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思い出に、手が止まる ~断捨離・昔の写真ってどうしてますか?~

昨日の日付が変わった頃から
突如としてスイッチが入り
日本間(客間)の押入れの整理を始めたのです

朝6時までかかりました
(笑)
日がのぼってる

この押入れ

ずっと、気になっていたんです
でも、あまりにあかずの間すぎて
見ないふりで

そうやって、10年くらい経過して
やっと、思ったが吉日
バタバタと片づけを始める山ちゃんでした

この押入れにしまわれていた物

・客用布団4人分
・自分用の寝具の替え
・CD
・思い出の写真
・歴代のスマホのケース
・工具
・事務用品
・セラピー用のタオル類
・家電を買った時の各種段ボール
・来客時の鍋
・ポータブル充電器
・カセットコンロで暖がとれる簡易ストーブ
・家電の説明書一式
・保険や投資信託の封書多数

そしてですね

30代の頃の俺は
忘れた頃に『わ、ラッキー♫』って思えるように
現金をアルバムやらCDやら
至る所に隠していた時期があって

みんなやるよね?

その現金、今回発掘できただけで
36000円
特に昔の写真の合間から
出るわ出るわ千円札

樋口一葉を
こんなに愛おしく思う日が来るなんて
万札がないのが俺らしい


いや、まだまだ少ない
おぼろげながら
未来の俺へ、もっと隠したハズ

過去に行われた数回の大規模断捨離で
多くの物を捨てたことを思い出し
埋蔵金も一緒に捨てたんじゃないかと

ゾッとしました

これはやっちゃダメだ
ダメよダメダメ
ぜんぜん、ラッキーじゃない

埋蔵金が、ここに
物って、なんで増えるんだろう


さて
押入れのこいつら
俺はいつ使うんだろう、、、

押入れを前に
俺は正座をして
じーっと見つめて考える

この際だからCDは、データにしよう
(アルバムが棚に並んでるのが好きだったのに)

封書類は、全部捨てよう
(一度も封を切ってない、こりゃ要らない)

家電の説明書も、見た試しがないから
これも捨てよう
(保証期間に壊れた試しがない)

自分用の寝具の替えも
夏・冬と2セットずつでいい
(加齢臭枕カバーまである)

家電の段ボール、なんでとっといたんだろう
(なぜか箱を集める習性がある)

取り出しては入れ
入れては取り出すを繰り返し

埃でくしゃみを連発しながら
断捨離を決行したのでした

AM3:00を過ぎた頃

今回はこのくらいでいいんじゃないか
と、面倒と情熱のはざまに揺れ

やめればいいのに

偶然手に取った大昔の思い出のアルバムを
ぺらぺらっとめくったが最後

あ”あ”あ”あ”あ”あ”

あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”

あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”

懐かしーぃぃぃ!


ひっこ、相変わらずケツがデカいなぁ

つとむ君、土人形みたい
底知れぬネガティブなやつだった

みさき、壊滅的なブス
俺に料理を教えてくれた最初の師匠だった
そして

や、や、や、山ちゃん!(俺)

どうしてそんなに髪の毛があんの!?
カツラだろ!?
ズラ、ズラだって
それ地毛?ちゃうよ
そんな時代が俺にもあったの!?
なかったでしょ
ハゲってみんなにバカにされていたじゃん
あったなら返せ!
俺の髪の毛、今すぐ返してちょーだい!!!

って、思い出に手が止まってしまって
ふと我に返った頃には
世界はうっすら夜明けを迎えていた

それでも部屋の明かるさに
窓に映った
全体的に油断した自分の姿を見た時

こんな過去、捨ててしまお、、、

そう思ったんです

だってもう、あの髪の毛たちは

還ってこない (加齢って残酷)


なので思い出の写真、捨てることにしました

数枚、このnoteに残しておけば
俺が見たい時に還ってこられる

それでいいじゃん

ということで

この忌々しい現実の怒りを
思い出の数々に投影して
やけのやんぱち
廃棄することを決意

皆さん、思い出の写真って
どうしてるんですか?

押入れから出てきた
これなんだ?
なんじゃこりゃ
オマエ、バカにしてんしてんか!?
うわ、こいつらwww
完全に俺をバカにしてる
むかー、捨ててやるけんね


髪の毛があった、あの頃


25歳
今から四半世紀前!

