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『自転車で回る候補は落ちる』というジンクスは本当か

『なぜ君』大島新監督はなぜいま「続編」を撮り始めたのか

監督のお人柄がしのばれる、素晴らしいインタビュー記事でした。
実際にどういうおしゃべりがあり、それをどう読み物に整えたのか知らんのですが、おそらくは大島監督は元々ある程度きれいな日本語の人なのではないか。

「なんらかの合理的な理由」って何?

それはさておき、
>香川1区の有権者の方が、平井さんに勝たせてきたということは明白な事実であり、その投票行動にはなんらかの合理的な理由があると思うんですよ。
ここで言う「なんらかの合理的な理由」とは何なのか。
田舎の人間の、勝ち馬に乗ることで生存確率を高めたい、乗れなくても、せめて敵ではないという態度を明確に示して勝ち馬に蹴られる確率を低めたい。
そんなところかもしれません。

この国の一般常識的あるいはインテリと評される皆さんならびに大手メディア的には完全にNGな発言を連発する人物を国政のど真ん中にぶっ込んでくるのは、果たして欲にまみれた利権軍団か、はたまた日和見主義のローカルな烏合の衆なのか?

『自転車で回る候補は落ちる』というジンクス

それもさておき。
ふと気になったのが、記事中の小川氏が緑豊かな田舎道を自転車で遊説しているお写真です。
ウグイス友達は「私の中のジンクスで、自転車で回る候補は落ちるんだよね」と言い切っていた。
それを言うたら懐かしの横山ノック元大阪府知事はどうなるんだと反論したくなるわけですが、そこも含めて(面白いこと言うなあ)と思ったわけです。
大都会ではいざ知らず、彼女がさんざん見てきたところの『田舎の選挙はそうだった』というお話です。

なお、お写真を拝見するに、タスキやノボリに氏名が書いていないので、こちらはたぶん選挙期間外のPR活動なのでしょう(映画見ろよアタシ)。
また、『本人』とだけ大書されたノボリを立てた自転車を片手運転で走行することを『遊説』と呼んでいいのかという点は、ここでは論じないことにします。

自転車で遊説するメリット

さて。
横山ノック氏が自転車で遊説するメリットは確かに大きかった。

①当時まだ珍しかった
②お金持ちの大スターだからこそ、自転車で庶民性アピールが効いた
③元気に自転車に乗る姿を見せて、年齢的な不安を払拭
④「生ノックに会いたい」という野次馬有権者の期待に応えた

さすがは大芸人、大衆心理をよくよくつかんでいらっしゃる。

自転車で遊説するデメリット

今、自転車で遊説する候補ならびに立候補予定者に、①~④があるのだろうか。
少なくとも小川氏にはなさそう、です、が!
みんな知ってるそのことを、今さらわたしが指摘してドヤるのもいかがなものか。皆さんとっくにお察しですよ。

地方都市の有権者の多くは、直感だけで何百年も生き抜いてきたローカルな烏合の衆の末裔です。
①~④のメリットもないのに『自転車で遊説する』という行動を選択する候補の政治的判断力やいかに(しかも国政選挙対策で)。
田舎にだって理屈はあるけど人物評価は脊髄反射。ええ、モロゾフもびっくりです。いやそれを言うならパブロフだろ。
逆に言えば、非常に若くて知名度もない、たぶんお金もあんまりないのが見て分かる候補であれば『自転車で回るデメリット』は、ほぼないと見ていいでしょう。ああ、だから自転車なんだと分かるので。

選挙と自転、やり方次第で効果はありそう

というわけで。
ここでもう一度、記事中の小川氏の自転車遊説姿をよく見てみましょう(皆さまはぜひ映像本編でご確認ください)。
どうも町はずれの幹線道路の路側を自転車で(片手運転)走行している模様です。

香川のドライバーは度量が広いので「お、小川さん、がんばってるね!」と好ましくすれ違うことでしょう。石川1区の有権者は総じて底意地が悪いので、想定される主なリアクションは「危ねぇだろうが。邪魔だ、バカ」です。下手すりゃ後援会事務所にお叱りのファックスが届きます。

ただ、このときたまたま幹線道路沿いを(片手ハンドルで)走行していただけで、実際は、ほぼ住宅街や商店街を縫うように(両手でしっかりハンドル握って)走っているのかもしれない。
横山ノック氏レベルの知名度だったら、どうもー!みたいに自転車でスーッでもすれ違うだけで有権者はさぞお喜びになるでしょう。

では、それほどでもない知名度の候補だったらどうするか。
話は非常にシンプルです。
歩行中あるいは立ち話中の有権者の皆さまがいらっしゃったら、毎回毎回、自転車を止め、お一人お一人の目を真っすぐ見つめてご挨拶。
綿密にこれができたら効果は非常に高いと思う。
ただし、これには時間がかかる。だから、よほどのスターでない限り、できるだけ選挙の前からこうやって活動しているわけですね。

何はともあれ挑戦する人は偉大

結語です。
挑戦する人は、偉大です。
挑戦し続ける人は、それを支える人々ともども偉大です。
何にもできない人間なんて、この世に一人もいないと思う。
誰かの幸福を願う、それって大事なお仕事です。
方法は、人それぞれでいいでしょう。

大変長くなりました。
写真は夫の作品です。
それではみなさん、今日もおはようございます。
あなたのことが、大好きよ(⌒∇⌒)