ゲーム理論を生兵法で使った結果センター試験の問題すら解けない泥沼にはまり込んだ「大学の先生」とその仲間たちがその勘違いをエコーチェンバー内で温存し続ける闇の話

センター試験で出題された囚人のジレンマゲームの記述に納得がいかない人たち」というTwitter/Togetter事案について、ブログでも同内容書いてるけど、私がついったー論壇に失望した要因の中でもだいぶウェイトが大きくてなかなか闇が深い案件なのでこちらにも置いておきたい。なお2016年の話である。
ここで彼らが文句をつけているのは、囚人のジレンマに対する「相手の行動が読めない以上、「協調」を選択できない』というフレーズだ。


「大学の先生」が批判したというセンター試験問題

★この設問が解けない「 きぬいと(Kien Y. Knot)@0_u0 」君と愉快な仲間たちによる主張のまとめ
センター試験で出題された囚人のジレンマゲームの記述に納得がいかない人たち」
https://togetter.com/li/926602

★上記Togetterまとめで「この問題を批判している大学の先生」として紹介された一人「 Takashi Hayashi @tkshhysh 」君がとても正気の沙汰とは思えない論立てでこの設問を誹謗しているブログエントリ

センター試験政治経済第3問の問2について」

まず本来は改めて言うまでもないし子供でも分かることなのだが、囚人のジレンマが「隔離されて相手の出方がわからない(=行動が読めない)状況のせいで囚人たちは黙秘できず自白させられてしまう」という設問の記述の通りの構造なのは一般常識レベルの基本的な話であり、結局のところ彼らがこの一般常識レベルの内容がまったく理解できなくなった原因は、ゲーム理論の教科書を斜め読みして「双方とも協調を選択できない」の文字だけを見て「協調を選択できないと結論が出てるようだからとにかく非協調を選ぶこと以外はもう何も考えなくていいんだな!!」というアホの一念でその周辺のすべての思考を投げ捨てたことにある。

「囚人のジレンマは相手の行動が読めないので協調を選択できない」が理解できない人たち

まず彼らの「相手がどちらを選んでも自分は非協調が得で協調なんて選べないんだ!!だから相手の行動が読めれば自分は協調を選びたいとか協調を選べる、なんていう説明はどう考えてもおかしい!!出題ミスだ!!」 という主張の破綻を最もシンプルに指摘するなら、それ「相手の行動が読めない以上「協調」を選択できない』の対偶じゃないし出題者はそんなこと言ってないだろ、で終わることではある。
「いやそれ対偶じゃないだろ」という指摘(Togetter見ればわかるが普通に私より早く真っ先に指摘している人がいる)だけで破綻が明らかなレベルの話が、脳みその溶けた腐乱死体ゾンビのごとく這いずり続けてしまう原因は何なのか、こんなしょうもない勘違いによる誤解を完全無欠の理論だと信じ込む人たちの無学と、その誤りに気付いて窘める者すらろくにいない検証能力皆無の無能エコーチェンバー界隈の闇について、結構根深いなあと思ったので振り返り掘り下げて記録しておきたい次第である。

0.本問に対する誤解の発生原因

 まず上記まとめの彼らの言い分は結局のところ、次のようなバカ丸出しの短絡的な思考によって発生している。

「ゲーム理論の支配戦略(非協調)は、相手がたとえどんな行動をとろうと自分は常にそれに対して有利になって必ず多い方の点を取れるようだ。……えっ、相手が何をしてこようと絶対負けない戦法があるの!?支配戦略ってすごすぎ!これもう絶対最強じゃん!!!」
「相手が何をしようが常に有利で強くて勝てる支配戦略(非協調)という完璧で究極の完全無欠最強行動があるんだからもうこれを選ぶ以外のことなんか何も考えなくていいんだぁ!!!!」
「こっ、これがゲーム理論・支配戦略というやつなのか!! 解ける!! どんなゲームの問題が相手であろうとも解けないはずがない!!オレはいま支配戦略という、これを使うだけであらゆるゲームにおいて絶対最強の行動が分かる高度すぎる究極の理論を軽々と習得してしまったのだーーっ!!」


彼らはゲーム理論の本で支配戦略について書かれていることをきちんと理解せずに斜め読みした結果、「常に」「有利」というような字面だけに目を奪われ、このようなバカの呪文を作り出してそれ以外の脳の活動を停止させてしまい、それ以外の異論と思考を拒絶してしまった。

これがなぜダメか、そしてなぜ発生してしまったのかというと、彼らがゲーム理論とか支配戦略の話における2点の基本的な大前提を全然理解できていないからだ。

その1点は、ゲーム理論や支配戦略を説明する本に書かれている「相手が何を選んだとしても常に非協調が有利」というようなフレーズはあくまでも「相対的有利」の話をしているにすぎないものであり、単に「常に相対的に有利」というだけでは「利益の絶対量の最大化」という本来の目的はまったく担保できない、ということ。
そしてもう1点は、この相対的有利にすぎない支配戦略=非協調をゲーム理論の教科書などでの囚人のジレンマの説明では利益の最大化の解として扱っている理由こそが、まさに出題者が示している通りの「相手の行動が読めない=把握できないという条件下ゆえに相互の影響を考える余地がなくなり相対的有利不利しか考慮しなくてよい特殊な状況に話を絞っているから、支配戦略・非協調という単純な相対的有利な行動を安直に追うだけでそのまま論理的な解になる」という機序の作用によるものであること。

