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馬の鞍を替えた

アメリカ西部のカウボーイたちは、馬が死ぬと馬はそこに残していくが、どんなに砂漠を歩こうとも、鞍は自分で担いで往く。馬は消耗品であり、鞍は自分の体に馴染んだインタフェースだからだ。

https://happyhackingkb.com/jp/special/dr_wada/

 生まれてこの方、何台ものコンピュータを所有してきた。学生の時には既製品のノートPCでレポートを書き、バイト代を全額突っ込んでパーツを集めてデスクトップPCを組み立てていたし、仕事を始めてからはパーツを何度も換装してテセウスの船に思いを馳せたり、諸々の事情でmacbookを何台も乗り継いだり。
 使うコンピュータが替わっても、替えず使い続けるものがあった。キーボードだ。

 冒頭でHappy Hacking Keyboardの製品ページから孫引きしておいてなんだけれど、使っていたのはHHKBではない。自分の周りのガジェット好きはHHKBファンが多いので、影響を受けて実店舗で試したことはあるのだけれど、少し変わり種すぎる配列(何だかんだ矢印キーは欲しい)と静電容量無接点型のキースイッチの打鍵感があまり性に合わなかった…

 HHKBが性に合わないし高いしで、とはいえ何かいいキーボードを持ってみたいなとソフマップを練り歩いて出会ったのがMajestouch Minilaだった。

使い込んだ相棒

 実店舗で触って気に入ったところが、

  • テンキーレスでコンパクト

  • メカニカルキーボード

  • 気に入ったキースイッチが見つかった(赤軸)

  • 程よくユニーク(親指ダブルファンクションとか)だが、HHKBほど尖りすぎてない

  • US配列を選択可能(なんとなく使ってみたかった)

  • 高すぎない(1万ちょっと)

 見つけたその場で購入を決意。それがもう10年近く前で、それいらいずっと使い続けていた。文章やソフトウェアを書いたりするときだけでなく、FPSやMOBAをやるときも当然これで、自分の人生の大きな部分でキーボードといえばMinilaだった。
 自宅や職場を持って往復するのも面倒なので、そのうちもう一台無線タイプのMajestouch Minila Airも追加購入して、デスクで落ち着いてPC作業をしたいときにはいつでも使える状態を構築する程度には気に入っていた。

 それくらい気に入っていたのだが、この度新しいキーボードに買い替えた。

開封直後

 Keychron K8 Proである。

 そもそも年始くらいからちょっと新しいキーボードがほしいなという気持ちが湧いていた。というのもここ数年で自分のPC作業事情がそこそこ替わっていて、職場でのPC作業がほぼなく、逆に自宅ではmacbookとwindowsのデスクトップを切り替えながら使っており、その度にmacbookに繋げた無線のminla airとデスクトップにつないだ有線のminilaを切り替えており、使い勝手がわるくなっていた。
 無線の方にまとめることはできなくもないのだが、ゲームをするデスクトップではできれば有線を使いたい。本当に稀ではあるけど、Bluetoothの無線接続だと調子が悪くて接続しなおす必要がでることもあるので….
 細かなことではあるけれど、やはりストレスなのでキーボードを変えて解決することを考え始めていた。

 一応後継機のMINILA-R ConvertibleではUSBでの有線接続とBluthooeh接続が両立できるので、自分の用途にはマッチしてはいるのだが、キー配列がMinilaとは少し変わっていて矢印キーがなくなったりしているのと、あとなんとなく見た目がダサくなってしまっているのが気になり、購入まで踏み切れないでいた…

 Keychronの存在を知ったのは結構最近で、よく聴いているRebuild.fmというラジオでキーボードの話題を話しており、その中で名前が上がっていたのがきっかけだった。

 MINILA-R Convertibleにするのも正解かもだけど微妙だなあと感じながらKeychronのラインナップを観ているうちに、なかなか良いと思えるものが見つけられたので購入するにいたった。

  • テンキーレスで矢印あり

  • US配列

  • 赤軸を選べる

  • 無線と有線を両方使える

  • キーマッピングを変えれる(caps lockと左ctrlは入れ替えたい)

  • 極端に高級でない(3万オーバーとかまでいくと流石に気軽には試しづらい)

  • 技適に対応している(日本代理店から買えばok)

  • なんとなく買って楽しそうなガジェット感がある

 といった諸々の要素が気に入った。実店舗で試すことが難しそうだったので、少しギャンブルにはなってしまったけれど…

 まだ届いて2日目だけれど、特に大きな問題はない。同じ赤軸なので打鍵感はさして変わらないだろうと思っていたのだが、結構体感できる程度には違いがあって、minilraよりも滑らかな感触で少し静電容量無接点型に近いような感触がある。これは消音タイプのスイッチだからというのもあるかもしれない。第一印象はかなり好感触だ。
 唯一気になるのはESCの位置が数字キーの列より高くなったので、ゲームを中断しようとしたときなどにECSのミスタイプが頻発指定しまっている。ただこれは完全に慣れの問題なので、すぐに解決されるとは思う。

 手元にある2台のminilaは、1台は人に譲り、もう1台はいざというときのスペアのキーボードとして保管しておくつもりだ。

 幸い好きになれそうな鞍が手に入ったので、また色んなものを書いていこうと思う。

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