ユーザーインタビューにモチベーショングラフを採用したら発見が多かった話
ユーザーの声を聞く際、口頭での直接インタビューやGoogleフォームを使ったアンケートを行ってきたが、今回初めて「モチベーショングラフを書いてもらう」というのを取り入れた。
モチベーショングラフとは、横軸に時間の流れ、縦軸にモチベーションの高低を設定し、モチベーションの波を書き込んでもらうもの。
今回これに取り組んだ理由は、口頭インタビューやアンケートではポジティブな話が大半で、自分の肌感との差を感じ続けていたからだ。
今回は対象のサービスに対して6名のお客さまが集まってくださった。miroで一斉にグラフを描き、グラフの流れを説明をしていただいた。
結論としては、多くの発見があり大変よかった。
たとえば、Googleフォームのアンケート結果と異なる場面があった。アンケートでは「満足」の回答であっても、モチベーションは10段階中「5」だったりした。10に至らない、差分の「5」はなんなのかと聞くと、モチベーションが下がっていた理由が続々と引き出された。
また、口頭インタビューでは特定の項目に対して不満のような声を聞いていたが、グラフで深ぼっていくと別の項目での不満(ここが改善ポイント)が影響していたことがわかったりなどした。
時系列で感情を追ったことで、お客さまの期待とサービスの実態との差を深く知ることができた。
今回のサービスにおいては、ストレートに要望や改善案を聞くよりもモチベーショングラフが最も情報量が多かった、というか「事実」を知ることができて有益だった。意見よりも事実を知ることの重要さを改めて実感。
ただ、今回がこれほど有益な場になったのは、サービスを愛してくれている6人のお客さまがお互いのグラフの推移に興味を持って聞き合い・引き出し合いをしてくださったことも大きかったりする。サービス提供者と利用者という関係ではなく、関わるみんなでサービスを作り上げているのだというコミュニティの空気感をこれからも大事にしていきたい。
(そして愛してくれているからこそポジティブなアンケート結果になっちゃいがちなことも注意したい)