つまり重要なのは、支配戦略は相対的有利にすぎないのだから、設問の示す通り互いに相手の行動が読めない隔離状態だという前提がなければ支配戦略それだけでは利益の最大化の解として成立しない、ということだ。

このマヌケな人たちはきちんと理解できてもいない「ゲーム理論・支配戦略」を用いて生兵法を試みたために、前提条件をすっとばして「自分が支配戦略の非協調を選びさえすれば相手がたとえどんなことをしてきても自分が常に有利になるなんてすごすぎるしどう考えても無条件で最強だ!!」などという何もないところで勝手に七転八倒して複雑骨折しているレベルの無様な勘違いにハマり込み、「普通に考えたら囚人たちは隔離されてなければ当然揃って黙秘するよね」という一般常識にたどり着く前に思考がご臨終してしまっている。


1.彼ら学術学問を騙る人たち自身の基本的な学術学問の素養が致命的に欠けている


 この迷走は、ひとえにこのまとめ主きぬいと(Kien Y. Knot)君 @0_u0 と、きぬいと君が「大学の先生」「エースや重鎮」()と仰ぐTakashi Hayashi @tkshhysh 君および同レベル以下の有象無象の取り巻きたちが、

①「必要条件と十分条件や対偶の整理という基本的な素養すらまったく身についていないアホなので、設問の『相手の行動が読めないので、協調を選択できない』という記述を雑な誤変換で『自分が相手の行動を読めれば必ず協調を選ぶ』へ勝手に置き換えてしまったあげく、そのことに疑問も抱かない」

②「支配戦略はあくまでも相対的有利にすぎないので特定条件下限定の最善の話であり、支配戦略=非協調は無条件で利益の絶対量の最大化が担保される行動ではない、ということを全然理解できていない」

③「ゲーム理論の話はあくまでも相手の行動が分からず相互の影響を考える余地がない条件下に限定することで相手の協調/非協調の場合に分割して単純化している限定的なものであることを認識していないので、『相手の全行動パターン2つに対してそれぞれ有利という時点でこの支配戦略はすべての場合を完全網羅してるから無条件に究極最強の結論だという高度な理論を理解できていない奴が文句をつけているんだ』と思い込んでいる。」

④「常に有利で常に相手に勝てる支配戦略という最強理論を既に知っている俺様はもうそれ以外のややこしいことなんかもう何も考えなくていい、というエクストリーム思考放棄の呪文によって検証と再検討のための思考をすべて拒絶するのでいつまでも誤りに気付かない。」

などのあまりにもしょうもない無能ムーブで勝手に自滅しているだけなのだが、彼ら無能エコーチェンバーの中では「支配戦略という絶対最強の戦術を導き出す本物の理論的思考ができる自分たちだけがきちんと真実を指摘できているんだ!」という狂気の物語が完成してしまい、実際きぬいと君は今でもこのまとめを誇りまくっている。

★この問題が解けない人たちこそゲーム理論や支配戦略の基礎が身についていない。

彼らの思考が根本的にダメなのは、この設問で提示されている「自己の利益の 絶対量を 最大化する」という本来の目的と、支配戦略という「相手のとる行動に対しての相対的な自己の得点を最大化する選択を選んで相手に勝つ/相手に負けない」手法の目的の違いを区別できずに混同している点である。
あくまでも「一度きり完全同時に選択することになっているので事前に相手の行動は読めない」という条件下に限れば相手の行動に対して相対的に得点が高くなる支配戦略=非協調が利益の絶対量の最大化と同視できるのであり、条件にかかわらず得点表を見ただけでわかるという説明こそが普通に誤りである。
というか 「互いの行動が見えてさえいれば揃って黙秘したい」 というのはこの部分の処理を論じないなら何の話をしたくてわざわざ囚人のジレンマに言及するんだよというくらい普通に基礎ど真ん中の論点だぞ。

【支配戦略というのは 相対的な相手との比較における有利 にすぎず、これだけでは本来の目的である 絶対量としての利益の大きさ の最大化は担保できない】というゲーム理論の基本的な大前提を理解せずに「ゲーム理論により相手が何をしようが常に有利で絶対『勝てる』のだから無条件でどう考えても最強だ!!」という思考に疑問も抱かないような人こそ落第するべきところなのだが、大学の先生と称していながらこのように諸手を挙げてバカ理論に乗っかり素人未満のご高説を開陳してしまう人がボコボコ現れて、それに乗じて連鎖的にバカが集まってエコーチェンバーが完成してしまった。

