能登半島地震 発生地震データ分析の第二報@9月23日
2024年元旦で大地震により大きな打撃を受けた能登半島ですが、9月21~22日の豪雨で、更に、甚大な被害が発生してしまいました。大雨の影響は、地震の影響が残る中、復旧にまだまだ時間を要すると思いますが、地震の発生状況をお知らせしようと、能登半島地震の第二報と言う形でまとめて見ました。
地震に加え豪雨も見舞われ命を奪われた犠牲者の皆様のご冥福を祈るとともに、被害を受けた方への早期の支援が行き届くことをお祈り申し上げます。
今回、能登半島地震の状況を解析するために9月23日までのデータをまとめてみました。
まず、周辺領域の12月30日から9月月23日の地震発生状況を示します。
データは、防災科学技術研究所高感度地震観測網(防災科研Hi-net)Hi-net自動処理震源リストを使用させて頂き、地震発生領域として北緯36度から39度、東経136度から139度の領域でまとめています。
能登半島では、1月の巨大地震発生後、3月中旬までは、日当たり100回を超える地震が発生していましたが、半年が経過した6月に入り、漸く地震発生回数100回を下回ってきており、8月には50回を下回って来ました。この後、最近9月には30回レベルに下がってきていますことから、全く緩やかではありますが、沈静化の傾向が見られますことから、ちょっとは安心して良い状況です。
次に、12月30日から9月23日までの発生地震規模の時系列データを下に示します。基本的に使用しているデータは、先のものと同一です。
元日以降、マグニチュード5以上の地震も度々発生していましたが、8月4日以降の発生はありませんし、日々の発生地震のマグニチュードも低下傾向にある様に見えます。
さて、今回の能登半島地震では、専門家によると、120㎞の断層が動いたとされていますが、その最近の状況を把握するために、9月20日から9月23日までの発生地震の震源を、マップに落としてみました。
地震の発生は、能登半島から佐渡までに及んでおり、120㎞とされる断層に加え、周辺の断層も含めて、まだまだ不安定な様です。
一方、発生メカニズムが異なる2016年発生の熊本地震のデータを持ってきました。
本震発生時には、一日当たり3,783回の発生でしたが、500回の発生に下回ったのが、1ケ月半の後、更に一ケ月後には300回の発生を下回った状況でした。この様に大小の地震発生の中で、徐々に発生地震の大きさは減少して来ますが、巨大地震では、中々、発生地震の本格的な沈静化は成りません。熊本地震の発生推移に比較しても、今回の能登半島地震は、長引いている感はありますが、ようやく沈静化が見えてきたという点と、私の少ない経験からしては、小さめの地震でエネルギーが放出されている最中には、巨大地震が発生したものは認めておらず、このまま、更に沈静化して行くことが期待されます。
最後ですが、豪雨の影響が心配されますが、地震がこれ以上の災害を生み出すことが無いことを期待しています。
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