
目的があるコミュニティと無目的なコミュニティ
1月5日、日曜日です。 今日は朝7時からCancerXの理事会がありました。年明け1発目ということで早めに終わるかなって思っていたんですが、来年度に向けて、話をしなければいけないことが色々あったので、僕も含めてみなさんの頭をフル回転してもらうような、みんなはフル回転でもないのかな、そんな話を朝からしていました。
8時半に終わったんですが、集中して仕事をしたかったので、カフェに行って作業してきました。5時間くらいかな。めちゃくちゃ集中してやれました。SNSとか見ずにやって、気づいたら5時間くらい経ってたっていう感じなんですけど、こういう時間大事よね。
普段こういう時間を作るって難しいじゃないですか。 明日からまたシンクハピネスの通常営業がはじまるんですが(年末年始動いてくれた看護には本当に感謝!)、いつもだと8時半の朝礼に出て、その後もいろんな仕事がポンポンポンと間に入ってきて、会社のことじゃない仕事もいくつかあって、思考があっちこっち行ったりして、1つのことにバーッと5時間とか6時間集中するって、最近あんまりなかったなと思って。今日はすごくいい時間だったなぁ。
それに日曜日ってこともあって、外からの連絡があんまりないでしょ。電話もかかってこないし、メールもそんなないし、チャットとかはそういうのが入ってきますけども、そういうのに気を取られない時間をつくるのってすごく大事だなって思いました。通知offにしろよって話なんですが、なかなか日中はそういうわけにもいかないじゃないですか。 会社の連絡もあるしね。
World Cancer Week 2025
今月の1月26日から2月2日まで、一般社団法人CancerXが主催するイベントがあります。 World Cancer Week 2025というイベントなんですけども、毎年World Cancer Dayに合わせてやっているイベントなんですが、今年のテーマは「あなたを動くと、変わり始める」を掲げました。CancerXには、そよんというコピーライターがいるんだけど、毎年本当に素敵なコンセプトをつくってくれているんです。
World Cancer Week 2025 テーマ
あなたと動くと、変わり始める。
Together, We Move Forward. Together, We Change.
あなたの気づき。あなたの思い。あなたの行動。
CancerXは、あなたともっと、関わり合いたい。
思い思いに始めたひとりひとりのアクションを、
みんなのムーブメントへとつなげていくこと。
それが、 わたしたちCancerXの使命だと考えています。
いつ、誰と、一歩、踏み出すか。
どんなゴールに向かって、チャレンジしていくか。
兆しを兆しのままにすることなく、
時代を、社会を、未来を、あなたとともに変えていきます。
今年も僕はいくつかセッションを担当していて、CacnerXコミュニティというセッションをメインで担当しています。 もうすでにプレスリリースで出ていますが、登壇者がとっても豪華なので、紹介しますね。
まず一人目は、株式会社小杉湯の平松佑介さんです。 昭和8年に創業し、国登録有形文化財に指定された老舗銭湯「小杉湯」の三代目です。平松さんははじめましてで、小杉湯に所属している看護師の河村詩穂さんから紹介してもらいました。河村さん、ありがとー!
彼女とは、一昨年に医学書院さんが企画してくれた、修論の研究発表企画でご一緒させてもらった時がはじめましてでした。河村さんも同じ時期に、慶應大学大学院の健康マネジメント研究科を修了していて、小杉湯をテーマに研究をされていました。そこで医学書院さんが僕と河村さんに声をかけて、2人で研究発表会をするという奇跡の流れになったんですよね。今考えても本当にありがたい。
その後も広島県三原市のデイサービスや訪問介護を運営する、橋本くんという、すごくナイスな青年がいるんですけども、彼に呼んでもらって一緒に広島でイベントさせてもらったりしました。
もう一人は、Good job!センター香芝で企画製造ディレクターを務める藤井克英さん。2016年に開設したGood Job!センター香芝は障害のある人と共に、新しい仕事づくりに取り組んでいます。障害のある人が地域に住みながら通い、陶芸や織物、絵を描くこと、ときには一緒に外出したり宿泊したりといった、文化的な活動から生まれる関わりを大切に運営しているところです。Good job!センター香芝には一昨年遊びに行って、センター長の森下さんにとってもお世話になりました。実は、藤井さんはCancerXとの関わりも少しあって、メンバーのやじー(谷島雄一郎)が去年の放射線腫瘍学会でやじーが運営するダカラコソクリエイトとコラボしてブース出展をされていたんです。
最後の1人は立教大学大学院の社会デザイン研究科の特任教授を務める若林朋子さんです。僕の恩師で修論の主査をしてもらったり、終了後もいろんなことでお世話になっています。若林先生には今回モデレーターを今回お願いしていて、すごく楽しみで、そしてめちゃくちゃ心強いです。 本当に心強い。先生ありがとうございます!
