組織を劇的に成長させる5つのポイント

日頃、個人の自己認識能力を高めたりレジリエンスを高めたりすることで運がいい人になるようコンサルティングをしていますが、組織の側にも実は応用出来ます。

個人のときは後天的に自己認識能力を伸ばしたユニコーンの7つの特徴でしたが、組織は5つのポイントが重要です。

目的の確認
あの上司の命令が絶対の軍隊であってもグリーフィングの際に下士官達に作戦の主旨(目的)を明確に伝えて士気を高めることに努めています。
「その商品やサービスは何のために売るのですか?社長が新車を買うためなんて言わないでくださいね。」

進捗状況の共有化
いざ目的のために働いていても、いったいいつまでかかるのか?上手くいっているのか?そうでないのか?進捗状況がわからないと不安になっていくものです。あの松下幸之助が、まだ会社が家族経営のような小さなときに毎月の決算を社員にも公開して会社の現在を共有化していたらしいですよ。

プロセスの確認
PDCAサイクルは組織経営の基本です。つねにプロセスに問題がないか確認をしながら仕事を進め問題が見つかれば改善をする。

前提条件の確認
そもそも、その商品やサービスを投入するマーケットが正しかったのか?
計画が正しかったのか?
リーダーの思い込みや自分勝手な事情で仕事を始めて計画が頓挫して責任を負わされた社員の悲哀はよく聞く話しです。
絶対正しい計画はないですが、計画立案をする際に正常な自己認識能力が働いていたか確認をする必要があります。

個々人の貢献を決める
リーダーの勝手な思い込みで3の能力の人に10を求めてないか?逆に10の能力の人に3しか仕事を与えていないか?
「適材適所」は組織経営の基本です。

組織(チーム)で働くときにリーダーが上記の5つのポイントをよくよく気をつけて運営していけば目的達成を果たして皆が喜びを享受し合える運のいいチームになれるでしょう。

私の担当した事案を例にすると。
ある金融機関からの紹介で老人ホーム開設ブームの頃に1億円の融資で建てた有料老人ホームが開設して半年経っても入居者0という異常な状態に陥ってしまい、その施設長として経営改善をすることになりました。

まず大前提がオーナー経営者の旅館経営がうまくいかないからブームに乗って介護事業に手を出したという、まったく目的意識がない状態でした。

そこで私が取った策は「この老人ホームは地域の人に役に立つホームにする」と宣言をしたことです。無能なオーナー経営者の為ではなく地域の人の為に働こうとスタッフに声をかけました。

次に銀行の借入状況や会計の内容などをすべてスタッフに説明しました。医療福祉のスタッフはお金関係はあまり得意ではないので、できるだけシンプルに丁寧に伝えた上で、今後、毎月何名ずつ入居者を増やしていこうと銀行と相談をした経営計画をスタッフにも伝えました。
そしてこの計画が3ヶ月以内に軌道に乗らないと会社が潰れることも伝えました。

そしてそもそも無計画だったので誰に対しての老人ホームかが明確でなかったので、市場を確認して地域のターゲットとなる層の年金受給額で入居できる料金に価格変更をしました。

そして資金管理などをオーナーから引き剥がしすべての経営権を私に全権委任する体制にしてから銀行から私に保証を付けたつなぎ融資を受けて入居者募集を再開して一年で満員御礼としました。
その際に経営者としては私は働けるが介護などの専門的なサービスは無理なので、スタッフに一任してリッツカールトンのようにスタッフに、ある程度の金額の決裁権も移譲して、いいことは私に聞かなくてもやっていいとしました。失敗しても、その責任は私が取るから心配するなと伝えた上です。

絶望的な状況であっても、チームは劇的に成長できるものです。不安や恐怖に負けないで、正しく自分もチームも内外から見つけ直して、いまできることを見つけて全力で取り組めば必ず成長できます。

never give up

最後までお読みいただきありがとうございました。

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