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南東欧旅行記_Day 13 ボスニア・ヘルツェゴビナのサラエボ観光

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午前

この日は午後から雷雨予報だったので、雨が降り出す前に見たいところから観光しました。
サラエボは東西に横長の街で旧市街にみどころが集まっています。歩いて行ける距離にほとんどの観光スポットがあります。

ラテン橋
オーストリア・ハンガリー帝国の皇帝・国王の継承者フランツ・フェルディナント夫妻がボスニア系セルビア人のプリンツィプに暗殺され第一次世界大戦の契機となったサラエボ事件が起きた場所です。
実際に行ってみると、写真で見るよりも小さな橋でした。

ミリャツカ川は茶色

橋の北側には Sarajevo Museum 1878 – 1918 があり、観光客向けにフェルディナント夫妻が暗殺された時に乗っていた車のレプリカが置かれています。サイドミラーに”写真を撮るならお金を入れて”と書かれた貯金箱が取り付けてありましたが、誰もお金は入れていなかったです。
プリンツィプの足形もあるのですが、こちらもオリジナルではないです。

オリジナルはボスニア紛争の際に破損したそうです

現在のラテン橋は市民の生活路となっていて、通勤通学と思われる方々がたくさん往来していました。

ラテン橋の北側から南側をみたところ

ツァレヴァ・モスク
ホテルのお部屋にいる時に何度かアザーン(イスラム教における礼拝への呼び掛け)が聞こえてきたので、おそらくこちらのモスクからだったと思います。

ヴィエチニツァ(Viječnica)
ラテン橋がかかっているミリャツカ川を東へいくとストライプがかわいい建物があります。Googleマップではサラエボ市庁舎となっているのですが、実際は図書館兼イベントホールで、市議会も開催されますし、美術展なども開催されているようです、
2014年にオリジナルの市庁舎を模して再建されているので比較的新しい建物です。
ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争に関する常設展示もあり、有料で見学することができます。バスツアーで訪れて団体で見学している人たちをみかけました。

対岸には#sarajevoサインもあって、撮影スポットになっています。

Yellow Fortress
街の東側にある展望台で、サラエボの中で一番気に入ったスポットです。前述のヴィエチニツァから住宅街を抜け、墓地の横を通り、歩いて10分で着きました。

途中にあるMevlevijska tekijaモスク
フェンスには三日月と五芒星がついていました
丘の上にあるYellow Fortress
Yellow Fortressからの眺め
茶色のミリャツカ川、カトリック教会の鐘塔、モスクのミナレット、正教会の十字架、新市街の高層ビルなどサラエボのいろいろなものが見渡せます

曇り空のどんよりした日でしたが、それでもとっても気持ちよかったので、晴れている日や夕暮れ時はもっと心地よいと思います。
朝9:30に行ったら他には観光客はいなくて、展望台にあるカフェの方がのんびり開店準備していました。
帰りは違う道を歩いて見ようと思い、Hotel Sarajの前を通ってPješački most Bentbaša橋沿いを歩きました。ミリャツカ川は小さな川ですが水量が多くて鳥もたくさんいました。

川沿いのレストラン
京都の川床を思い出しました

聖アントニウス教会
Yellow Fortressから見えた赤い教会に行ってみました。こちらはカトリック教会です。この旅行では正教会ばかり見ていたので久しぶりに椅子が並んでいるカトリックの教会を見て新鮮に感じました。

Sarajevo Brewery
1864年創業のビール会社の工場とミュージアムがありました。時間が合わず中に入っていないのですが、ボスニアを代表するプロダクトなので見たかったです。

ガジ・フスレヴ=ベグ・モスク
最初の建物は1530年に建造され以降再建が繰り返されているモスクです。ボスニア・ヘルツェゴビナで最も歴史があり、イスラム信仰の中心的存在となっています。

ウドゥ(礼拝の前に体の一部を水で洗うお清め)のための洗い場では常に誰かが身を清めていらっしゃって、一日中信者の方がいらっしゃいました。
観光客もモスクへ入場可能な時間帯の設定がありました。

