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組織運営入門:MVVを浸透させる上で考えるべきこと

0. はじめに

企業規模に限らず、多くの日本企業では、MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の浸透を重視している。

グローバル市場での競争が激化し、新規事業やデジタル化への対応が急務となる中、こういったMVVの定義による行動原則の基盤を作っておくことが、企業における従業員の変化への柔軟性を高める(と思う)。

従前、MBBのような戦略コンサルに限らず、外資系やグローバルの欧米系の企業ではトップダウン型のアプローチで明快に「ビジョンを宣言し、組織一丸となって実行する」モデルで対応している

しかし、日本企業の多くは歴史的に、現場からの合意形成や根回しを重視し、“みんなで作り上げる”という文化がいまだにある。

さらに、従業員の世代構成においても分断が深刻化している印象がある。

20〜30代、場合によっては40代前半まではSlackやTeams、オンライン会議を抵抗なく使える一方、それ以上の一部は新たなツールに対する心理的ハードルが高く、慣れ親しんだ電話やメール、なんならアナログな書類を好む。

ちなみに、知人の50代現場従業員に、ChatGPTのことを話したときに「そんな便利なものあっても、わしゃキーボード打つのも精いっぱいだわ」という反応もあったりする。大手の役員も、iPadでレポートチェックすることもあるが、結局、紙の方が見やすいと印刷を要望してくることがある。

こんな中、どの職位レイヤーにおいても、デジタルディバイト(分断)は起きており、その状況下で、MVVの浸透…?といってもどうやることやらという感じではある。

ということで、今回改めて、フェーズと、世代間ギャップを埋め、MVVを浸透するにはどうするか、を考えてみた。

企画職には多少なりともヒントになるよう、担当者レベルであれば、世代・レイヤー間での認識ギャップがある相手をとらえるきっかけになれば幸いである。


1. MVVの浸透のさせ方

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