富士山(どこから見ても美しい山)
鉄道をC62から始めたので、山も横綱から始めなければなりません。
横綱と言うと富士山しかありません。槍だろうと穂高だろうと劔だろうと
役不足です。と力んでも、腕が腕なので大した写真が出てくるわけでは
ありません。恥ずかしながら始めさせて頂きます。
1 日本平から(静岡市民が押す)
日本平は、静岡市民なら誰もが認める富士山見物の名所です。
静岡市生まれの私にとって、富士山は日常の山でした。小学生頃まで、
玄関を出ると真正面に富士山が見えていました。きれいに見えていれば今日は晴れ、笠をかぶっていれば、傘を持って出かけなければなりません。平屋ばかりだった町内も、中学生の頃になると2階建てばかりになり、いつの間にか富士山は見えなくなってしまいました。
豊かさと引き換えに、富士山は出かけて行って見る山になりました。
絵の様な写真になってしまいました。すみません。スマートフォンで
撮影、ちょっと逆光だったのでHDRが効きすぎているみたいです。
ここは、市街から近く立派な自動車道があるので、誰でも簡単に訪れる事が出来ます。写真を見て異論のある方は、是非訪問される事をお勧めします。
2 白馬岳から (フォッサマグナが見せてくれる)
日の出の頃、山小屋の裏からお手軽撮影しました。富士山が見えるとは思わなかったので、慌ててカメラを取りに小屋の中に戻ったのを覚えています。
白馬岳と富士山の間は、約180kmもありますが、不思議な事にその間を遮るものは八ヶ岳だけです。この壮大な溝は、日本列島が曲がって出来た
裂け目のフォッサマグナです。北の端が白馬岳なら南の端は富士山です。
白馬岳は、フォッサマグナが作った富士山見物のお立ち台でした。
いつまでも、見ていられます。
3 野口五郎岳から(決して裏ではない)
今年の7月の登山です。晴天しかも360度の展望のなか、快適に稜線歩きをしているとうれしくなります。
右手前の山は鷲羽岳です。水晶岳、槍ヶ岳、薬師岳、燕岳、遠くは立山等の名山に囲まれ、富士山にまでお目にかかれるとはなんと贅沢な事でしょう。表銀座は、東側だけですから、こっちの方がポイント高いです。
表裏って何でしょうね。
三ツ岳付近で、裏銀座コースをテント拍でゆっくり踏破する予定だという老夫婦(私も老人ですが)とお会いして、しばらくお話しさせてもらいながら歩きました。明るくマイペースに進むお二人を見ると幸せな気持ちになりました。
4 八ヶ岳から(天空の架け橋)
① 赤岳山頂から
キレット小屋から、絶壁をよじ登った所に絶景が待っていました。
2,899mの山頂の岩陰に可憐に力強く咲くチシマキキョウ(推定)と
富士山の組み合わせに魅了されました。
逆光が処理できず、キキョウがよく見えません。すみません。
② 赤岳~横岳の稜線から
八ヶ岳は周囲に遮るものがありません。赤岳を下って横岳まで細い稜線を
歩いて行くと雲の上の橋を歩いているようです。
富士山もずっと一緒に歩いてくれます。右側は赤岳です。
一緒にいてくれてありがとう、富士山!
5 小無間岳から(大崩壊が見せてくれる)
南アルプス 深南部にある二百名山 大無間岳への登山の通過点で、登山の核心部になる山と思います。私が登った時は、田代温泉から鋸刃と呼ばれるP4~P1のアップダウンを経て、小無間岳を越えて行くルートが登山道でした。現在は、P1と小無間岳の間の崩壊が激しいとの事で通行禁止に
なっているようです。大無間岳は2、330mと標高が低いので、登山道は樹林帯で眺望はほとんどありません。ところが、この大崩壊が富士山を見せてくれるのです。
足を止める所も無い崩壊地をロープに頼って登り切って、振り返った時の景色です。晴天で無いのが残念です。安全な樹林帯の入り口に座ってから
撮影しました。手前のピークがP1です。P1と同じくらいの高さまで、
前方、右、左と270°崩壊しているので、座った姿勢でも眺望は損なわれませんでした。
樹林帯に入っても、ほぼ同じ傾斜の急登は延々と小無間岳の山頂まで続きます。この絶景が力をくれました。