2.彼らが誤りを自覚できないのはゲーム理論以外の学識と能力、そして学術学問への誠実さも乏しいからである

たとえゲーム理論について無知でもマヌケでも、本来なら別ルートから検算・再検証をすることで誤りは検出できる。なのにその論法の誤りを指摘されても頑なに考えを曲げないしいつまでも誤りに気付かない原因は、1から再検証すべきところで、「相手が何しても勝てるんだからそれ以外考えなくていいし自分の主張は正しいに決まってる」という結論ありきのお粗末で中身のない書き殴りをでっち上げて論理的に説明したようなつもりになっているからである。
その内容のお粗末さも、おそらく彼らの脳内では、「ゲーム理論と支配戦略により非協調が常に有利でそれ以外考えなくていいに決まってるからこの設問が誤りであることは絶対確実!! だからこの絶対正しい結論を補強する他の理論も論理的に正しいのは当然だし、もちろん俺様の頭の中では理屈が全部完璧につながっているんだ!何か粗探しや揚げ足取りされたとしてもそれは詳細を一々言葉で説明するまでもないからいろいろ省略している部分を相手がバカだから理解できてないだけ! 反論はすべてデタラメで無効だと確定しているから、俺様は何も言わなくても既に論理的に完全論破している状態なんだ!!!!」のような言い訳で正当化されている。実際に形にしてもいないのに脳内で完成したつもりになっている大傑作の構想と同じである。

 

★まず彼らは肝心な出題者の記述をきちんと読んでいない。
「ここに書かれているこのゲームでは絶対に協調を選択できない」という証明ですべて完全論破したような気になってるのが典型なんだけど、出題者の「相手の行動が読めないので協調を選択できない」という記述を脳内で「出題者はこの条件下では協調を選択できるし協調したいと考えているがこの条件下では相手の行動が読めないので協調を選択できないと考えている」のように歪で誤った内容へ勝手に変換している。
真偽検証の話をしているはずなのに対偶もきちんと取れていないので、「結局出題者は協調できると考えているのか協調できないと考えているのか」すら捉えられないわけだ。

設問の文が読めない人たち

出題者の記述は結論として「ここに書かれている状況では(一度きり選択同時でプレイヤーは事前に相手の行動が読めないから) 協調を選択できない 」という話をしているのだから、協調できないんだプレイヤーは非協調を選ぶんだと論証したところでそれが反証になるはずもなく、そもそも出題者はこの条件下に関しては協調したいとも協調できるとも言っていない。
しかし彼らが自分の理解できない設問を「囚人のジレンマは支配戦略により絶対に協調できないというのが結論だぞ!!」というバカの一つ覚えで論破するためには「出題者はこの状況下で協調できる・協調したいと考えている」という形になっていなければならないので、「出題者はこの状況下では結論として協調できると考えている そしてこの状況下では相手の行動が読めないので結論として協調できないと考えている」のようにそもそも矛盾している存在不可能な敵を夢想して「お前はこの状況で協調を選ぶべきだと考えているのか!ここに書かれている状況では協調なんか選択できないんだぞ!(ドヤァ)」でやっつけたつもりになるしかないのだろう。

私としてはこのテーマ自体は双方向の「互いに相手の行動が読めない環境であり協調できない←→互いに相手の行動が読める環境ならば協調できる」という対比で捉えればわかりやすいと考えているが、たとえば仮にこれを 「自分から相手の行動が読めないので自分は協調を選択できない」 と一方向で解釈したとしても説明としては正しく成立する。
重要なのはここで「相手の行動が読めない」は十分条件(協調を選択できないと判断できる条件)であって必要条件(協調を選択できないという結論になるための絶対条件)ではないということだ。

双方向で互いに行動が読める環境であればどちらも裏切ろうとすれば事前にバレるから裏切っても得がないし取引が実現できる。
これを「自分から相手の行動が読める」「相手から自分の行動が読める」の2条件へ分割するとして、取引が可能になり自分が協調を選択できる状況が実現するためにはその2条件が両方必要になるので「その2条件のうち片方が不成立ならその時点で自分は協調を選択できない」と判断できる。
つまり自分から相手の行動が読めないから自分は協調を選択できない。これはヘリクツではなく必要条件十分条件と対偶の観念を知っていればわかるごく普通の真偽検証である。
目的地まで橋A・橋Bの2つの橋を渡る必要があるとき、橋Aが壊れているのを観測した時点で「橋Aが壊れているので目的地には辿り着けない」と判断するのは普通の話であり、そこで橋Bが通れようが壊れていようが「橋Aが壊れているので目的地には辿り着けない」は誤りではないわけだ。
同様に「相手から自分の行動が読めないので自分が相手の行動を読めたとしても結局協調できない」という結果があっても「自分が相手の行動を読めないので協調を選択できない」はごく普通の真偽判断なのである。

