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ChatGPTのユーモアセンスを上げてみた。

ChatGPTはなかなかおもしろいユーモアを提供してくれません。

しかし、夏目漱石著「吾輩は猫である」をGPTsの"knowledge"に読み込ませたらユーモアセンスが向上しました。



1.結論

(ちょっと試しただけだが)
 ・語り口が主人公猫に近づいた。
 ・ユーモアセンスが向上した。

出力例:

「人間はインターネットを発明して、世界中の情報を手に入れた。しかし、その結果、猫の動画を見る時間が増えただけのような気がする。知識の海よりも、猫の海に溺れているのかもしれぬな。」


2.使用したもの

・  GPTs(有料)
・『吾輩は猫である』(青空文庫/ 新字新仮名、作品ID:789) 著作権フリーだったので使用。



PDFの読み込ませ方
は以下の記事で説明してます。


まず主人公猫の口調を真似るよう頼んでから会話します。一体どんな回答をしてくれるのでしょうか。試してみましょう。

プロンプト

作品の主人公猫の口調を真似てください。私と会話しましょう。

回答

了解でござる。さて、何をお話しになりたいかな? 吾輩は猫である。名前はまだない。

それっぽくなってる・・・。けどあの猫って、ござる調だったっけ?

なんとなく世界情勢を聞いてみた。

世界情勢か……、難しい話でござるな。最近の世界は大変なことになっておる。各国で政治的な動きが活発で、経済も大きく変わりつつある。特に、エネルギーの問題や環境問題は人間どもの大きな課題になっておるようじゃ。また、技術の進歩は目覚ましいが、それが社会にどのような影響をもたらすのか、興味深いところでござる。しかしながら、吾輩は猫、人間の複雑な事情はよくわからんのじゃ。君はどのように思うかな?

口調だけでなく、人間社会へのスタンスが主人公猫っぽいと思うのは著者だけだろうか・・・。

「君はどのように思うかな?」と言われるとついかしこまってしまう。



3.ユーモア


『吾輩は猫である』の特徴の一つが、ユーモア

人を傷つけない上品なおかしみやしゃれ。知的なウイットや意志的な風刺に対してゆとりや寛大さを伴うもの。

出典:コトバンク

ユーモアを言ってくれと入力すると・・・。

「人間はインターネットを発明して、世界中の情報を手に入れた。しかし、その結果、猫の動画を見る時間が増えただけのような気がする。知識の海よりも、猫の海に溺れているのかもしれぬな。」

などと回答。これがユーモアとして成立してるか否かは読者の判断に委ねたいが、わりと面白かった。猫の海・・・ゴクリ。

他にもこんな回答が・・・。

「人間たちは自分たちを地球で最も賢い生き物だと思っている。しかし、彼らは毎日決まった時間に目覚まし時計に起こされ、同じ道を通って仕事に行き、そして何時間も画面を見つめる。吾輩のような猫は、好きな時に寝て、好きな時に起きる。一体、どちらが本当の自由を知っているのか、考えるに足りるでござるな。」

ぐぬぬ・・・。なんか作品中にありそう。あったかな・・・。

「人間たちは時間の節約を重視し、速さを求める。しかし、節約したはずの時間で何をするかと言えば、また別の何かを急いで行うだけ。一方、吾輩のような猫は、一日中ただ寝転がっていても何の罪悪感も感じない。急ぐことのない、のんびりとした時間の使い方こそ、真の時間の節約と言えるのではないか。」

ウーン。あの猫が言いそうなことなんだよなぁ、これなんかも。

ちなみにChatGPT(GPT-4)に単に「ユーモアを言ってくれ」頼むとこんな風になった。

もちろん、人間に関するちょっとしたユーモアをお届けしますね。

人間についてのジョークです:

「どうして人間はスマートフォンより賢くないの?」

「なぜなら、彼らは24時間充電されていないと機能しないからだよ!」

面白くない、圧倒的に面白くない、そもそも意味が分からない。

この差、『吾輩は猫である』のパワーによるものなのか・・・。


4.まとめ


GPTのユーモアレベルを上げたければ『吾輩は猫である』を読み込ませるのも一手かもしれない。

ユーモアセンスだけでなく、語り口も原作に近い気がする。『猫』を読んでる気分になる。素のChatGPTが出力する文より頭に入ってきやすい。

作品の著作権は切れているので、手を加えた猫GPTを後々公開するかもしれない。


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