけど、最初に挨拶やある程度の関係性を作ることができたら、後々楽になる。めっちゃビビりだからこそはじめにちょっと頑張ってみた。
すると、飲み会に何度か誘ってもらえた。「朝から映画の上映会あるけど来ますか?」と誘ってもらったり、数名で行っているレンタル畑の活動にも参加できた。同じ神戸出身の人がいたり、恋愛相談を受けたりもした。まだ全員としっかり話すことはできていないけど、最初の頃と比べると気持ちに余裕ができた(と、言いながら今もなおビビってる)
犬に噛まれることはまだないけど、犬に噛まれた時の対処法を展開させて、自分の人生に活かすことができている。だからあのおっさんには感謝している。見たことのないブランドのキャップとスニーカーを履いてるあのおっさんを。元気かな。顔も名前も記憶ないけど。
「犬に腕噛まれたらな、すぐに引っ張ったらアカンで!逆に喉元に押し込むねん!そしたら“おえっ”なるやろ?ほんなら噛むのやめよるねん。覚えとき!」
「いちいちおっさんのこと思い出すん嫌やねんけど」と心の中でツッコむがそれはもう条件反射である。(脚注:これをパブロフの犬と言う)
起きて5分で仕事ができる場所は有り難い(部屋では仕事できない派)。誰もいないから1人貸し切り状態。あ、お掃除に来られているスタッフさんが来た。昨日から越してきましたとご挨拶しようか早速モジモジしてる。 pic.twitter.com/FrAQHypE9j
— 前田 彰 (@maeda_akira2416) November 8, 2024
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