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大人は新年会、子どもはブラック・ジャック読書会

なんとありがたいことだと、しみじみ感謝する。
今年も家族と親族が集まることができた。

きょうだい3人とそれぞれの家族、母と伯父伯母の総勢15名。実家の茶の間に一堂が集い、男性陣は酒を酌み交わしながら、AIがどうだ自動運転がどうだ投資がどうだなどとくっちゃべる。女性たちはその話に乗っかったり、女だけの話をしたり、ひたすら食べたり思い思いに過ごした。姑だったり小姑だったりお嫁さんだったり義姉・義妹だったりするから、言動には配慮が必要だが、その淡い緊張感がむしろ心地よかったりするから不思議だ。

子ども達〜上の世代に関しては、大人に混ざって一丁前に会話に参加することもあれば、壁の花よろしくただ黙って存在しているだけのこともある。
下の世代は、通称「子ども部屋」〜もともと私の個室〜で遊ぶ。おもちゃで遊んだりベッドで跳ねたりするので、時々大人が様子を見に行っていた。
ところが。
今年はどういう風向きか、4人中3人が大人と同じ部屋で本を読む事態に。
居間の本棚に並ぶ漫画、「ブラック・ジャック」にハマったのだった。

漫画とはいえ、集中力に驚く。誰も会話を交わさずに黙々と読み続ける。ブラック・ジャックが面白いことはよく知っているが、小学生低学年をこれほど夢中にさせるとは、間黒男(ブラック・ジャックの本名)はやっぱりすごいなと感慨に耽った。

会がお開きになった後も3人は黒男を手放さない。ついに親たちからお風呂や就寝の令がくだり、漫画を本棚に戻した。

明日の朝、目覚めたらどうなっているだろう。
静かなのはいいけど、動きが止まるから悩ましい。

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