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スペイン滞在2024 3家を作る人 直しながら住む人。
チュースの友達のショシュはもともと電気通信関係の仕事をしていたけど、4年前に退職して、自分の家を作っている。
さら地に一から。大工でもなんでもなく、家を作ったことなどないのに。
ショシュが、土地を買って、家について建築士に相談をする前、彼は、「半分できている家を買って、設置すればいいや」くらいに思っていたらしい。ところが、その女性建築士
「素人でもコツコツエコ建築を作ることができるわよ。その方が安上がりだし、住み心地の良い家になりやすいと思うよ」などと言ったらしい。
すっかりその気になったショシュは、家を本当に家を作り始めた。
それから四年。家はだいぶ形になってきた。
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この家のすごいところは、分厚い断熱材。
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泥とおが屑、藁と石灰、そしてセメントで固めた壁と壁の間には、分厚い藁が詰められている。だから、冬暖かく、夏は涼しい。
実際、外は暑かったけど、中は快適だった。
彼は言う。「ヒホンのマンションに住んでいた時は、冬に家の温度を22度にするのはお金がかかって大変だったけど、この家は、数本の薪ですぐに温まるから夢みたいだよ」とのこと。
ここまで来るのに、何度もめげそうになり、工事中の家と土地を売って街に帰ろうとも思ったらしいけど、今は自分の選択に満足しているらしい。彼の家の完成にはまだ時間がかかりそうだけど、来年またどんな風になったか見るのが楽しみだ。
(ちなみに彼はこの4年お金を稼いでいない。50歳以上の失業者に出る補助金、1ヶ月450ユーロ?でやりくりしている。)
午後。トトの家へ。
トトは、チュースの娘のユナのパートナーで、去年の7月にチュースの村から車で20分くらいのところに、古い家を買った。
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かなり手を入れないと住めない状態だったので、チュースも応援に行っては、はしごを作ったり、屋根の修復をしたりして、去年の10月に住み始めたのではあるが、なかなかひどい状態。
収納もなく、とりあえず、がらくただらけの仮のキッチン。去年の10月からもう9ヶ月経つけどまだこんな感じ。
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酷すぎる。
今回のミッションは2階に新しいキッチンを設置すること。
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友達夫婦も応援に来ていた。
奥さんのクリスは掃除のプロで、今回、私が到着する前、チュースの家もお世話になった。
クリスの使命は、一階の荷物を二階に移すこと。一階は湿気やネズミの残骸があってとにかくひどい状態。
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引っ越してきた時に、とりあえず荷物を突っ込んだらしいけど、マジでどうしたらこんなにひどくなるのか知りたい。
私は昼ごはんを作って食べるだけだと思い、トトの新しい家を見物に来ただけだったのに、現場がこんなんで、手伝わなければならない羽目になり、適当なことを言って私も連れてきたチュースにキレたくなる。
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キレたくなったのは私だけ。みんなのんびり作業をしたりしなかったり。
クリスの子供達はトトの寝室で映画を見てて楽しそう。
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古い家を直しながら住むのはなかなか大変だ。
石造りの壁は、崩れてもおかしくない。ちょっと崩れると小さい穴からネズミが入ってくる。もちろん、湿気も。
カルチャーショックなのは、カオスが本当にカオスなこと。私の部屋は散らかっているけど、最低限の秩序はある。例えば、外履きとバナナは一緒に置いていないし、本と、釘は同じ箱には入っていない。釘は、バラバラではなくて、少なくとも袋に入れてある。
これは、チリでも感じるけど、往々にして、物のカテゴリーのコンセプトがない(または日本とは大きく違う)
そして、新しいキッチンの設置作業が終わりそうにないので、また、一階のひどい仮キッチンで夕食を作り、食べたのは2330。
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この家ももうすぐ快適になるのだろうか。
頑張れトトとユナ!