同期4人、2週間の休みをとって
俺の愛車にキャンプ用品詰め込んで
アンプラグドな旅をすることにしました

それぞれの職場で
今思えば、よくこんな連休とれたな
と今さらながら驚愕するけど

シーズンオフの3月だった
というのも味方になってくれたのかな?

んなわけないだろ(笑)

で旅程は、ざっくりこんな感じ

小樽からフェリーに乗って敦賀まで
山陰、九州、四国、近畿をまわるルート


大蔵大臣は、長身のひっこ
ひとり12万円×4人なので
マックス48万円の旅

14日間全て込み込みだから、激安だ

1日の平均走行距離は、450km~500km
あの頃はガソリン安かった
俺のハイラックスはガソリン車で
リッター8キロという
今思えば信じられないほど
コスパの悪い相棒だった

観光は、午前と午後に1か所ずつ

詳しく決めていたわけじゃないけれど
このくらいの配分じゃないと
移動に遅れが生じちゃうので
ひたすら車を走らせた

食い物はすべて現地調達で自炊だ

毎晩、道の駅やパーキングを探して
物を出したりしまったりの繰り返し
俺は運転手ということで
車に寝かせてもらえたけど
3人は小さいテントで
ぎゅーぎゅーになってた


食い物は、地元のスーパーに寄って
偶然見かけた人の良さそうなおばちゃんに
この魚、どうやって食うの?
って聞く

美味かったりマズかったり
この頃俺は料理をしてないので
当初の料理担当は、ブスのみさき

旅は続き、日を追うごとに
それぞれの得意分野を発揮するようになって
謎の分担性になってゆくのだった

夜明け前に、本州上陸!
1日半の退屈なフェリーから解放され
爆発した俺たち
目指すは、鳥取砂丘だ!


同期のつとむ君、実は2つ年上
社会人を経験したのち俺たちと一緒に学んだ

彼は、母の言いつけで
「絶対に、人を信用しちゃいけないよ」
と、言われ続け
どこまでも独りを選択し続けた人

いわゆる『いい人』という犠牲者だ

これからの写真でも分かるように
彼だけ、我々と微妙な距離がある

母の言いつけは
ぜったいなのだ

あ~ん
もうけ、増毛?と聞くだけで
俺は感じてしまう


この年は、山陰地方が記録的な大雪で
まさか北の果てから訪れたのに
ここで雪まみれになるとは思わなかった

ちなみに、スタッドレスタイヤの4WD
ぜんぜん怖くない
むしろ、こんな湿った雪どんとこいだ!

鳥取砂丘
悪天候にかこつけて
わざとひっくり返した傘で
こ芝居
どこぞのカメラマン、苦笑い


出雲では、出雲大社近くの駐車場で野宿
晩飯を作っていたら
警察が赤ランプくるくる回しながら来て
君たち、どこから来たの?と職質

北海道です

というと、まさかだろ
と驚いた顔になって

ニコニコ警官、火だけは気を付けてね
と去って行った

インバウンドのない、いい時代だった

そりゃそうだ
出雲大社燃えたら、大事だ

この日も、しっかり火を消して
優しい眠りにつけた

翌朝は、ぐんぐん西に向かい
雪はしだいに雨に変わり
津和野から山道を南下し広島へ
そこから国道2号線に抜けて
いざ九州

小倉の朝は、寒かった

大宰府天満宮
ちょうど梅が咲く頃
菅原道真公が祭られた
俺らみたいなバカが参拝必須の神社だ
平均的なIQをありがとう
吉野ケ里遺跡
この頃からつとむ君は
晩飯のメニューを考える係になって
表情がどんどんよくなってゆく
熊本城
全員の服装がどんどん汚くなる


熊本城では、石垣の上に忍者がいたので
そこから飛び降りてー
忍者でしょー、そこから飛び降りてよーって
みんなで叫んだら

頭ポリポリされた(笑)

鹿児島・宮崎に入るといきなり南国感が
つとむ君の距離感がすごい(笑)
ブスが俺のジャージ取りやがった
高千穂、天岩戸神社で
だっちゅーのwww
時代だ時代
超絶あやしい宗教おばばがいたので
バカにするべく記念撮影
そりゃ行くだろ青島神社
鬼の洗濯岩がまぶしいぜ


