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ちょっと一息入れたくて・・・を叶えてくれる犬連れキャンプ

3回目の犬連れ山キャンプに行ってきました。またまた近所の山の、前回と同じ場所でのキャンプとなりました。「犬と山キャン」をやるようになって、いろんな方からオススメの山を教えてもらい、本当はもっと遠方の山や行ったことのない山々にも挑戦したいと思うのですが、なんだかんだと考慮するうちに、やっぱりいつもの近場の山になってしまう・・・。一つには、登山前の犬を長時間車に乗せたくないというのがあります。うちは軽自動車なので余計にかわいそうです。ただ、それでも1時間ちょっとなら大丈夫だし、その時間内で行ってこられる山はたくさんあるわけで、今回もできれば少しぐらい遠出したいと思っていました。

が、そう簡単にはいかない事情がもう一つ・・・。それは、鹿の解体作業の連絡がいつ来るともわからないため、家から遠く離れられないから。最近すごい勢いで鹿(市の駆除害獣)が掛かっていて、しかも鹿っていつ掛かるかわからないので、全然どこにもいけません!状態です。それで今回も、遠方の山は諦めました。ただ、せめて前回とは違う山を違うルートで登って、違う場所にテントを張ろうとは思っていました。

が、そう簡単にはいかないのが鹿です。朝から登山準備をしていたら電話がかかってきまして・・・、よりによってゴツい鹿が掛かったらしく、急いで解体現場へ。1時間休みなく手を動かして肉を家に持ち帰り、そこから休まず肉のお掃除。だいたいの汚れをとって、大まかな仕分けは終えましたが、脚についた肉を外す時間はないので、脚はそのままゴミ袋で包んで冷蔵庫に放り込み、シャワーも浴びず、ご飯も食べずに、大慌てで登山に出発しました。予定していた北比良の山ではなく、もっと家に近い南の山へ急行。登山口に着いたのが午後2時で、すでに体はくたくたでしたが、とにかく日暮れまでに行けるところまで行ってテントを張ると決めて猛烈に登りました。初めての山だったら、ああいう危ない山行はしませんが、何度も登って知り尽くしてきた山(と尾根)だったから出来たことだと思います。2時間休まずに歩き、ちょうど夕方4時に前回テントを張った地点まで来たので、それ以上は無理をせず、同じ場所でのテン泊となりました。

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それで結末から言うと、翌日の下山途中に再び電話が鳴りました。

「ああ、やっと繋がった。朝から何べん電話しても繋がらへんし」

「えっ、また掛かったんですか?」

はい、またです。鹿です。(笑)急いで車に戻り、まっすぐ帰宅。再び昼食抜きでシャワーも浴びず、登山服を着たままステッキをナイフに持ち替えて解体現場に急ぎました。その日持ち帰った分と、冷蔵庫に置きっぱなしだった前日の脚、すべてを掃除、仕分け、部分ミンチ、真空包装、冷凍し終えたのが夜の9時。冷凍ピザをチンして食べて、お風呂から出てきたら2秒で眠りに落ちました。

いや〜、やればできるんですね。山キャンプを挟んでの2頭の鹿の解体作業。身体は疲労でバキバキだったし、キャンプは結局「近所の山の、前と同じスポット」で、しょぼいと言えばしょぼかったです。でも、こんな忙しい最中にわざわざ行って、何かいいことあるんですか?と聞かれたら、そこはもう、はっきりとこう即答します。

「はい、いいことあります。めちゃめちゃよかったです!」と。

体は確かにしんどかったけど、忙しい解体の合間だからそこそ山に行きたかったし、犬と行きたかったし、山で犬と一晩を過ごしたことで日々の雑務を忘れて「一息入れる」ことができました。昔だったら「しょぼいな」と思う低い山でも、犬がそばにいる山は、それだけでスペシャルです。明け方降り出した雨がフライシートを叩く音、そのくすぐったい雨音に包まれながら、ひばりと一緒にまどろむ幸せをかみしめました。ちょっと一息入れに・・・、隙間時間を見つけて、またサクッと行ってこようと思います。

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