Sarajevo Meeting of Cultures
Sarajevo Meeting of Culturesの西側は西欧文化のフェルハディア通りで、
東側はイスラム文化のサラツィ通りとなっています。いろんな宗教・文化が入り混じっているサラエボを象徴するスポットとなっています。
サラエボのメインストリート・歩行者天国でどの時間帯も観光客でごった返していました。

イエスの聖心大聖堂
ボスニア・ヘルツェゴビナ最大のカトリック教会の大聖堂です。
月曜日はミサと清掃のため観光客は立ち入れないので訪問する時は注意が必要です。
正面にヨハネパウロ2世の像が設置されていました。
爆撃で亡くなった方がいることを忘れないためのサラエボローズも教会前にありました。サラエボローズ(Wiki)は市内にいくつかあります。

ヨハネパウロ2世の像

ガジ・フスレヴ=ベグ ベジスタン
16世紀中ごろの建物を再建したアーケードで、ハイブランドの模倣品ショップがたくさんありました。建物は素敵なのですが、中のお店が残念です。
南側にはターキッシュデライトなどのスイーツを販売しているお店があり、北側には両替所があります。

夕方にざっと通り雨が降った時の雨宿りスポットになっていました

Lunch

Sačでほうれん草のブレクをいただきました。とっても美味しかったです。炭火で上下から加熱するためか、外はパリパリで中はしっとりしていて、これまでに食べたことがない食感でした。特に外のパリパリがいつまでもパリパリなのが不思議でした。

南東欧旅行終盤はアイランを飲みながら食事するのが通常になっていました
大きなブレクとアイランで7マルク(=550円)でした


隣のテーブルのトルコ人一家に話しかけられ「インドネシア人でしょ」と言われました。
日本から来たよと答えると、とっても喜んでいました。どこの国に行っても、日本人と言うと必ず歓迎されたり喜ばれたりしますね。

お店のランプが京都の軒行灯(のきあんどん)と似ています

午後

食後も街歩き。

Kazandiluk通り
トルココーヒーセットを店内で手作りしている様子が通りから見えます。お店の方や職人さんと目が合うと皆さんに静かに微笑んでくれて、押し売り的なことは一切ありませんでした。

セビリ
旧市街のシンボルマークとなっている水くみ場です。
蛇口からずっと水が流れていて、水遊びする子どもやお水を飲む観光客などで賑わっていました。
ブルガリアでは街中の蛇口から温泉が出ていたので、つい熱いお湯が出てくるような気がしたのですが、冷たい水です。
セビリの周辺は人馴れした鳩がたくさんいて、ちょっと怖かったです。

生神女誕生大聖堂
1868年に建造されたサラエヴォ最大のセルビア正教会の大聖堂です。
入口から覗いてみたら、内部修復工事中だったようで中は足場が組まれていました。
Googleマップの口コミによると信者以外は歓迎されないようなので、中には入りませんでした。

マルカレ市場 Markale food market
1895年に建築された屋内市場です。ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争の際に一般市民が多数犠牲になった場所で、慰霊碑もありました。
精肉店や加工肉店、乳製品店などが多く、観光客向けの市場ではなかったです。

永遠の炎
1945年4月6日にパルチザンがサラエボ市民とともにファシストからサラエボを解放したことを記念した記念碑です。

紛争時は燃料不足で火が消えたそうです

朝に訪れたヴィエチニツァが旧市街の東端で、永遠の炎が西端です。旧市街の観光スポットはほぼ見たので、新市街へ歩いて行ってみました。
他の観光客も歩いて新市街を目指して歩いていました。新市街へはまっすぐ西に進むだけなので分かりやすいです。
新市街にはショッピングモールがいくつもありました。

