中和抗体と特異抗体の違い

AKIRAです。
新年一発目の話題は抗体のお話。

中和抗体と特異抗体は意味が違う

論文では、当たり前のようにNeutralization antibody(中和抗体)と表記されますが、免疫学的にはSpecific antibody(特異抗体)と明確に定義が分かれます。

そういう意味では、論文で出てくる抗体として中和抗体という表現を軽々しく使用する論文は、中和抗体の意味をよく知らずに使っているか、引用された論文内の表現をそのまま引っ張ってきているだけの論文ですね。

そもそも特異抗体はいくらでもある

特異抗体は、意味合い的には抗原となる物質に対して結合の親和性が特に高い抗体のことを指します。よって、特異抗体が複数種類あっても別におかしい話ではありません
極端な話、生体由来の抗体(人間や動物がつくる抗体)であれば、一つの抗原に対して複数の抗体を作製してしまうことだって稀ではありません。

現に、免疫染色で使う一次抗体も特定のタンパクをウサギやマウスに接種することによって誘導するので、特定の抗原に対して親和性の高い抗体が誘導されても、それは中和抗体であるとは限りません。それはただの特異抗体です

では、そう言ったいわゆる結合親和性が高いだけの抗体は、なぜ中和抗体にならないのか。それについて、説明します。

一つの抗原に結合する抗体は一つではない

下の図をご覧ください。

図1 抗原と抗体のイメージ図

仮に、こんな抗原と抗体があったとします。
一見、抗原は一種類のように見えますが、抗体は一種類であるとは限りません。

つまり、1対3であることもままある、ということなのです。
しかし、いろんな条件があります。例えば・・・・・・

こんな場合とか。
今、赤く塗った抗原部位A抗体1はそれぞれが最も結合親和性の高い組み合わせです。例えばこの抗原Aが抗原の機能に重要な役割を持っていた場合
この場合、抗体1は中和抗体としての機能が期待されます。…しかし。

この抗体には、青くハイライトした抗原部位Bがあり、これと抗体2の組み合わせもAと1と同様に、親和性は高いです。
しかし、抗原部位Bは抗原の機能とはあまり関係のない部位であることが分かっているとすると、Bに対する抗体2はそこまで有用な抗体ではないことが分かるかと思います。

さらにこの抗原には、部位CというAやBとは違う抗原の突起があります。
仮にここを免疫が想定していない抗原部位だとすると、人間の身体はこの抗原部位Cに親和性の高い抗体3を誘導しようとします。
しかし、人間の抗体の全体量には限りがあるため、抗原を指定する部位が役に立たないBやCへと誘導されてしまうと本当に必要なAに対する抗体1が誘導されにくくなります

ここで、例えば抗原Cをアホほど量産するワクチンを打ってしまうと、このCに対する抗体を誘導してしまうことになります。
これによってこの抗原をもつ生物に対して攻撃を仕掛ける免疫細胞が誘導されるようになるのですが、抗体自身は全く機能しません。なぜかというと、抗原Cは抗原機能をもつAとは違うからです。

しかも、これが永遠続いていくと、ターゲットとなる抗原はどんどん増えていき、BやC以外にもD,E,F,G・・・・・と終わりがなくなります。

つまり、このCに対する抗体3を優先して誘導してしまう現象を抗原原罪と呼ぶのです。
また、これがきっかけで逆に感染を増強してしまう抗体になってしまう現象がADE, Antibody-Dependent Enhancement(抗体依存性感染増強)です。

結論、ワクチンはBやCをターゲットにして免疫をかく乱している

まあ、つまりはこういう結論ですね。
ワクチンは中和抗体ではなく、役立たずの特異抗体を量産しているだけです

そして、それがADEや抗原原罪を体に植え付けています。
自ら免疫逃避に走っているようなものです。

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