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Spairal life | 30周年
スパイラルライフ30周年
音楽には、なんでもない情景をその時の心情と共に瞬間的に切り取って記憶に定着させてしまう力があるけれど、どんな楽曲でもそんなことが起きるようなことはなく。でも一度その感覚を味わった楽曲はずっと飽きることなく聞いている。普遍性とはこのあたりの感覚なんでしょうか。
スパイラルライフの楽曲「(Don't Tell Me Now!)Please Please Mr.Sky」はそうした曲の一つです。
そうして聴き続けてきたスパイラルライフのデビュー30周年のBOXセットがタワーレコードのオンライン限定で発売されました(24年1月発売)
「えっ30周年!」が最初の驚きで、活動僅か3年。オリジナルアルバム3枚。というバンドが今も存在感を持っていることが次の驚き。周りで好きだという人は今までたった一人しかいなかったけど・・・。
30周年ということはデビューは1993年。バブル崩壊期。私にとってはレディオヘッドの『パブロ・ハニー』とスウェードの『Suede』が発売された年として特別な年でした。日本では渋谷系というジャンルがまだ元気だった頃ですね。
これを読んでくださる人は、おそらくスパイラルライフを知っているのではないかと思いますので、このバンドの説明は割愛させていただきますが、私が好きなのは美しいメロディーといわゆる洋楽的な音であり、良くも悪くもコロコロ変わる音楽性。プライマルスクリーム的なところ。きっとみなさんと一緒です。
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スパイラルライフを辞めた後に車谷さんはAIRというソロプロジェクトを始めるわけですが、私はやはりスパイラルライフが好きなんです。石田ショーキチさんの楽曲にあるメラコリックな部分と車谷さんの声に尽きるというのがこのバンドではないかと。実際、石田さんのプロジェクト、Scudelia Electroの楽曲で車谷さんに歌ってほしいものはたくさんあります・・・。
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この2ndアルバムは、プライマルスクリームやビートルズ、スマッシング・パンプキンズという元ネタ満載アルバムです。そういう意味では車谷さんのその後の始まりみたいな位置づけのアルバムですね(笑) でも傑作。一番聴いているアルバムです。
元ネタがここまで音として存在していながら、聴けてしまうのは不思議でしかありませんが、当のプライマルスクリーム自体が元ネタ満載バンドであって最高にカッコいいバンドなのと一緒なんでしょうか?
30年経って色褪せないものを作れと言われて作れるものではないでしょう。
ただ向き合って作り出したものが時間を超えていくことの価値を同時代的に体感していることに嬉しくなります。実際に会ったファンは一人ですが、会ったことのない30周年を祝っているスパイラルライフ好きに今とても共感しています。