akira_f

2020年5月にnote開始、現在子育て中の30代後半メーカー社員(男)です/非常に雑な読書感想を書きますので、サクッと読んで頂けると幸いです/読む本は雑食ですが、思想や文化に若干偏っている気がします/投稿頻度はワークライフバランスに依ります/真面目で誠実な性格です

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2020年5月にnote開始、現在子育て中の30代後半メーカー社員(男)です/非常に雑な読書感想を書きますので、サクッと読んで頂けると幸いです/読む本は雑食ですが、思想や文化に若干偏っている気がします/投稿頻度はワークライフバランスに依ります/真面目で誠実な性格です

最近の記事

雑感105:遠野物語

約1年前に『始まりの木』を読みました。 作中に『遠野物語』が出てきます。物語の鍵を握るほどではなかったと思います。 『始まりの木』に魅せられて、作中に出てきた『遠野物語』を釣られて買った訳です。あれからもう1年も経っているのか、と個人的に驚いたことも、ここに残しておきます。 さて、私の買った岩波文庫版は『山の人生』も収録されていたのですが、まず『遠野物語』を通読した時点で力尽きました。『山の人生』は読んでいません。ここに潔く告白します。 文学の才能がないので、あまり興味

    • 雑感104:生き延びるために芸術は必要か

      数か月前にボケっとNHKのラジオを聞いていたらこの本が紹介されていた。ラジオで何を話していたかは、正直よく覚えていない。 正確に言うと、安い車なので防音性が低くてラジオの音がよく聞こえない。では、なぜ私はラジオを流していたのだろうか? それはさておき、何となくタイトルに惹かれてしまって、ラジオを聞いた後にすぐに買おうと思ったのだが、紹介された直後だったからかamazonでは在庫切れ。しばらく経って思い出したかのように購入。本日読了。 結局、「生き延びるために芸術は必要か」

      • 雑感103:『野生の思考』 2016年12月 (100分 de 名著)

        「野生の思考」は日本に生きている フランスの人類学者クロード・レヴィストロースが1962年に上梓した『野生の思考』。北米大陸先住民の神話や儀礼などから人類の思考に普遍的な「構造」を発見し、20世紀の思想史を大きく転換する「構造主義」の先駆けとなった。この古典を通して、現代日本社会やそこに生きる我々の心性を見つめなおす。 ***** レヴィストロースの『野生の思考』を100分で理解しようだなんてなんとも虫のいい話ですが、原作を読み切る自信も度胸も知能もない貧乏性の私は、6

        • 雑感102:日本語と外国語

          妻の実家に帰省した際にこの本が書棚にあって、読み始めたら面白く、ちょうどお盆が明ける前に読み終わりました。 何が面白かったかというと、『日本語と外国語』という主題ですが、構造主義的なメカニズムを感じ取りました。 私は日本、日本人という社会集団に属していて、知らぬ間に意識の外に置いているモノの見方や価値観がある。日本人同士で話している限り、無意識に排除してしまっている物事は当然に議論になることはないし、そういう意味で日本人である限り縦横無尽に自由に物事を考えることはできない

          雑感101:眠れなくなるほど面白い 図解プレミアム 宇宙の話

          去年の冬だったか、出張中に読もうと思ってコンビニで買って、案の定出張中に読むことはなく、半年ほど家に眠っていました。 素人向けに宇宙の解説をしてくれます。面白かったのは・・・、 月と地球はどんどん遠ざかっており、地球の自転の時間もゆーっくりだが長くなっている。(逆だけどストーンオーシャンみたい。) そのうち地球は太陽に飲み込まれて滅びる。(約25億年後?) 偏西風や貿易風は太陽から受けるエネルギー差による。 特に3つ目、言われてみると当然なんだが、地理の授業で風の名

          雑感101:眠れなくなるほど面白い 図解プレミアム 宇宙の話

          雑感100:コルテスとピサロ: 遍歴と定住のはざまで生きた征服者(世界史リブレット人 48)

