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NVIDIAの業績報告@24年5月から

はじめに

 株式市場で注目を集めるNVIDIAですが、私の認識は、高性能のGPU(グラフィックスプロセッシングユニット)及びそれを搭載した機械学習解析モジュールを提供している有力メーカーというものでした。なぜに、この会社を全世界が注目し、マネーが集まるのかを理解するために、2024年1Qの業績報告書を読んでみました。その結果、①ここ一年で売り上げ3.6倍、純利益7倍の急成長を達成、②売り上げ急成長の要因がAIデータセンター向けのGPUの急激な展開によるもので、更に拡大局面になること、③自動車自動運転分野にも専用ハードとオペレーションプラットフォームを構築しつつあることで、世界の注目を集めていると理解した次第です。NVIDIAの目指すAI及び機械学習をコンシューマーの手元に届けられる姿は、半導体製造装置メーカーだけに留まらず半導体デバイスメーカーも大きな期待を寄せているところであり、ここ数年の半導体業界の状態に大きな影響を与えることは間違いないと確信しました。
 ここでは、1.NVIDIAの業績推移、2.データセンターの整備状況、3.NVIDIAが注力する製品・技術に関して述べてみたいと思います。
 尚、本記事記載の情報は、NVIDIA社発表のFY2025年1Qに関して発表された資料を英文から日本語に訳し、筆者の考えを加えまとめたものであり、完全に正確であると保証しておりません。これをご承知の上、ご利用いただけますようにお願いいたします。


1.NVIDIAの業績推移

 NVIDIAの4半期毎の売り上げ推移を次の図に示します。2024年1Qまでの売り上げは、60~70億ドルを推移していましたが、それ以降急激に褒賞し、25年1Qには、前年の3.6倍である260億ドルを記録しました。尚、NVIDIAのFY2024は、2023年2月~2024年1月となりますのでご注意ください。

業績推移

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