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よもやまバカ日本昔話 〜天岩戸開き神話 中の巻〜

これは悠久の大地に暮らす
根っこがバカな国津神たちと
その頭上で暮らす相当バカな
上場ファミリア、(株)天津神グループの
すったもんだバカ話

そう、よもやまバカ日本昔話の続きです

上の巻は、こちら↓


では、続きです

→宮崎県、岩戸洞窟付近

おてんと様の化身、天照大神(アマテラス)は
末弟の須佐男命(スサノヲ)の
下品極まる振る舞いと
デコピンの仕返しに恐れをなして
国津神が住む葦原の中つ国に亡命したのでした

あのあたりなら
朝日が良さそうね

天照大神は
とある崖の上の洞窟にたどり着きました


天照大神:

あんな野蛮神が弟だなんて冗談じゃないわ
もうこの世界なんか
どうなったって知らない
私は私で、好きにさせてもらいますー

崖の上の洞窟の中に入りますが
入り口が開いていると
スサノヲのデコピンが怖すぎます

そうだ、入り口を大きな岩で封じましょう

天照大神は呪術で大きな岩を運び
誰もここに入ることはできません
特に弟のスサノヲ
と書いた、お札を貼って

しっかりと
洞窟の中にお隠れになったのでした

すると

さすが近未来の最高神
天照大神パワー
彼女が洞窟に隠れてしまった途端
この世からおてんと様がなくなって
世界がまっくら闇になってしまったのでした

コ、コ
コケ、コッコ?

鶏がいつ鳴いていいのか
分からなくなった頃

こりゃ大事件だ、と
世界中に散らばっていた
八百万の神々たちが
崖の上の洞窟前に集合してきました

かろうじて
夜になれば
天照大神のもう1人の弟
月読命(ツクヨミ)がいるので
月明かりでぼんやりと
八百万の神々たちが
それぞれのバカ面を確認できました

何とか姫さまのお怒りを
鎮めてもらえぬものかのぉー

八百万の神々は
天照大神が機嫌をなおしてくれるよう
あーでもない、こーでもないと
朧げな月明かりの下で
話し合ったのでした

その結果

八百万の神々の中で
最もバカな精鋭を集め
天照大神引き戻し作戦隊を作ろう
ということになりました

メンバーは以下の5人

オモイカネ・レッド
フトダマ・イエロー
テヂカラヲ・ブラック
コヤネ・ブルー
そして、ウズメ・ピンクの5柱が任命

アマテラス戦隊ソッキンジャーが
結成されたのでした

さぁ、早速作戦開始
作戦参謀のオモイカネ・レッドは
思いもよらぬ作戦を打ち出したのでした

オモイカネ・レッド:

ピンクよ、脱げ

オモイカネ・レッドは
塞がれた大きな岩戸の前で
湿り気満点の不倫物語
昭和のロマンポルノを興じろと
ウズメ・ピンクに命令したのです

舞台は、高度成長期の
高層アパート群が立ち並ぶ
カトレア・ニュータウン

そこにひとりの若妻が越してきた

陽射しがジリジリと肌を焦がす
暑い夏
暑い暑い
とても暑い夏だった

この団地、誰かに見られている気がする
あたりを見まわすも
この暑さの中では、誰ひとりいない

周りを静寂にさせる蝉の鳴き声と
どこかの部屋だろうか
風鈴の音がかすかに聞こえる

奥さん、道に迷ったかい?

突然背後から男の声がして
女は驚いて振り向いた

怪しいもんじゃないですよ
カトレア町内会会長のフトダマです

このフトダマという男が
挨拶をしてきた時
微かに片方の口角が上がったのを
女は見逃さなかった

ウズメ・ピンク:

い、いやよ、そんな役
何で私がしなきゃならないのよ
まだ結婚もしてないし
そもそも私にはサルタヒコっていう
許嫁がいるんだから
ロマンポルノなんてできないわよ

するとたちまち
コヤネ・ブルーは袖の下に隠していた
スマホのカメラを起動させ
フトダマ・イエローは
レーシック手術やっといて良かったぁー
と、満月にガッツポーズをとったのでした

最終兵器の巨人
テヂカラノヲ・ブラックは
(株)天津神グループ秘宝
やたの鏡を抱えて
塞がれた岩戸の死角へ

コヤネ・ブルー
フトダマ・イエロー:

ぬーげ、ぬーげ、ぬーげ、ぬーげ

コヤネとフトダマは間髪入れず
カトレアニュータウンで
欲求不満気味の町内会会長
町内会副会長役を率先して演じたのです

とはいえ、この2柱
実は『言葉』の神様

この湿りっ気のあるオーディエンスは

ウズメ・ピンクを操る催眠術だったのです
ウズメ・ピンクは意に反して
踊り出してしまったのでした

フトダマ・イエロー:

あれ?
な、な、なんだこの踊り

コヤネ・ブルー:

ミーガンダンスや

フトダマ・イエローは何を間違えたのか
ウズメ・ピンクに
ミーガンダンスを吹き込んでしまったのでした

ぶー、ぶー、ぶー、ぶー

コヤネ・ブルーが
今世紀最大の不満とばかりに
地面を向けた親指を何度も上下させます

ぬーげ、ぬーげ、ぬーげ、ぬーげ

フトダマ・イエローの催眠術と股間は
さらに熱を帯び
コヤネ・ブルーも加わり
ある力すべてを振り絞って
ウズメ・ピンクにまたも暗示をかけるのでした

その時
ぴっきーん

ウズメ・ピンクの脳内で何かがはずれた音がし

その途端
期待外れのミーガンダンスが
ぴたりと止まり

ウズメ・ピンクは
突如として
団地妻に変貌したのです

うっふぅ〜ん

はぁぁぁ〜

ぼぉいんぼぉい〜ん

コヤネ・ブルー
フトダマ・イエロー:

うぉぉぉぉぉおおおおおおおおお!!

待っでまぢだぁぁぁぁああああああああ

※コヤネとフトダマの奇声翻訳:
やってみるもんだ、なぁぁぁあああああ!!

下の巻に、続く

下の巻は、こちら↓

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