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Habituation

毎日毎日、たくさん、傷つくことがある。
それは、私が傷つきやすいから。誰かが私にいじわるしているわけじゃない。
ちっちゃいことは気にすんな、と言われましても、という話で。
ただ、傷ついたことを自覚することができるようになったので、あ、今、傷ついているなと感じたら、頓服を飲むようになった。
こんなことで傷ついていたらダメだ、とか思うのはナンセンスだ。
傷は浅いうちに、手当てしておくが吉。
誰かに傷つけられること、否、私が勝手に傷つくことには慣れている。傷つきやすさも分かっているから、なるべく怪我をしないように、ひきこもる。
でも、私は社会の中に存在しているから、社会には他者がいるから、どうしたって傷つく。求めている関係もあるから、尚更。
傷つく度に、必要以上に悩んで、自分を責めて、薬を飲んで。その繰り返し。
傷つくことには慣れている、と言いたいところだけど、慣れていたら痛みは感じないはずだから、いつまで経ってもしんどい。
健常者と比べたら痛みの閾値はバグってると思うけど。
傷つくことに依存するひともいるらしい。なんていうか、かわいそうな私が好きというか、悲劇のヒロインでいたいような。
私もそのひとりなんだと思う。不幸であることに依存している。
不幸であれば、期待しないで済むし。
でも、幸せだった頃をたまに思い出すと、死にたくなる。ひとりで孤独に耐えてる方がよっぽど楽だった、というやつだ。
好きな人の一言一言で、一喜一憂する。
彼の言葉が、薬にも毒にもなる。
私はたくさん傷ついて、それでも彼にしがみつこうとする。だんだん彼にも慣れて来る。そう思っている。
こういう思考が、私を不幸にしていく。
不健全だと自覚し、指摘もされていて、それでも私は傷つかずにはいられない。
傷の数だけ生きてる気がするとか、そこまで歪んではいない。別に傷つかなくて済むなら、幸せでいたいし。
でもなんで、こんなに傷つくんだろう。傷つくことに慣れてしまうんだろう。
きっと、腕を切ったら落ち着くし、好きな人に殴られたりしても落ち着くし、物理的な痛みは心を救う。
でもそれも不健全だ。
私は今日も、十数回くらい傷つくだろう。傷ついたら薬を飲んで、応急処置をするんだろうと思う。

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