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【洋楽】PRINCE - WELCOME 2 AMERICA

未発表だった殿下の新作です。ライブ映像もあるということで国内盤を購入し、傾聴しました。

歳をとると新しいものには手を出さなくなると言いますが、馴染みのアーティストが新しいものを出してくれると新しいものに触れられてとても嬉しいですね。しかもそのアーティストは既に亡くなっているというのに。

ライナーノーツによれば本作品は2010年リリースの「20Ten」を2019年に作成した後に取り掛かったものとのこと。

以下収録曲についてです。まだまだ聴き込めていませんのでもっと発見があるかもしれませんが、何度か重ねて聴いた上での感想を以下に述べます:

1. WELCOME 2 AMERICA

シンプルな構成にプリンスのヴァおーかるというよりもナレーションというべき語りがねっとり絡み付く、いい意味で裏切られる出だしです。

2. RUNNING GAME [SON OF A SLAVE MASTER]

1に続き女性ヴォーカルでリードするスタイルにプリンスが絡んでいきます。いい感じのジャジーな曲調でちょっと懐かしく感じるところもあります。

3. BORN 2 DIE

次はファルセットヴォイスでプリンスらしいヴォーカルで始まります。2よりももう少しダンサブルかな?とはいえここまでずーっとねっとりなプリンスのR&Bという感じです。

ホーンやファルセットのバッキングボーカルなど歌はなんとなくE,W & Fとか70年代っぽい。ライナーノーツを読んで知ったのですが、本作のコンセプトにカーティスメイフィールドのThere's No Place Like America Todayがあるかもしれない、とか。そう言われて納得するほどかんじんにカーティスメイフィールドの作品を知らないのでなんとも言えないのですが(汗)

4. 1000 LIGHT YEARS FROM HERE

ここで明るい軽い感じの曲に変わります。タイトルが繰り返されるサビはちょっと一緒に歌いたくなってしまいます。なんかいい感じの曲でこれを歌っている殿下を見たかったなぁ、もしかしたらニマニマしながら歌ってくれたんじゃないか、と思うのです。

5. HOT SUMMER

タイトル通り夏らしい曲。いいですね、これ。ノリノリです。殿下はもちろんしっとり・じっとりバラードやねっとりエロなR&Bもいいですが、こういうノリのいい曲がいいんです。プリンスファミリーが出てきてみんなで寸劇を演じてくれる、そんなMVを思い浮かべてしまいました。

6. STAND UP AND B STRONG

これはなんとソウル・アサイラムのカバーになります。すごくマッチしていてプリンスの曲になってますね!

原曲はこちら

7. CHECK THE RECORD

ロックな曲の後には少し重たいファンクで攻めてきました。ビートが強烈です。重低音ででかい音で楽しみたい曲ですね。NPG復活!って感じです。

8. SAME PAGE, DIFFERENT BOOK

つぎは次もファンクですが少し軽めでメッセージソングっぽいです。歌詞を見るとちょっと重たいことも書いていますがそこをこういう軽い感じでくるあたり、うまいです。ラップもヘビーすぎず入りやすいです。これはライブで映えただろうなぁ。

9. WHERE SHE COMES

プリンスのファルセットとピアノ、男性バッキングヴォーカルからなりますが、後にHITnRUN Phase Twoで再録されています。(こちら

10. 1010 [RIN TIN TIN]

なんだか怪しい響き、コード進行で楽器を重ねていくなぁと思ったら殿下が全ての演奏を担っているとか。なるほど。時折顔を出すギターがいいですね!殿下のギター、ハードロックしてます。

しっかし今更ながらに思いますが多作にも程があリマスよね。こう次々と曲、リズム、歌詞、アイデアが湧き出る殿下の頭の中はどうなっていたんでしょうか。

11. YES

続いてギターリフ、リズムに引っ張られて弾む感じで始まります。ラストに向けて一気にテンションを上げてきたーって感じです。いいですね、この感じ。アップテンポなナンバーがここにきて炸裂します。

12. ONE DAY WE WILL ALL BE FREE

そして最後はミドルテンポで落としてくれます。これは名曲でしょう。「ONE DAY, ONE DAY, WE'LL ALL BE FREE」このフレーズだけで決まりです。所々に殿下のインプロビゼーション的な変態ヴォーカルを挟みますがこれも殿下ならでは。普通に歌うだけだと物足りなさを感じちゃうんだな、こういうのがないと。

いくつか重ねどりしていると思うのですがどう聞こえるかを計算しているのかどうかはしりませんが、いいところにファルセットをぶっ込んでくるし、いい終わり方ですね。


アルバム全体を通して殿下ご本人の意志がどこまで反映されているか分かりませんがファンとしてはもう十分納得です。いや、ていうかばっちりでしょ、これ。いいアルバムです。

ということで、一通りの感想ですが、いちばん近い20Tenとそれ以降のアルバムも聴き直せば本作とのつながり、まだ何か発見あるかもしれませんね。

THE CONCERT: LIVE AT THE FORUM - APRIL 28, 2011

同梱のBLU-RAYの内容は以下の通りです。こちらについては一つ一つ感想はのべません。ぜひみなさんに見てほしいです。プリンスのライブ、本当に良いんです。そんなん知ってるわ!という人が多いかもしれませんが、これまで食わず嫌いで見たことがない人いたら是非一度見てほしいです。

名曲、ヒット曲、カバー曲のオンパレードで、8はJANET JACKSON、10はBOB DYLAN、最後の曲はなんとROXY MUSICのカバーです。私はやはり16. PURPLE RAINと20. KISSがお気に入りですが、21もいいですね。

1. INTRO
2. JOY IN REPTITION
3. BROWN SKIN
4. 17 DAYS
5. SHHH
6. CONTROVERSY
7. [THEME SONG FROM]WHICH WAY IS UP?
8. WHAT HAVE YOU DOME FOR ME LATELY
9. PARTYMAN
10. MAKE YOU FEEL MY LOVE
11. MISTY BLUE
12. LET'S GO CRAZY
13. DELIRIOUS
14. 1999
15. LITTLE RED CORVETTE
16. PURPLE RAIN
17. THE BIRD
18. JUNGLE LOVE
19. A LOVE BIZARRE
20. KISS
21. PLAY THAT FUNKY MUSIC
22. INGLEWODD SWINGING
23. FATASTIC VOYAGE
24. MORE THAN THIS

おすすめ度:★★★★(殿下については好き嫌いあるかもしれませんがCD+BLU-RAYはそれを超越した良さがあると思います。すごくおすすめです。)

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