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電気料金の市場連動型プランを知っていますか?

1月中旬の寒波が来た際にこんなニュースがあったのに気づきましたか?

電気代が上がったのは、エアコンやホットカーペット等の暖房器具の使いすぎで電気代が上がっているんだろうと思うかもしれません。

実は、電気代の単価が跳ね上がって、電気代が上がっているのです!

自分の以前のnoteで電力自由化に伴う電気代の節約についての記事をだしました。

電力会社によってさまざまな料金プランが出ています。
その中で、「市場連動型プラン」というのがあります。
今回はその「市場連動プラン」について書いてみたいと思います。

「市場連動プラン」って何?

まず、電力会社が各家庭に供給する電気は主に2つの方法で調達されているそうです。

①各電力会社やそのグループ企業が自前で運用する発電施設で
 発電された電気を調達する
②電気の市場、日本卸電力取引所(JEPX)から電気を購入し調達する

今回問題になっている「市場連動プラン」に関係するのは、
②で電気を調達している新電力会社になります。

電力自由化以降、電気の小売事業に参入した新電力には、自前の発電所を持たない電力会社があります。
その場合は、日本卸電力取引所(JEPX)から購入して調達した電気を、各家庭に供給しています。
また、自前の発電施設を保有している新電力でも、自前の発電所が運用できなくなった場合など不測の事態想定して、常に安定的に電気を供給できるように毎日一定量の電力を日本卸電力取引所(JEPX)から購入しています。
そして、日本卸電力取引所(JEPX)で取引される電気の価格は為替相場のように常に変化しています。
そのため、実際に各家庭が支払う電気料金はの日本卸電力取引所(JEPX)で取引されている電気の価格に影響を受ける可能性があるのです。

新電力の中には、市場と連動して30分毎に電気代の単価が変わるところがあります。

今回の電気代が高騰した原因は?

2020年末から2021年1月にかけて続いた大寒波の影響です。
大寒波により暖房設備などの利用が増えて全国的に電力の需要が高まり、各発電所が発電できる量の限界(残りわずか数%)近くまで電気が必要になりました。
そのため、電気の売り手である発電所から電気の買い手である各電力会社に卸す電気の価格が高騰しました。
その結果、電力会社と契約した消費者の電気代が高騰することになりました。
日本卸電力取引所(JEPX)のチャートはこのようになっています。

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12月31日の北海道の価格は、50円/kwhだったのですが、
1月15日には、5倍の251円/kwhに跳ね上がっています。
これは卸価格ですので、これに電力会社の儲け等が加算されて、我々消費者が払う電気代になるわけです。

「市場連動型プラン」のメリット、デメリットは?

〇 電気代が安くなる
需要と供給の関係で、30分毎に電気単価が変動するため深夜等の電気の需要がない時間帯の電気料金が安いため、その時間帯を狙って電気を使用するとかなり電気代が安くなります。
自分が契約している楽天でんきは、どの時間を使っても 23.50円/kWhです。

✕ 電気代が高くなる場合もある
まさに今回のように、電気の取引価格が上がった場合は電気代にそのまま帰ってきます。

市場連動プランは、料金の値動きのリスクをそのまま契約者が負担することになるので、結構「ハイリスク・ハイリターン」な契約なのかもしれませんね。

電力会社の対応は?

「市場連動型プラン」を出している新電力会社はそれぞれプレスリリースを出しています。
たとえば、自然電力は、
1月請求分と2月請求分の値引き合計を最大30,000円」としています。

会社ごとの対応もいろいろあるので、真摯に対応する会社とそうでない会社の差がでてくるかもしれませんね。

また、「市場連動型プラン」出していない会社も、日本卸電力取引所(JEPX)から購入している場合は、負担を会社が背負っているので、その後電気料金を値上げをする会社も現れる可能性があります。

まとめ

電力自由化になって電気料金が安くなるなどの利点もありますが、消費者の選択肢が増えるため、消費者のリテラシー次第というところもあります。
価格の設定の裏には何があるのか、消費者自らが確認する必要があるのではないかと思います。

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