カーディガン
秋になるとカーディガンを着る。私は着ないけど,街中には溢れる。そんな光景を今年は見なかった。すぐに冬が来てしまった感じだ。私がずっと家の中にいたから見なかったのも当然だ。久しぶりに外を歩いた時はすでに寒く,ダウンジャケットを着ている人もいた。
私はカーディガンを着ない。昔着ていたこともあるけど,今は着なくなった。理由は簡単,上手く着こなせない。あれは美男美女のものだ。
かつてうちにカーディガンがあった。着てみた。なんだか野暮ったかった。どんな服と合わせるのがいいか考えてみた。いいものがない。どれと合わせてみても,合わない。特に顔とカーディガンの相性が悪い。そこでわかったんだ,これは容姿端麗な人しか似合わないと。
服屋でカーディガンを買おうとしたこともある。どれもピンとこない。なんか不釣り合いだ。身長に合わせると,背中が苦しい。背中に合わせると,袖がだらしない。ちょうどいいものがない。そうか,顔だけではなく体格にも依存するんだ。モデルのような理想的な体型,少なくとも上半身はシュッとしていることが条件みたいだ。
こうやって愚痴っていても,実はカーディガンを着こなせるようになりたい。理由はオシャレとかそんなことではなく,秋の防寒具としてちょうど良さそうだから。そんな使い方なら見た目など気にするなだって。私もそう思う。それでは私はかなり日本人。別に誰もみてないだろうけど,周りの目が気になるのだ。ダサくはなりたくない。少なくとも私がダサいと思う姿で出歩きたくないのだ。