繰り返しになるが出題者は単に「相手の行動が読めないので協調を選択できない」と言っているのであって、これの対偶は「協調を選択できるときには相手の行動が読めている」である。一般的な裏・逆・対偶の表なら「相手の行動が読めないので協調を選択できない」を対偶の位置に置いた方がわかりやすいだろう。

 (「AならばB」に対する対偶:「BでないならばAでない」)
 (「協調できるなら相手の行動が読めている」 対偶:「相手の行動が読めないなら協調できない」)

そもそも科目が政経であることを思い出してほしいんだけど、協調実現のためにはまず相手の行動が見える・読める透明性のある環境が必要であるというのは政経の国際協調の実現という基本テーマの本質ど真ん中の指摘である。

↑この論理学や対偶についての指摘は私が言いだしたことではなく、まとめのコメント欄でいえば1コメ目でまさに一番最初にこのように指摘している人がいるのだが、あまりにもさらっと一瞬で一刀両断されたので、対偶とか必要条件十分条件の区別とかをまともに理解できていない人たちは自分の主張が即死したことすら認識できていないのだろう。


真偽を考えるとき対偶に変換するというのはちょっと手慣れた人ならばもう最初にとりあえず手癖でやるレベルの基本だと思うのだけど、この人たち根本的に「必要条件」とか「十分条件」が理解できてないんだなあとしみじみ嘆息するしかないし、Takashi Hayashi君はさらに『抽象化すると,Xが正しいか否かに関わらずYが正しいとき,「XだからYである」を「最も適当」として良いかどうか』という自分の失敗の根源のところにほぼ到着したのだから、まともな論理的検討をする能力と意志があれば「良いかどうか」を考えた時点でこれは真であると結論づけて必然的に正しい答えにたどり着けていたであろう。
しかし「不正確なんじゃなくて純粋に間違いなんですがね.」という認識がそこから今に至るまでまるで変わっていないことから、Takashi Hayashi君は何一つまともに検討しておらずこれをまったく理解できていないことがわかる。
まあ大学の先生か何かの仕事にありついた程度のことで何が担保されるでもなく、そのツイッタラーのおっさんが「AならB」を「AでないならBではない」にうっかり変換してしまった程度のことは別に仕方ないし通常はなんとも思わないところだが、こんな誰でも知ってる一般常識レベルの命題を何一つ理解しないまま、「ゲーム理論!!支配戦略!!!この専門家による論理的な解析に楯突くなど許されない!!!!!」くらいの勢いで全力拒絶して出題者を誹謗するきぬいと君の害悪ムーブを学者っぽい雰囲気で後押ししているのを見せられるとさすがに「素人レベルの無能でも別に黙らなくていいんだけど学術学問をやるつもりならせめてマジメに取り組んでくれ」とは言いたくなる。

惜しいとこまではいってるけど詰めが甘い人

このへんもその類型で、「一度きり同時に選択する」と本文に書かれている→この時点で少なくともこの問題では「絶対に協調はできない」が正しい答えになるはず→「相手の行動が読めないので協調を選択できない」はこれと合致しないので誤りだ、とやはり結論だけを先取りして雑な飛躍をしている。
「1回のみ同時に選択する」というのが大事な条件だというのはまあ順当にいいところまで行ってるんだけど、その条件の話にまで辿り着いてとくとくと語りながら、それがまさに「1回のみ同時に選択する→同時だから相手の行動が事前にわからない読めない」「その重要な条件が覆らなければ協調できない」という話だとなぜ気付けないのか嘆息するしかない。
出題者は本文に記述された内容を受けて「相手の行動が読めない」ので「協調を選択できない」と記述しているのだから、そこで根拠にしている「1回のみ同時に選択する」という本文の記述こそが、まさに出題者のいう「相手の行動が読めない原因」「協調を選択できない理由」の一部だからなんの不合理もない。
しかし彼らはそういった機序を整理できていないせいで「本文の記述内容だと解は非協調だ/だからとにかく協調はダメだ」だけで思考が止まり、「出題者は本文の内容とは別に相手の行動が読めない原因とかいうのがどこからともなく出現することによって解が非協調になると思ってて、それが発生せずに本文の内容のままだと解が協調になると主張しているんだな!でも本文の内容だと解は非協調なんだぞ!論破!!」くらいのトンチンカンな思い違いをしてしまっているわけだ。
これなんかほんとに「結論として出題者は協調を選択できないと言っている」ことをすっかり忘れて、「協調を選ぶのが得だという出題者の考えを、この状況では非協調を選べない事を証明して論破してやる!!」へ目的がすり替わってしまったことが元凶だなあと思う。