コミュニティというテーマ
で、コミュニティじゃないですか、テーマ。 コミュニティってすごくざっくりしていて、自分自身も「たまれ」というコミュニティを運営していますが、コミュニティってなんですかねぇと常々考えているのですよ。今回のCancerXのイベントでは、コミュニティって何ですかねという話をするわけじゃないです。
一般的にコミュニティって共同体とかって言われたりしてますよね。 皆さんどんなイメージを持ちますかね。 皆さんどんなイメージを持ちますかね。 交流ができる場所とか。 価値観が同じメンバーがいる場所とかね。 場所なのか団体なのか。もっと地域寄りで話をすると、自治会とか町内会とか、サークル活動とか。 今よくあるのはオンラインコミュニティもそうだよね。あとは皆さんの学校の中とか職場の中のコミュニティもあったりします。地域のNPOとかそういう団体さんもそうですよね。子育て関係のコミュニティ。 介護関係のコミュニティ。 貧困に対して活動しているコミュニティとか。
そんなさまざまなコミュニティがあって、活動の目的はさまざまなんだけど、社会課題に対しての解決を打ち出しているところもあれば、もっと身近な子育ての問題に対して、みんなで情報を共有しながら解決し合おうね、支え合っていこうねっていうコミュニティがあったりとか。情報交換だったり、知識の交換の場所だったりとか。
それに、よく言われているのが社会的なつながりがありますね。この間はつながりってプラスチックワードだよねって、awaiFMで話しましたけど、つながりの希薄化みたいな言葉で、それっぽくコミュニティ形成って大事だよねみたいなことは言われていたりしますね。
がんにまつわるコミュニティ
コミュニティってがんにおいても様々あります。 まずは患者団体。患者団体も、がん種による団体、政策提言しているような団体、相談場所をつくっている団体があったりとか。他には家族会や学術団体、医療者がやっている団体でも在宅系、地域系、臨床系などさまざまです。研究機関の団体もありますね。あとは企業だったり行政の団体もあります。
こんな風にさまざまな団体が、コミュニティが、社会にはたくさんあります。 今回のセッションでは運営者側の視点でちょっと話をしてみようかなとは思ってて、大きくはね。
コミュニティに人を参加してもらうとか、イベントするとかって時に、それぞれが目的を掲げてやってるわけなんだけども、コミュニティを持続したり、社会的に価値を持たせていきたいというところもあると思うんです。この時に、目的を持ったコミュニティと、目的を持たない目的なコミュニティって、どんな違いがあるんだろうね、ってところをテーマにして話をしていきたいなと思っています。 どうですか、皆さん。 楽しそうでしょ?楽しそうじゃない?そんなことないって?笑
目的を掲げることは、サービスを受ける人には分かりやすいんですよね。 例えば私たちは、こういうような症状を持つ患者をサポートします、相談先になります。、情報交換の場にします、オフ会もやります、みたいなね。
例えば、物理的な場を持っている団体は少ないと思いますが、そういう場所は看板を掲げれば、外から見たときにすごくわかりやすいですよね。あそこに行けば相談できるんだって一目でわかります。具体的な例を出すと、保健室という看板を掲げたりとか、相談所という看板を掲げたりとかね。健康相談所みたいな感じかな。
ここで考えなければいけないのが、そうやって看板を掲げられちゃうと、行きたくないというか、行けないよーっていう人も中にはいるってことは忘れちゃいけないと思っています。そこに行くと、医師や看護師などの専門職がいたりして、根掘り葉掘り聞かれてしまう。 こういう関わりはやっぱりきついなって人も中にはいるってことは考えないといけないですよね。
僕なんかこういう考え方が強いんだけど、同じ境遇の人たちがいて情報交換するのはとても大事なんだろうけど、同じような考えの人、同じように困っている人たちと一緒にいても面白くないなと考えてしまうのが僕です。何かそういう場所にいると窮屈…みたいに考える人もいるんじゃないかな。憶測で言ってるわけじゃなくて、ここ数年でさまざまな立場の人と話をしていく中で、そういうような声もたくさんあるんだなと知りました。
目的を掲げるコミュニティと無目的なコミュニティ
