1,2回目mRNAワクチン接種に関して
AKIRAです。
本日は、今まで触れてこなかったことに関して記述したいと思っています。
3回目以降の接種のリスクに関して
私は3回目以降の接種は、IgG4抗体の増加を根拠に主張していました。そのため、IgG4抗体による免疫リスクは1,2回目には適応されず、3回目以降の接種に関してそのリスクを認める内容だったと思います。
では、1,2回目はどうなのか。
私なりの考えをここで述べておこうと思います。
mRNAワクチンのデザイン
結論を先に述べておくと、「1,2回目の接種は、3回目以降の話とは独立して、十分な副反応リスクを持っている」と主張しておきます。
というのも、私自身、Science ImmunologyからIgG4へのサブタイプの移行の論文が発表されるまで、IgG4抗体のリスクを考えていなかったのです。
ゆえに、ここまでの発現レベルが出てしまうとは思わず、記事にせざるを得ませんでした。
ではなぜ、1回目接種から少なくないリスクを主張できるのか、ということについてですが、簡単な話で「mRNAワクチンは暴れ馬だから」です。
この図を覚えていらっしゃいますでしょうか。
これは、DNAゲノムの遺伝子の基本構造です。
ここで、思い出していただきたいのですが、遺伝子発現は、セントラルドグマの流れであるDNA→RNA→タンパク質の順に起こります。
この時、各段階でRNAやタンパクの量が調節されるのですが、RNAの量を調節するためにプロモーターとエンハンサー(リプレッサーの場合ものある)の配列が「必須です」。
一方、ワクチンのmRNAは真核生物の細胞で合成されているため、スプライシングによるRNAの切断でこれらの配列が欠如しています(正確にはmRNA上に発現をコントロールする配列がない)。
つまり、遺伝子発現のブレーキが利かない状態になっているというわけです。
おまけに、RNAのセンサーをごまかすために塩基修飾(シュードウリジンのこと)が施されており、RNAの分解が起きにくくなっています。
これは、1回目とか2回目とかいう問題ではありません。
1回目でも2回目でも中に入っている成分は変わらないためです。
mRNAのクリアランスは非常に重要な問題
この記事でも書かせていただきましたが、mRNAは数週間にわたって細胞レベルでの残留が指摘されています。
私は、シュードウリジンに塩基置換した影響だと考えていますが、実際のところはどうなのか定かではありません。
しかし、残留する、ということは少なくともRNAから発現するタンパクのレベルは上がり続けるということになります。
先に言っておきますが、通常のRNAは遺伝子発現の役割を終えた後、様々な分子生物学的な経路で分解されます。
一方、化学修飾の施されたRNAの場合、分解されにくくなるのはベースの発現量を見れば議論にすらならないほど明らかな話です(この話は専門の人に向けて言ってます)。
当然、RNAの量次第で効果に差が出てくることも考えられますが、投与しなければ発現は0なので、量依存的な問題はそもそも問題にするべきことではないと私は考えています。
シングルターゲットの弱点
mRNAワクチンはスパイクタンパクを作り続けるため、抗原として提供できるタンパクはスパイクのみになります。
↑このサイトでは、これまでの新型コロナウイルスの変異情報が見られるようになっています。
このサイトのこの部分(↑ちょっと見にくいですが・・・)を見ていただくと、これはこれまでに見られたウイルス変異株のアミノ酸変異を追っていき、それらの変異の起こりやすさを縦軸にとって、ウイルスゲノムのどの部分がアミノ酸変異を起こしやすいのかを視覚的に表示したものになります。
明らかに背の高い棒が密集している箇所がありませんか?(笑)
言うまでもなく、その部分はスパイクタンパクのアミノ酸配列部位です。
背が高い=変異が起こる確率が高い(バラツキを考慮して標準化してます)ため、高い棒は変異の確率が大きいということになります。
もちろん配列の長さもありますので、絶対的なことは言えませんが、スパイクタンパクがほかのゲノム領域に比べてアミノ酸変異の多い領域であることがわかるかと思います。これだけの変異がなぜスパイクに集中しているのか。
もとからそういう性質だったのか、あるいはワクチンの影響か。
いずれにしても変異の起こりやすい部位をターゲットとしている時点でmRNAワクチンがその役割を果たさないのは分かり切った話だと思いませんか?そんなの、逃避されて終わりですよ。
あ、ちなみにこの図は「世界全体」の図です。
日本に絞ることもできます。日本に絞っても上の図と似たような形になったので、今回は世界のほうを使いました。(科学的に系は広いほうがいいので)
興味のある方は日本の図も見てみてください。
話が脱線しましたが、1回目だろうと2回目だろうとこの性質は変わりません。集団免疫的にも十分なリスクを示しています。
以上です。
私は、mRNAワクチンは技術設計上、非常に危険であると判断しています。
ほかの専門家がどのようにおっしゃるかはわかりませんが、症状の有無だけを見てワクチン戦略の是非を判断することがどれだけ危険なことかを今一度、見直すべきです。