詳細を普通に分析すれば「一度きり同時選択→これでは事前に相手の行動がわからない(読めない)ので取引が成立しない→協調できない」構造になっているし、その勘がなくてもせめて「とりあえず全要素を分析確認したわけじゃないので判断できない」と留保でもしておけば誤った結論に辿り着くことはないのに、「一度きり同時→(なんかいろいろあって)→とにかく論理的に結論としては協調できないと偉い先生も言ってる」程度の解像度で、ろくに確認してもいないことをなんとなく論証したつもりになっているのがダメ。
「~ので協調を選択できない」は本文の記述を受けてその内容通りのときの結論を非協調としているものであり、対してそこで想定される「協調できる場面」というのは本文の通りの内容ではなくその条件の一部または複数が変更されていることが前提になるのに、本文の内容をそのまま見て「相手の行動が読めるだかなんだかしらないがそもそもこの本文の内容では協調なんてできるはずがない!」という話をしだすのは物事の機序や因果関係というものの構造を何も考えていないからだ。

3.「論理的に完璧な俺様の意見に反するものは無条件で拒絶することこそ論理的な正しさに従ったスマートで賢い考え方である」という思考で全部拒絶するから対話が成立しない。

彼らはそれが正しいかどうかの検証や反論を全部拒絶するから対話が成立しない。
ここで根拠のうち1つについて誤りを指摘してもその内容を認識や再検討する前に「1だけでなく2や3という論拠もあって、この設問が誤りであるという論証は盤石で完璧な検証が済んでいるのだから、論理的に考えて私への異論はすべてデタラメとか何かの詭弁であり再検証するまでもなく相手の主張が誤りだということが既に確定している!よって反論は破綻が確定してるから聞くまでもない!!」と怠惰を正当化する思考放棄で自省を拒み、2の誤りについても同様に理解する前に1.3.を理由に思考を拒むので、バカ理論を温存する思考放棄の無限ループが完成する。

先に挙げたような個々の主張内容のお粗末さも、おそらく彼らの脳内では「ゲーム理論と支配戦略により非協調が常に有利でそれ以外考えなくていいのだからこの試験問題が誤りであることは絶対確実なんだ!!だからこの絶対正しい結論を補強する他の理論も当然正しくて俺様の頭の中では理屈が全部ちゃんとつながっているし、もし相手が何か粗探しや揚げ足取りをしてきてもそれは詳細を一々言葉で説明するのがめんどくさくていろいろ省略している部分を相手がバカだから理解できてないだけ!俺様の主張がどう考えても絶対正しいのだから反論はすべてデタラメで無効であることが確定していて必然的に俺様は何も反論しなくても既に論理的に完全論破していることになるんだ!!!!」のような言い訳で正当化されている。

そして、総じて彼らの失敗の原因は、「ゲーム理論の本に書いてあった専門知識っぽい・学術学門っぽいフレーズ」を雰囲気でなんとなく使うだけで高度に学術的で論理的な思考をしているように錯覚しているが、実際に自分たちがご開陳しているのは原理原則から順に検討を積み上げることもしないし接続の検証もなく連想ゲームレベルの思い付きで雑に繋げた文でしかないということを自覚せず、適切な手順での学術的な検証を結局全然行っていないことだ。
ロジックの精度において重要なのは立派さ難解さではなく 接続の正確さ だ。

つまるところ彼らの問題点は「原理原則から適切に検討を積み上げる」という学術学問の基本が身についていないことである。
いきなり「囚人のジレンマといえば解は非協調というのが結論だ! 全ての本質は 非協調 だ!!!」と結論近辺だけをつまみ食いするバカの一つ覚えから出発しているので、原理原則を起点に「今自分が見ている囚人のジレンマはどんな要素によって構成されているか?」「利益の大きさの順番は本来『単独非協調で15点>双方協調で10点>双方非協調で5点>単独協調で1点』の4つなのにゲーム理論の話では取引の成立する可能性を排除して2つずつに単純分割しているのはなぜか?」が見えていないからこの話に「相手の行動が読めない環境」が出てくる理由を理解できていない。

この設問の選択肢はおかしなものではないし、納得できないとか言っている人たちの主張内容は半可通がド下手な生兵法で自滅しただけのマヌケな難癖でしかないにもかかわらず、まとめ主が言うところの「大学の先生」「エース・重鎮」だという人たちが諸手を挙げて大賛同し、バカがバカを呼んで同調するエコーチェンバーの中でマヌケな思い込みを互いに補強し合い異論を拒絶するポンコツTwitter一言居士の大軍団ができあがって手が付けられなくなり今に至っている。
本来こんなもん私がこんな長々と書かなくても仲間の誰かが「いやそこに二人揃ってたら睨み合いながら黙秘して終われるのに隔離されて相手の情報が得られないから支配戦略を用いる必要があるって話でしょ」とツッコミ入れてくれて我に返って受け入れて終わる程度の話なのだ。
しかしこのTakashi Hayashi君やらその他これに加勢していた人たちの周辺界隈にそれを窘める人がほとんどいないから、その界隈の範囲ではこのアホ理論こそが正しいかのような空気が形成されて野放しになってしまった。何よりも私がこの案件でついったー論壇に深い深い失望を抱いたのはこの点だ。