なので、目的を掲げちゃうと、そういう意味でなかなかその場に行けないって人たちもいることは考えないといけない。そういう人たちが集まっていくと、同質性が高まるというか、排外的になっていくことも事実としてありますよね。他者を受け入れなかったり、受け入れられたとしてもその枠から外に出れなくなっちゃったりとかね。雰囲気的にとか、なかなかそういうのが言えない人もいるから。
目的を掲げているコミュニティは、とっても分かりやすくていいと思うし、困ってる人は、それを目的にいく人は、何かしら有益な情報を得られると思う。一方で無目的なコミュニティってなんだ?というと、まさに「たまれ」がそんな場なんだけど、ただ場があって、無目的にみんなが集まってくるようなところ。特に用があるわけでもなくて、何か知らないけど集まってくるみたいな。 結果として、いつか何かが起こる、起きてくる。 場があって、何か分かんないけど集まってきて、何かがきっかけで何かが起こって、何かがつくられる。そんなコミュニティにしていくと、遠回りかもしれないけど、その運営者たちが思っている課題だったり、社会に対しての違和感みたいなところって、もしかしたら解決できるかもしれないとか、そんなことが考えられます。
皆さんどっちが好みですかね?
両方とも間違っていないですよね。どっちもいい。
がんにまつわる団体はそれぞれ素晴らしい活動をしていて、ちょっとしたことでトラブルが起きて、人が去ってしまったりとか、団体自体が続けられなくなってしまったりとか、そういう話も耳にします。今回のセッションがそういう人たちに対しての一助となれないかなと思っています。
結果、何かが起こる
小杉湯の平松さんが発信するメディアとかを色々調べていると、無目的なコミュニティということを言っています。 中距離感の関係性とかっていう話をされていたかな。 結構「たまれ」に近いような感覚があるかなとは思っていて、もちろん銭湯って風呂に入るという目的はあるんだけども、それをきっかけに何かを起こすという、何かが生まれてくるみたいな、そういうのも裏目的としても考えてやってらっしゃるんじゃないかなとは思っています。
一方でGood job!センター香芝の藤井さんですが、Good job!センター香芝は「障害」というテーマが掲げていますよね。 障害を持つ方が関わるということで、がんにまつわるコミュニティに近いかなと思います。Good job!センターは文化芸術を間に自分たちと社会の間において、流通や製造を通して社会との接点を持っていく活動をされています。
こう考えると、小杉湯とは逆かなとは思っていて、障害というわかりやすいものを中心に社会と接点を持つ活動と、無目的な場をつくりながら、結果として社会に対してのモノやコトが生まれる活動と、2つを並べたら面白いなぁと思い声をかけさせてもらいました。
若林先生は、文化芸術を真ん中において、事業コーディネート、芸術環境の整備支援、調査研究、助成プログラムの設計、研修、自治体の文化政策やNPOの運営支援などをしていらっしゃって、社会デザインの領域で文化、アートの可能性を探るような活動をしています。僕の修論を見てくださり、今回のテーマがその流れにあるというのも理解してくださっているので、本当に心強いんです。コミュニティをアカデミアの視点で見てくださると思いますし、すごく面白いセッションになると思いますよ。僕も登壇者として登壇するので、こんなような話を皆さんにぶつけながら、やっていきます。
梅宮アンナさんにも登壇いただきます
そして、なんと、梅宮アンナさんも登壇してくださることが決まりました。初日の1月26日は日本橋のコングレスクエアという場所で現地開催となります。アンナさんのセッションも初日です。その後は、オンラインでの開催になります。再度リンク貼っておくので興味ある方はぜひチケット買ってください!ちなみに僕のコミュニティのセッションは 2月2日(日)13時15分から14時15分に行います。よかったら覗いてくださいね。
さいごに
まだみなさんにお話できてないところで、今年はまた別のコミュニティみたいなのがいくつか動いていく予定です。今年はさらに色んな人と関わりながら、今後一緒に動いてくださる方を探そうと思っていますので、コミュニティの話したいなーなんて人がいたら声かけてくださいね。
では今日はこの辺にしておきたいと思います。
それではまたー。
サムネイルは石垣島から友人が送ってくれた写真だよ。石垣は夏だって。
また行きたいなー。