見出し画像

C62 1号機 45年前の思い出

 自己紹介後の初めての投稿として何をと考えていましたが、日本を代表
する機関車のトップナンバーを選びました。と言ってしまうと、特に知識や資料を持っているわけでは無いので恥ずかしいです。そんな事では無く、
昔のネガをスキャンしていて突然出て来た静態保存のC62 1の写真が、noteを始めようと思うきっかけになったような気がするからです


広島鉄道学園

 広島鉄道学園に静態保存されていたC62 1です。撮影は、昭和53年頃と思います。当時、広島鉄道学園に歩いて行ける距離に住んでおり、生意気だった私は、偉そうに乗り込んで行ったものと思われます。思われますと言うのは記憶がほとんど無いためです。

<C62 1 広島鉄道学園にて 1978年>

 記憶の糸をたどり、カラクタを掘り出しているとこんなものが出てきま
した。受付で許可をもらわないと、入園できなかったのでしょう。ご親切にも、その時に頂いたと思われる貴重な資料であります。覚えていないのは、もらって当然だと思って、鉄道研究会で見せびらかしていたからでしょう。

上 表面、下 裏面  広島鉄道学園で入手  1978年

 再び、写真を見てみるとさすがに鉄道学園に保存されているだけあって、保存状態が良好です。昭和41年休車、昭和42年廃車、その後広島機関区で保存され、昭和51年に準鉄道記念物に指定されたのをきっかけに、広島鉄道学園に保存されるようになったらしいです。しかし、機関区で過ごした10年の時を感じさせません。
 手前に看板が設置されていますが、「のぼらないでください」と書いてあります。見に来る人も少なからずいたようです。

京都鉄道博物館

 鉄道ピクトリアル 昭和43年6月号に、国鉄本社運転局機関車課長様の書かれた、「蒸気機関車の動態保存」という記事がトップで掲載されています。この記事は、3月に鉄道100周年の行事として、蒸気機関車の動態保存が国鉄総裁より決裁された事に意義を感じながら、将来に向かって幾重にも立ち塞がる、動態保存の難しさばかりが思い浮かぶ困惑に満ちたものになっています。
 動態保存候補の第一案を見ると、C62 は1号機のみ候補入っていたのですが、梅小路蒸気機関車館(当時)開設直前まで現役だった、大スターのスワローエンゼル C62 2が動態保存車になりました。これは致しかた無い事と思います。静態保存でもリストに残してくれた事に、感謝せざるを得ません。

 いや、いや! こんな誰でも調べれば分かる事を書きたかったのではありません。C62 1が京都にいるのです。見に行かなくてはいけません。

<C62 1 京都鉄道博物館にて  2023年>

いました!いました!さすがは、京都鉄道博物館です。美しいです。私が、広島鉄道学園で見てから45年経っていますが、さらに整備が行き届いています。C62 1の現役は18年でした。(しおりを見て下さい)こんな事があるのでしょうか。
 スワローエンゼル C62 2は車庫から引き出されて、お立ち台に展示されていました。お立ち台に立つ機関車になれていませんでしたが、私にはこれで十分見に来た価値がありました。

<C62 1 京都鉄道博物館にて  2023年>

 よく見ると、機関車の前に看板が出ています。「のぼらないでください」と45年前と同じ様に、書いてありました。
 もう一度、もう一度、ナンバープレートを見て、機関庫を出ました。

いいなと思ったら応援しよう!