4.Takashi Hayashi君の手抜きすぎるトンチキ理論

このアホな難癖に同調して加勢した中でも「Takashi Hayashi」氏 https://twitter.com/tkshhysh なる人物は、専門家っぽい肩書きで専門家っぽい振舞いをして多岐にわたるお粗末なトンデモ理論で出題者への誹謗を補強しているぶんまとめ主より格段にひどいし、まとめ主の「きぬいと」君もその被害者とすら言える。
普通にきちんと検討していれば誤りの原因を検出して方向修正できたであろう部分にわざわざ「私の主張が間違ってるはずないしとにかく絶対正しい」という結論ありきの雑すぎる思考で「この検証でもやはり論理的にこの選択肢の記述はあり得ないことが論証できたぜ!」という話をでっち上げて全体をひたすら誘導し迷走させ続けている。
この人が実在するのか、アカウントがその本人のものなのか、他のテーマではなにかしら立派な実績があるのかないのか、といったことは一々知らないし調べていないが、まとめ主きぬいと君などに「エース・重鎮・専門家の主張」として強い影響を与えているので、公益の観点から、Takashi Hayashi だとか名乗ってるこの人の主張が目も当てられないひどさだということは改めて言っておきたい。

 特筆するほど衝撃を受けたのはわざわざ当人がブログのエントリでぶち上げたこれ。


「ということしか私には考えられない」

ここまでくるともうあまりにも異次元のアクロバティック難癖で戦慄するんだけど、ミスリーディングもなにも単に一文の中で前段と後段の方向が違えば「~が、」という逆接は普通に使う。
「各々がこの行動をとってくれれば好ましい状況を作れる が、 今の状況のままでは彼らがこの行動を選ぶことは考えられないな。」という話で「が」を使うのは「各国の行動決定」と関係なくても普通の話法であり一般常識というしかないレベルの一般常識である。
「相手より有利になる支配戦略を選ぶのがろんりてきでつよいんだぞ!!」以外のすべての思考を拒絶するTakashi Hayashi君たちが勢いあまって基本的な言語能力までドブに投げ捨ててしまったというか、支配戦略を選ぶこと以外の話を見ただけで発狂して普通の日本語の文章すら拒絶してまともに読めなくなっている。

そもそも「各国の点数(利益)の合計が最大化される状態」は私や出題者や読者受験者その他から見て、普通に一般的に望ましいことなので、「両国が協調すれば利益の合計は最大化されるが、残念ながらこの環境のままではそうは動かない。」と評することはA国の指導者でもB国の指導者でもない読者・傍観者・第三者である出題者や受験者の視点ではごく普通の分析である。
Takashi Hayashi 君の思考の全てが「各国の行動決定」だけで埋め尽くされていることの方が異常だし、もっと言えばあくまで責任上・ルール上で国家利益優先に縛られるにすぎないのだから、A国の指導者当人でも「両国協調すれば資源が奪い合いで無駄にならないので利益合計は最大になるこの状況で私にその道は選べない」と考えるのも当たり前の評価・分析であり、本当に本気で取り組んでいてそれすら理解できないならそれはもう普通にただ無能なだけだ。

出題者は、各国が自分のことばかり考えないで私益を損なってでも合計の最大化を優先してなかよく譲り合って行動してほしいな~~みたいなユルい話をしているのではなく、「あくまでもシビアに私益を追う当然の行動決定の結果として協調を選ぶことができて全体の利益が最大化される状況を作るにはどのような環境・条件が必要か、足りない要素は何か」という目指すべき環境への障害を普通に論じているのである。
これ科目は政経なんだから囚人のジレンマの状況を打破するためにその構造と改善の方策を分析するのは当たり前なんだけど、彼らは「囚人のジレンマの状況が与えられた時に相手より有利になること」だけで頭がいっぱいになっている。
そしてその結びが「~しか私には 考えられない 」だ。
 この「が」は、「両国の点数の合計(ひいては社会の総利益総資源)が最大化されるのは望ましい」が「各々の立場としての行動決定の方針はその望ましい結果に反する」という対立関係で逆接を使ってるんだと普通なら考えるんだけど。まあそういうことを「考えられない」というのはまあこの人の能力の問題なのできっと噓ではないのだろう。

しかし君らは何かい。
 たとえば、「隣接するきぬいと国とTakasi国はゲーム理論を曲解してどんな時でも国家間はとにかく協調を否定し対立し戦争することが理論的ですばらしい選択だと思い込んだ独裁者に支配された国家であり、全員が刺し違えてでも相手国民を殺すことを目的に行動します。 間に行き来を遮る壁とかができてそんな戦いをしないようになれば平和に最大人数が生き残ります『が、』残念ながら彼らの戦いを阻害してくれるものは特にないのでこの哀れなきぬいと国とTakasi国の国民たちは壊滅するまで殺し合いをしてしまいます。」
 に対して
 「【戦いをしないようになれば平和に最大人数が生き残ります『が、』】とはなんだ!!平和に最大人数が生き残ることはTakasi国民の行動決定とは無関係なのになんで『が、』がつくんだ!!Takasi国は全員が相手国民を殺すことをめざすと設定されていて、命を捨てて相手を殺すという方針通りの行動を実行できるから何も残念なことなどない!『が』がつくのはおかしい!! これは全くミスリーディングである!!!!!」
 という頭Takasi理論で「戦いをしないようになれば平和に最大人数が生き残りますが~」程度のなんの変哲もないフレーズを否定するのかね?と訊かれればこの論法のアホさが分かるだろうか。