銀行の入口のサイン
拳銃持込禁止、喫煙禁止、写真撮影禁止、ペット禁止
ここだけではなく、ボスニアでは拳銃持込禁止サインを何度も見ました
ボスニア・ヘルツェゴビナ中央銀行
アリ・パシャ・モスク
弾痕が残っている建物
Altaショッピングモールと聖ヨセフ教会
ボスニア・ヘルツェゴヴィナ大統領評議会ビルの前にあるサラエボローズ

ボスニア・ヘルツェゴビナ国立博物館
先史時代の遺跡、図書館、動植物標本館、民族衣装や伝統家屋の展示と4つの建物を見学することができます。
この日は土曜日だったからか、観光客だけでなく子供がたくさん来ていました。
入口で入場料を支払うのですが、チケットカウンターの方がいない時は支払わずに中に入っている人もたくさんいました。係りの方が帰ってくるまでカウンターで待っていたら「律儀に待っていてくれてありがとう」と言われました。
後日分かるのですが、ボスニアはこんな感じでゆるっとしているところがあるそうです。

標本館は動物のはく製と虫の展示が怖くて見れませんでしたが、遺跡の展示棟と伝統家屋の展示棟は面白かったです。

サラエボにはボスニア・ヘルツェゴビナ紛争に関する博物館が複数あります。偏った展示内容が多いという意見や、残酷すぎるというクチコミを何度か見かけたので、紛争関連の博物館には行きませんでした。

歩き疲れたのでバスで旧市街へ戻ることにし、バス停にいた方に乗り方を教えてもらいました。
下調べの時点では運賃は運転手さんへ現金支払い、1.8マルクでお釣りはもらえないという情報でしたが、実際は1.4マルクでお釣りももらえました。

バスは番号表示がなくて、行先が文字で書いてあるだけとなっているので、観光客にとってはなかなか利用しづらいと思いました。
サラエボの旧市街はバシチャルシヤBaščaršijaということを知っていても、バス停に近づいてきたバスの表示をみて瞬時に自分が乗りたいバスなのかを判断するのは難しいです。

Baščaršijaが旧市街であることを知っていても難しいと思いました

私が乗ったバスはエアコンが効いておらず、とんでもなく暑い車内だったのですが、なんと、途中からドアを開け放って走りました。めちゃ涼しくなりましたが、スピードが出ている時は怖かったです。

2日間のサラエボ滞在で、この1回しかバスに乗りませんでした。それくらいコンパクトな街です。

Dinner

夕飯は安くて美味しくて内装がかわいいsedefというレストランに行ってみました。
建物の奥にあって席数も多いので、混んでいなくてゆっくりできました。

英語のメニューありました
Stuffed vegetables 野菜にひき肉が詰めてあります
それぞれの野菜の味がしっかりするので、味の違いを楽しめました
ピタパンも出てきました

Stuffed vegetablesをオーダーしたらすぐにテーブルに運ばれてきました。メニューは豊富なのですが、多くの方がこれを注文するんじゃないかと思います。とってもとっても美味しかったです。
咳と鼻づまりであまり元気じゃなかったのですが、美味しいご飯をいただけて元気になった気がしました。

Caffe Bar ANDAR
昼間街歩きしている時に気になっていたカフェに、食後デザートを食べにいきました。元は代々革靴を手作りしていたお店だったそうで、カフェのオブジェに靴関連のモノが使われていてユニークでした。

靴底の形をしたメニュー
このトルコティーはまた飲みたいです
香りがよくて軽い口当たりでした

いただいたトルコティーとバクラバがめちゃ美味しかったです。
バクラバは食べるたびに”頭が痛くなる甘さだ”と思っているくせに、ついつい食べてしまいます。

食後はdmで買物しました。ルーマニア、ブルガリアでもdmに立ち寄りましたがボスニアが断然お買い得価格でした。普段使っている化粧品やボスニア名産の石けんなど自分へのお土産を買えて満足でした。

ボスニア・ヘルツェゴビナで行ったところ


Tripcoin

6月10日 1マルク(BAM)=75円 約6,000円

トップ画像はYellow Fortress付近からみたミリャツカ川の景色です。

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