この辺りから
全員に疲れが出始める

車内は沈黙になり
気を遣ったひっこが話の種を巻くが
誰もエサに喰いつかない

こういう時が一番大切だって
当時の俺らは分からなかったんだよね

俺もそう
誰かがパワーウィンドーを上下させるだけで
めちゃくちゃ腹立った

大分から四国へフェリーに乗る
全員会話もなく、ただ爆睡


四国に渡るあたりから
問題になっていたことがあって
3日に1回コインランドリーに寄っていたけど

四国って予想外に田舎で
コインランドリーが見つからない
(グーグルマップがないのよ)

その問題とは

パンツの替えがない


健全な青年たちだったから
恐怖に震えたよね

裏返して、履くの?

あまりに恐怖がすぎて
宇和島の駐在所に飛び込みました(笑)

怖いんです、俺たち
パンツの替えがないんです!
だってこの先、市がないでしょ?
コインランドリーってこの街にありますか!?
ありますよね?
ないと、困るんでず!!!

すると、俺たちの気迫に負けたのか
駐在所のおまわりさんは
めっちゃくちゃ優しくて

バーっと地図を広げて
あぁたしか、ここにあるはずだ
ついてきて

と、我々をコインランドリーまで
ポリスカブで先導してくれたのでした

なんつーの
これって旅の醍醐味じゃないですか

普段、お世話にならないおまわりさんが
二度までも優しく接してくれる

これだけで宇和島、好き、愛してる

嬉しさのあまり
コインランドリーで記念撮影
パンツの恐怖から脱却した途端
みんなは仲良くなった


キレ寸前の4人の冷めた状況が
宇和島の愛に支えられ
一気に盛り返すのでした

替えのパンツを得た我々は
途端に元気を取り戻し

登っちゃう

高知へ

高台から太平洋を眺め
瞑想もしちゃう


誰が言いだしたわけでもなく
移動の最中、助手席のナビゲーションは
3人が入れ替わるシステムに

役割を得たような
いい顔
かずら橋(香川県)
金毘羅さん
いつの間にか阿吽の呼吸で
すごくバランスの良い
ポーズを取るようになった


ミステリー小説の
犯人の決め手になるような一枚

鳴門海峡
この汚らしい4人の誰かが
犯人
物語上、間違いなくつとむ君だ(笑)


瀬戸内を渡って
最後に訪れたのは奈良・京都

奈良の大仏にきたら
もちろん、やるよね


フェリーに乗る前夜は
琵琶湖周辺の道の駅で宿泊
終わりが近づいている寂しさと
やっと終わる、という現実を
互いの胸に秘めながら

さらし首
琵琶湖と言ったら、さらし首でしょ


帰りのフェリー
大きな船を眺めながら
この旅を忘れないように

マクドナルドのハンバーガーを
4人は頬張った

14日の終わりにて、はじめての外食

美味い美味い
と夢中になって頬張りました
なんだろう、あの悪魔的な味
今でも覚えてる

2日後は、それぞれの現実だ

帰りのフェリーの中

大蔵省のひっこが
ひとりひとりに
万札を2枚ずつ返してきた

こういうの、嬉しいでしょ?

よく頑張った


結果、10万円で
すべてが賄われたのだ

ひっこは初めから知っていたんだ
どうやれば楽しいって終われるか

これは、嬉しすぎた

一気に4人の気持ちが団結して
フェリーの中で
タイマーをかけて撮った写真
最後の4人のこの距離感を見てほしい

密着www
もうヒゲとか臭いとか
ちょーえつしてる



こんな時間
もう二度と経験できないけれど

場所じゃなくって
景色じゃなくって
4人が14日間片時も離れず
一緒だったってことが

大事なんだよなぁって

昼寝なんて、札幌ですればいいのにさ


さてと、思い出はこのくらいにして
捨てましょか

すべては心の中でじゅうぶん

じゃあね



こっそり
練習していたエッジボイス
2ヶ所だけ使ってみました

そして、ミックスボイス
という歌唱方法も取り入れたら
音域が上がった

ユーミンの歌
地声じゃ無理だったのに
ファルセット使わなくても
声出るもんなんだ、と驚いた

歌って、すっごく難しくって
奥深い、そして楽しい

♫霧雨で見えない

じゃーねー

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