なんらおかしくないものに文句をつけようとして、そこでまともに論立てできなかった時点で立ち止まればいいのに再考もせず言うに事欠いて【~ということしか 私には考えられない!】とロジックすら放棄した妄言をぶち上げるのだからもうどうしようもない。
当人もだけどこの「各国の行動決定とは無関係」とか「~ということしか 私には考えられない」論法を読んで疑問を抱かなかった人たちも同類だよ。頭の中できちんと論立てできてないことを自信満々な態度で行き当たりばったりの大宣言したりそれを雰囲気で追認して他人と自分を騙そうとするな。怠けずにきちんと原理原則から検討を積み上げろ。

そしてこれ。
「気分」、「精神」、と来た。
繰り返している通り、囚人のジレンマといえば「互いに相手の出方がわからないから黙秘(協調)できない」くらいの説明になるのはごく普通の一般的な内容だ。仮に「読める」というフレーズの受け取り方で多少の行き違いが発生したとしても「相手の行動がわかる」ことが必要というのは囚人のジレンマの基本構造であり、政治経済テーマにおいてならなおさら主眼であり、さらに設問にはこの囚人のジレンマから国家間協調の実現について考えるというテーマ概観のガイドまで示されている。

それで目の前の「囚人のジレンマ」の話として「相手の行動が分からないから黙秘できない」という原題のメインテーマに思い至りもしないのはさすがにいくらなんでもひどすぎる。ちょっと聡い子なら小学生でも知ってたりすぐに辿り着くような話だぞ。
というかまったく無関係と言い切ることもできないあたり、彼らも薄々「相手の行動が分からないから自白させられてしまう」というのが囚人のジレンマのテーマに関係のある話であることになんとなく漠然とは気付いていたはずだ。
 そこで「A.黙秘できず自白させられる」という囚人のジレンマの基本命題と「B.自白が論理的に最善」というゲーム理論が噛み合わない理由をきちんと整理すれば「前提と言及範囲がズレているだけで何も矛盾しない」ということに気付いて解決できたであろう。しかし彼らはそれをしない。

「Bが正しいからAはきっと誤りだ」という雑すぎる結論で思考停止した彼らは、「ではA自体は具体的にどこまでが正しくてどの部分でどのように誤っていると考えるのか」をうまく説明できないことから目を背けている。
「Bが正しいからAは当然誤り!ゲーム理論の本を読んでBが正しいことを理解している俺様が正しいに決まってるだろ!!Bが正しい理由はAが誤りである理由となんかこうあれがこれで表裏でだいたい連動してるような感じだから、とにかくBが正しいと知ってる時点でAが誤りである理由を既に完全に説明できているのと実質同じなんだ!!いちいち言葉で整理するまでもなく明確にロジックを完全理解できてしまっているくらい俺様にとってはあまりにも簡単で当たり前すぎるから言語化していないだけなんだ!!」とか思い込んで自分は理解できていることにしようとする一番ダメなパターン。
薄々関係ありそうな気はしても、何が違えば囚人のジレンマの話として通るのかという検討すらもできないで「気分」「精神」という頭ゆるふわワードを絞り出すことしかできない有様は頭ゆるふわすぎる。気分とか精神、程度の精度でしかものを考えられてないのは君ら自身だろ。

個々の不正確さを『コレはケアレスミスだから本当はわかってる』とする危うさの話が最近流れてきたけどまさにこれ。まともに検証せずに「俺様は立派な本に書かれた正しい結論を知っててすべて完璧に理解してるんだぞ」で自分の理解と論証の不十分さ不正確さを直視することから逃げ続けた結果がこれだよ。


5.これに気付いて指摘できる人すらいない周辺界隈の闇深さ

業界・界隈の自浄作用の話にも関わるけど、社会問題のような複雑で難解な分野では「事象A→事象B」のような影響や繋がりを世界の全要素と全作用を書き出して完全論証できている人などいないし、逆に完全な反証も同様に難しいため誤った主張があっても反論が通りにくい。
だからそういう分野にいる限りは自分に都合のいいことを言ってくれる者同士で「全部を言葉で説明なんてしてられないのは当たり前だし、改めて確認するまでもなくこの大先生はお前などには及びもつかない複雑な分析と深い深い深い洞察の結果こういう結論に至っているんだ!我々の中で現に信頼されて評価されているのがその証拠だ!」と互いに達人として保護し合うポジションさえキープしていれば、こんな感じの論理的思考の欠片もない寝言のような主張をいくら垂れ流したとしても政治力と党派性による権威ロンダリングの壁で指摘を有耶無耶にできてしまうのだが、こういうセンター試験のようなほぼ純粋に理論で決着がついてしまう場面では、Takashi Hayashi 君の論理的思考能力の程度あるいは不誠実さ、必要条件と十分条件すら十分に使いこなせない哀れな実力が残酷なまでに露呈されてしまう。

