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【ChatGPTプロンプト】AIが商品コンセプトを出したので吟味してみた。
前回の記事では「弁証法思考」と「水平思考」を組み合わせることで、商品コンセプトをChatGPTに提案してもらいました。実験結果は最初にしてはまずまずでした。
あの後何度か試した結果をまとめます。
目次
1,プロンプトの使用感
2,ChatGPTの出力
3,商品コンセプトを吟味する
4、まとめ
1,プロンプトの使用感
・使用したモデルはGPT-3.5。
・毎回好ましい出力がなされるとはかぎらない。あまりに突飛だったり、実現にコストがかかったり、実用化されていない技術が必要なアイデアだったりします。
・経験からいって、ピンとくるアイデアは20回に1回くらいです。要はガチャポンです。何度もトライしないと望ましいアイテムが手に入らないのです。
・では20回に1回、そのまますぐ実現可能なアイデアがくるかといえば極めて怪しいです。出てくるのは「アイデアの種」です。そこから発想を膨らませたり、実現可能なかたちに落としこむには人間が検討する必要があります。
筆者なりにChatGPTが出力した商品コンセプトの種を検討したので書きます。
2,ChatGPTの出力
出力結果
テーゼ: 現代の忙しい生活において、多くの人々が高度なテクノロジーに頼っている。スマートフォン、タブレット、コンピューターなどのデジタルデバイスは、日常生活の一部となっており、情報へのアクセスやコミュニケーション手段として欠かせない存在だ。
アンチテーゼ: 一方で、このデジタルテクノロジーの普及に伴い、人々はアナログ体験、手作りのもの、そして過去の伝統的な価値観に対する新たな興味を抱いている。アナログ写真、手作りの工芸品、昔ながらのレシピなど、アナログの世界への憧れが増えている。
ジンテーゼ: この状況から、新しい商品「RetroTech Reimagined(レトロテック・リイマジンド)」が誕生しました。
商品説明:
「RetroTech Reimagined」は、従来のレトロなテクノロジーと現代のデジタル技術を組み合わせた新しいアナログデジタルハイブリッドデバイスです。このデバイスは、レトロな外観と感触を持ちながら、最新のデジタル機能と連携しています。
アナログ外観のスマートウォッチ: このウォッチは、クラシックな時計の外観を持ち、針を使用したアナログ時計のデザインを再現しています。しかし、内部にはデジタルスマートウォッチの機能が搭載されており、通知、ヘルストラッキング、音楽コントロールなどの便利な機能を提供します。
アナログデジタルカメラ: このカメラは、クラシックなアナログカメラのルック&フィールを持ちながら、高解像度のデジタル写真を撮影できます。アナログ風のフィルターやエフェクトも提供し、写真愛好家に新たな創造性を提供します。
「RetroTech Reimagined」は、現代のテクノロジー愛好者に、過去のレトロなテクノロジーの魅力と、現代の便益を組み合わせた新しいアナログデジタル体験を提供します。アナログとデジタルが共存することで、ユーザーは過去と未来をつなげ、新たな創造性を発揮できるでしょう。
気になったのでもっと具体例をあげてもらいました。
「RetroTech Reimagined」のようなアナログデジタルハイブリッドデバイスの一部の具体的な例を以下に挙げます。
アナログ風ターンテーブル: これは、レコードプレーヤーの外観を持ちながら、デジタル音楽を再生できるデバイスです。アナログレコードのような外観と音質を楽しむことができます。
クラシックなデザインのBluetoothスピーカー: これは、ヴィンテージなラジオやスピーカーのデザインを持ちながら、Bluetooth接続によりワイヤレスで音楽を再生することができます。
これらのデバイスは、従来のデザインや外観を尊重しながら、最新のデジタル機能を提供し、レトロな魅力と現代の便益を融合させています。利用者にとって、これらの製品はノスタルジアとテクノロジーの最新動向の両方を楽しむ機会を提供します。
3,商品コンセプトの吟味
Amazonで検索してみると、確かに蓄音機の形をしたBluetoothスピーカーなど「レトロと現代の技術を融合」させた商品はあります。カメラにしても「富士フイルム FUJIFILM チェキ Evo ハイブリッドインスタントカメラ」というクラシカルなデザインの商品もあります。どうやらこのコンセプトの商品はすでにあるようです。
どうもレトロデザインはかなり浸透しているらしい。
しかし、真新しいテクノロジーとレトロ以外のデザインを組み合わせた商品はやりつくされたのでしょうか。レトロ以外にもデザインはたくさんあります。最新のスピーカーを取り上げて具体的な商品像を模索します。
以下の画像はImage Creatorで作成しました。
・入力プロンプト「日本の伝統工芸による木製の台座。スピーカーが乗っかている。」
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・ギリシャ風の彫像つきのスピーカー
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・工芸品?
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スマートスピーカーもいろんな形式と融合させられそうです。しかしこれらは開発が大変そうです。なので今度はスマートスピーカー周りの商品を考えてみようとおもいます。こちらならもっと容易にできそうです。Amazonにこのジャンルの製品はあるにはありますが、まだデザインにバリエーションが少なそうです。
ImageCreatorの出力は以下の通りです。がっつり既製品らしきものが映っていたので画像の一部だけのせてます。
・台座
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・スピーカーホルダー
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Alexa付きスピーカーの関連商品にはデザインがシンプルなものと、子供向けのものが多そうだったので、別の路線のデザインを出力してみました。
これならまだ開発が楽そうです。筆者は3Dプリンターを持ってませんが、もしあれば短期間でプラスチックによるデモ製品をつくれそうです。
4,まとめ
今回はChatGPTに出力させた商品コンセプトを元にAmazonに見当たらなそうな製品画像を作りました。もっとも、市場規模などの調査を前もってしてませんし、筆者はスピーカー周りの事情に疎いので売れるかどうかはよくわかりません。
ですがChatGPTとBingImageCreatorを使用するだけで見たことのない製品を短期間でここまで具体的に描写できたのは意外です。
今回のように、ChatGPTなどのAIで商品コンセプトを得たい場合、次のようなルートが効率がよさそうです。
効率の良いやり方
①アイデアをゲットしたい商品を決める。
②発想法プロンプトを使ってAIに商品コンセプトを尋ねる。
③10~数十のアイデアを出させたあと、「アイデアの種」を探す。
④今回筆者がしたように、種から発想を広げたり実現可能性を検討し、商品を具体化させる(ImageCreatorなどの画像生成AIが有用)
⑤試作品の検討
課題
①望んでいる出力を得るにはとにかく数を試さないといけないので、そのうち自動化コードを書きたい。朝動かして昼にコーヒーを啜りながらアウトプットを読めるようになりたい。
②理想のソフトは、固体商品の場合なら、「ChatGPTによるコンセプト提案→著作権対策済みの画像生成AIによる商品画像出力→既存商品との比較照合(類似商品は多いか等)→3Dモデル化→3Dプリンタによるプラスチック製試作品製造を一括管理できるソフト」かな。最近の技術の発展スピードなら実現近そう。