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フランスへの旅2 元廃村の村ラカベ
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ラカベは、チュースが約40年前に4年間住んでいたヒッピー?村で、彼にとっては、ここでパン作りやら畑仕事やら大工仕事やらを学んだ大切な場所。
せっかくだから寄ってみることにした。
ラカベには修理道具があるだろうからということで、交換するべき車の部品も買う。
立ち寄ったパンプローナという、ナバラ県の首都では昨日まで、闘牛のお祭りが行われていたようで、すごい量のゴミがまとめてあったのが印象的。街路樹の下の土がセメントで固めてあり、なぜかときくと、チュースにいわく、闘牛祭りの時に、みんなよっぱらって、街路樹におしっこをするのを防止するタメだという。
スペイン人って、、。
ラカベは、トンネルを抜けたすぐのところにあって、下はダム湖。
フランコの時代、1960年代に、ダム計画があり、移住を余儀なくされ、廃村になった村がたくさんあったらしいが、ラカベはその一つ。
80年代に移り住んだピッピーたちが、村を復活させた。チュースが住んでいたときは、大人が30人、子供も30人いたらしい。
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まずは車の部品交換。こういうことができるのも、この村でつちかった経験のおかげ。
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ラカベのパン屋。40年たった今も健在で、村の現金収入になっている。この村は、今もなお、すべてが共有財産で、個人のお金はないらしい。それぞれが、割り当てられた仕事をして生活を立てているらしい。
それが、40年以上続けられているのってすごいと思う。もちろん、チュースのように、数年住んで出た人も多いが、村で生まれ育った人たちもいて、3世代で村に住んでいる人もいた。それもすごい。
数十年前にチュースが直したという家も健在。
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村にはいくつも畑があって、豚と牛、鶏もいた。その為の大きな機械や車もあって、チュースがいた頃は全て手作業だった仕事も効率よく機械を使ってできるようになった様子。
到着した時に、村人の誕生日会が行われていたのだけど、机にあるジュースやビールはスーパーから買って来たらしきものだったので、手作り品と買ったものとバランスよく、暮らしているんだろうな、と思った。
全て手作りとか、オーガニックとか、肉は食べないとか、そういう理想や理念で固めると、大変なので、理想は持ちつつ、ゆるりとみんなで暮らせたら楽しそうだなあと思った。
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村外れの教会の塔から村が一望できた。これは望遠で撮った写真で、こちらは普通のズームなしで撮った写真。放っておいたら山の緑に飲み込まれそうな村だ。
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この話は次の廃村に続く。