ここでのTakashi Hayashi君たちの主張はあまりにもマヌケだし内容がお粗末で学術学問に対して極めて不誠実だしそれでセンター試験の出題者が誹謗されるなどの影響が出てるし、この点は公益のためにはっきり指摘しておかねばならないと思った次第。

ここで無駄に話がこじれた原因の一つは、「いや落ち着いて冷静に考え直してみなよ、その囚人のジレンマのさらに大元の原因とか理由の話として見たらおかしくないでしょ。」と声をかけられても、「ゲーム理論というすごい立派な理論を使って解を出しているのだから俺様の主張の方が論理的で正しいんだ!どう見ても俺の方が正しくて賢くて冷静だ!!冷静になって反省するのはお前たちの方だ!!!」といって、論理の接続の正確さの検証ではなく『とにかくすごく立派なレベルが高い理論を使ってるから自分の方が論理的に勝っているはずだ』というアホにありがちな思考で自分の正しさを疑わない(そして異論を受けてもややこしい難しいことを考えるのを嫌がって再検討しない)ため話が通じないことだ。

あとwikipediaの囚人のジレンマの項目で『重要なのは、「囚人Bが自白してしまうのではないか」という懸念や恐怖から囚人Aは自白するわけではなく、囚人Bが黙秘しようが自白しようが囚人Aは合理的に自白する、という点である。』と記述されているのを見て、深く考えずに「相手が自白する恐れとかそういうのとは関係ない合理的結論だとwikipedia様にも書いてあって訂正とかされていないから、本当の理論的思考をきちんと突き詰めればやっぱり支配戦略が無条件で最強で合理的だという結論が出るに違いない!!」と思い込んでしまう人がいるようだ。
だがこの記述は前提として「相手の行動が読めない・確証が得られない→だから行動が相互に影響を与えない→だから相手が自白するかどうかは合理的結論と関係なくなる」という作用が働いている場面の話として自白が合理的だと述べているのであって、その大元の原因が「相手の行動が読めない」環境であるという話だし、前提として互いの行動が筒抜けなら相手を見張りながら自白の兆候を見せない限り自分も黙秘を維持という立ち回りで普通に監守の目論見を回避できる。

6.特に言いたいこと

・安易に「結論」に飛びついてはいけない。
私が特にこの事案にかなり強い危惧を抱いた理由のひとつは「主張から見て取れる彼らの思考手順そのものが根本的にまずい」ということだ。
この案件以外でもしばしば言ってるんだけど、そもそも解とか結論とかいったものはそこに至る個々の要素に左右されるし、「結論」なんてものは途中の要素が何かひとつ変わるだけで簡単にひっくり返ってしまう。
 それらはあくまで「特定の前提が完全に固定された条件下限定での解」にすぎず、重要な要素が特殊な事情によって切り落とされ単純化されたその<結論>は、他の場合や可能性を考えるときに持ち出すことはできない。

だから検証は原理原則から総論を積み上げて最後の最後までプロセス全体を注視する必要があり、すぐに目先の解とか結論とかいったものに飛びついてはいけない。
そもそも回答者はこのゲームのプレイヤーではないのだから、まずは原理原則に則って全体を俯瞰し国際協調の実現に必要な条件・足りないものを考えるだけの話である。
だいたいこれ、センター試験の「政治・経済」カテゴリの設問なわけだよ。所与の政治経済の状況にただ振り回されることしかできない人の卑小な視点にも留意しつつ、自ら政治経済に手を入れて「状況」を動かす観点に立って物事を捉えるところが本番だ。
つまり劣悪な環境に置かれた人の状況を色々な角度で分析考察しひいては改善につなげるためには必然的に「劣悪な環境で不十分な情報と能力しか得られない制約に縛られた哀れな当事者にとっての最善」とは異なる視点から前提状況を解析する必要があるのに、ここでゲーム理論の 「その立場に立った時の当事者視点としての最善を考えるためのテンプレと解」だけ で考えようとしてる時点で彼らにはそのような「政治・経済」を論じる資質がないことを自ら露呈している。

 これはまさに「とにかく目の前の誰かを裏切って殺して奪うための武器をよこせ!!」と叫ぶ当事者に同化し「理論的に当事者である彼らが最も求めるものは武器だからとにかく理論的に考える限り武器を供給する以外のことは考えなくていいんだ!」といって破滅へ直行させる振る舞いであり、「点はやれない」とか言ってこの設問に文句言ってる人たちの方こそ落第レベルだと思う。

以上。一応付けたけど下に内容はないです。

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