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「K」のつく療法士には気をつけろ ~第25話 パラグライダーで墜落 そして入院~

墜落して1ヶ月と19日程経った頃のお話です。

リハビリ病棟に移動して数日が経ちました。この頃の体の状態としては、ピックアップ歩行器を使って片足歩きすることにも慣れてきた頃でした。病院内を思ったようにある程度動きまわれるくらいになっていました。

リハビリ病棟に移って担当になったKDさん。休日や外回りの関係でなかなかあえませんでした。やっと施術をしてもらえたのはお引越しをしてから5日後となってしまいましたが、KDさんもドSでハードなリハビリをしてくれる、すばしい理学療法士さんでした!

そうです。またKがつく人なんです。どうやら名前にKのつく理学療法士さんはみんなドSの様です(笑)

KDさん、熱い人で「一緒に完全復帰目指しましょう!その分ハードに行きますよ!」と最初に言って下さいました。それでも不安のある私は
「またパラグライダーで飛びたいし、できれば大会にも出たい。大会装備だと30kg以上の機材を背負って運ばなきゃいけないこともあるけれど可能ですか?」
と聞きました。それに対しても
「筋トレをちゃんとして足腰を強くすれば全然可能です。」
と言い切ってくれたんです。素晴らしい。まさに俺が必要としている、求めている方です。

さらに感動したのは、私のことを知ろうとネットで名前検索して、インスタやHPを見てくださっていました。そうしてくれたことがめっちゃめちゃ嬉しかったです。そんなドS理学療法士KDさんのおかげでリハビリはさらに加速して進んでいきました。そんな感じでいいスタートをきったKDさんとのリハビリ。そこで私はある発見というか、まさか事実を思い知ることとなったのです。

「リハビリは痛くて辛いもの」というイメージが何となくあるかと思います。特に私は完全復帰をめざしているのでハードなメニューをこなしています。内容的に一番キツイのは筋トレでした。自分ができる限界一歩手前までやらされます。呼吸を荒げたり、ラスト3回はもう気力で上げているので声がでてしまうことも。。。「やっぱ筋トレはきついな〜」なんて思いながら、、、。今まで取り組んできたんです。

しかし、KDさんが担当についてその考えは大きく変わりました。。。
もっともっときついメニューが実はあったんです。。。
それはなんと、、、まさかの、、、

ストレッチ! そして、マッサージ!!

え!?そっち!?って思いますよね。
理学療法士が「ちゃんとやる」ストレッチとマッサージはマジで痛いんですよ。。。もうね、、、やられるたびに悲鳴がでます。

筋トレというのは自分の筋肉の限界がくれば強制的に終了し、一旦休憩となります。しかし、、、ストレッチとマッサージは違います。「終わり」がないんです。肉体的な限界がこないので、療法士さんがやめようと思うまで続くことになります。

結果どうなるかわかりますか?
悲鳴が出るほどの痛みが休みなしに何十分も続くんです。
休憩なしに続く苦痛。。。筋トレなんかよりよっぽど辛いんです。。。

病棟では俺の苦しむ声が部屋中に響き渡ってしまいます。良くないと思い、控えようとるんですが、、、どうしても出てしまう。
たぶん想像されているのの3倍くらい痛くて辛いです。マジで辛い。

あまりの辛さに、なんと。。。アラフォーにもなって、、施術途中で涙が出てきました。。。私もびっくりしましたよ。まさかストレッチとマッサージで40近くにもなって涙流すことになるなんて、、、。

でもそれくらい辛いんです。
それでも耐えて頑張っていかなきゃですね。。。

ちなみに、俺が悶絶しているとき、KDさんは楽しそうに笑いながら容赦なくマッサージしてきます(笑)これでは俺のS心モヤモヤゲージは貯まる一方です。おい、KD、いつか覚悟しとけよ!!!(笑)

でも気づいたんです。表に出してくるKDさんみたいなタイプはまだいいって。そういうS心が表面に出ちゃう人は全然マシなんです。なぜならそれがお互いのコミュニケーションにもなっています。やられてて安心感があるんです。
しかし、実は世の中にはもっとやべぇ、ドSのタイプがいることを思い知りました。。。

「ドSの癖に、S心が表に出さないタイプ」

こいつが一番やべぇ。
楽しみまくっている心を内側に隠し、ただクールに、冷静に、淡々と「ただ仕事をしています感」をだしてマッサージしてきます。マジでたちが悪いです。なんてたってこういうタイプは計算高いです。なのでしっかりこちらの様子をみて、限界一歩手前を的確にせめてきます。淡々とやられるから、コミュニケーションも取りづらい、、、。文句を言えない。。。まさに地獄。リハビリ終わったときには放心状態でした。マジで恐ろしい理学療法士さんでした。

朝クールに現れてご挨拶。
この後、リハビリで私の苦しみのどん底に落とした理学療法士、
その名は、、、

KT

やっぱり名前にKが入ってるー!!!

・急性期病棟での担当療法士「K」さん。毎日かなりハードな筋トレさせておいて、、私のカルテには一言「もっと筋トレ」と書いてきた鬼畜です。
・リハビリ病棟での担当療法士「KD」さん。自分でも体を来ていているだけあって、筋トレからストレッチ、マッサージまですべてハード。ハードボイルドという言葉はこの人のためにあると思えるくらいの方。。。
・リハビリ病棟で出会った療法士「KT」さん。超絶Sな癖に、その楽しんでいる感情をすべて自身の内側に秘めて、スマートに、淡々と、有無を言わせず限界まで追い込んでいくKT。。。

ということで、皆さん!
名前にKの入っている療法士さんと出会ったら気をつけて下さい。

目標へのコミットは素晴らしいですが、、、
その道は茨も茨。あるのは痛みと苦しみです(笑)


そんな痛く、苦しいリハビリは続く。。。


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前島聡夫/空飛ぶ写真家
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