          世界史の教科書って、その裏にものすごい濃厚なストーリーがありそうな話も至極あっさりと書きますよね。 記憶が曖昧ですが、コルテスとピサロはまさしくそれで、なんかすごいサラッとアステカとインカを征服したと書かれる。 で、特にどのように征服したかは書かれていない(書かれていなかったと思う)ので、当時のヨーロッパと中南米の文明、技術的な差が大きかったのだろうと勝手に想像する。 ・・・実際のところはどうだったのだろうか?ということで本書を読んだわけですが、筆者はむしろ技術的な格差

          雑感100:コルテスとピサロ: 遍歴と定住のはざまで生きた征服者(世界史リブレット人 48)

          雑感99:モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか

          何年か前に買って、家で眠っていたのですがふとした機会にざざっと読みました。 巻末に堂々と「本書の概要」と称して中身をまとめてくれているのだが、そこから掻い摘むと、 従来の「アメとムチ」の手法はうまくいかない。有害な場合さえある。と、科学的に説明されている。 これに替わる新しいアプローチ「モチベーション3.0」には三つの重要な要素がある。①自律性(オートノミー:自分のことは自分自身で導きたい)、②熟達(マスタリー:意味があると思うことは上達させたい)、③目的(自分より大きい

          雑感99:モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか

          雑感98:静かに退職する若者たち 部下との1on1の前に知っておいてほしいこと

          私も気が付けば30代後半に差し掛かり、今時の新入社員とは一回り以上離れてしまった。気持ちはいつまでも若いのだが、逆に一回り上の先輩方を同世代と認識することは決してないわけで、同様に一回り下の世代を自分たちと同一視してはいけない。 では今の20代は何を考えているのだろうか? まず一つ興味深かったのは、仕事選びの基準として収入や休暇取得日数、ワークライフバランスの重要性は下がっており、逆に研修の充実度やスキル・資格に繋がるかを重要視する傾向にあること。 本の中の統計データは

          雑感98:静かに退職する若者たち 部下との1on1の前に知っておいてほしいこと

          雑感97:問いかけの作法 チームの魅力と才能を引き出す技術

          職場で進められた本。 読んでみると、目から鱗!!という程でもないのですが、十数年の社会人経験の中で何となく体得してきたスキルがうまく体系的に言語化されて整理されているというか、そんな本でした。 なので、手元に置いておいて、ちょっと会議やワークショップの進め方を整理したい時に見直せると良いのかな、と。職場に置いておこうと思います。 で、具体的にどんなことが書いてあったかというと、、、 問いかけの4つの基本定石 相手の個性を引き出し、こだわりを尊重する 適度に制約をかけ

          雑感97:問いかけの作法 チームの魅力と才能を引き出す技術

          雑感96:〈悪の凡庸さ〉を問い直す

          ハンナ・アーレントの著書『エルサレムのアイヒマン 悪の陳腐さについての報告』の中で本編で一度、追記も入れると二度だけ登場した<悪の凡庸さ>という言葉。 この言葉、というか概念の意味合いや解釈、意義について、歴史学者、思想家、哲学者の方々の意見が述べられ、交わされている本です。 この本に出会うまで私はというと、まず最初に『エルサレムのアイヒマン 悪の陳腐さについての報告』を読もうと思って買ったのだが、頭が悪くて全然頭に入らない。苦痛で仕方なかったので、最後の方にあるエピロー

          雑感96:〈悪の凡庸さ〉を問い直す

          雑感95:はじめてのスピノザ 自由へのエチカ

          この雑感でも紹介させていただいた『暇と退屈の倫理学』の國分 功一郎先生のスピノザ本。 スピノザの代表作である『エチカ』を阿呆にも分かるように平易に解説してくださっている本です。 なんというか、脳の底の沈殿物(固定観念?)を洗濯して、洗濯ロープで干されたような気分です。よく分かんない喩えですみません。目から鱗に近いです。 さて、まず善悪とは組み合わせであると。 「音楽」を例にとっても、時と場合によってその人の気持ちをよくする時と不快にする時がある。そもそも耳の聞こえない人

          雑感95:はじめてのスピノザ 自由へのエチカ

          雑感94:稲盛和夫最後の闘い: JAL再生にかけた経営者人生

          稲盛さんが会社更生法を申請、JALを再生させ、取締役を退くまで。2010年2月1日から2013年3月31日までの1055日の物語。 物語というか、この再生劇を様々な切り口から語ったもの、という感じでしょうか。サクセスストーリーが時系列的に語られているわけではないです、この本は。生き方、アメーバ経営、対労組、人材育成などなど、章ごとに明確なテーマがある訳でもなかったと思いますが、1055日の間に起った様々な出来事や稲盛さんの発言を通じて、稲盛さんの実践した経営とは何か?が浮か

          雑感94:稲盛和夫最後の闘い: JAL再生にかけた経営者人生

          雑感93:田中角栄という生き方

          1918年に生まれて1993年に亡くなられたということで、私にとっては歴史上の人物になります。 政治家としての昇り詰めるための処世術的な項は、生きている世界が違いすぎるし、興味があるわけでもないので正直読み飛ばしてしまったのですが、サラリーマン的に響いた言葉を二つ。 一つ目は1962年、今から60年以上前に田中角栄が発した言葉。「熱き想いを持つものよ、集え」的なメッセージですが、最後の一言。これって現代で言うところの「心理的安全性」の話ですよね。当時はそういったコンセプト

          雑感93:田中角栄という生き方

          雑感92:GitLabに学ぶ 世界最先端のリモート組織のつくりかた

          GitLabハンドブックとはこちらです。 いい機会だったので、このGitLabハンドブックを結構じっくり見てみたのですが、単なる社内イントラではなく、各ページに執筆者の魂が乗っている感じが読んでいて面白い。結構冗長な表現もあったりする。 ちょっと言い過ぎかもしれないけれど、このハンドブックをじっくり読んでいるとオフィスで働いているような臨場感を感じられるかも。 私の職場のポータルサイトが無味無臭・無機質すぎるのでその反動的印象かもしれませんが。。。 紹介文にある通り、(

          雑感92:GitLabに学ぶ 世界最先端のリモート組織のつくりかた

          雑感91:あの戦争と日本人

          年明け1冊目は日本の戦争史になりました。 日露戦争から太平洋戦争まで。 この半藤さんという方、大変に世間知らずな私は存じ上げなかったのですが、『日本のいちばん長い日』の著者であった。随分前に読みたい本リストに積んだままであったが、こうやって別の作品を先に読むことになるとは。 実家に帰省して親の本棚をボーッと眺めていたらたまたま見つけたのが本書です。本はこういった巡り合わせがあるから面白い。 半藤さんの作品とは遅かれ早かれ巡り合うということだったのでしょうか。 さて、本

          雑感91:あの戦争と日本人

          雑感90:職場の問題地図 ~「で、どこから変える?」残業だらけ・休めない働き方

          「毎日仕事でストレスばっか…」の原因を集大成して見える化! 「“残業するな"と上司がうるさいので、帰ったことにして家で仕事している」 「残業はすべて管理職が肩代わり、管理職はいつもゲッソリ……」 「他人に構う余裕がなく、会話がなくなった」 「裁量労働制……お金にならない残業が増えただけ」 そんな職場の“あるある"な問題は、なぜ起こるのか? 原因と全体像を図解しながら、解決策を教えます。 ***** どこの会社でもありそうな職場の問題をかわいらしいイラストやチャ

          雑感90:職場の問題地図 ~「で、どこから変える?」残業だらけ・休めない働き方