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子どもの頃の自分が、タイムマシーンで今の自分に会いに来たら

とある経営者の方が、最近ご友人にこんなことを言われたらしい。

「〇〇さ、忙しそうにしてるけど、人生サボってない?

「えー、俺めっちゃ頑張ってるよ」と答えたら「本当に?ムダなことやってない?成長すれば、人生うまくいくと思ってない?」とたたみこまれたそうだ。

一流の方のご友人は、やっぱり一流だ。

忙しいからといって、人生を頑張ってることにはならない。じゃあ、どうすれば人生を頑張ってることになるんだろう?楽しんでいればいい?
人生という作品を作るために、時間、つまり命を価値のあることに使えているのか?という深い問いだった。

この経営者さんが、ほかにも面白い質問をした。

「小さい頃の自分がタイムマシーンで会いに来たとしたら、今の自分を見て何て言うと思う?」

今の自分の人生を知って、よろこぶだろうか。がっかりするだろうか。

「世間や今の自分に、嘘をつくことはできるよね。本当は欲しいものがあるのに、欲しくないってことにしてる人は、けっこう多いから。でも小さな自分は、だませないんだよ。あまりにも申し訳なくて。会社を作ったとか本を書いたとか、その子は全然興味ないかもしれないかもしれないよね」という言葉に、ハッとした。

小さな自分が「こんな人生になるの、イヤだ!」と言って大泣きで走り去ろうとしたら。何を言えば引き止められるのだろう(笑)

ちなみに小さい頃の私が今の私に会いにきたら、間違いなくガッカリする。バレリーナになりたいと本気で思っていたから、叶ってないと知ったら悲しむだろうな。

私は長女で親の期待が大きかったせいか、いろいろ習い事をさせられた。そのなかで唯一、私が自分から「やりたい」と言って習わせてもらったのがバレエだった。

きっかけは小学3年生の頃に読んだ母のマンガだ。ニューヨーク・シティ・バレエ団の新人バレリーナである主人公が、ロシア人ダンサーのパートナーと大きな舞台に立ち、成長していく物語だ。

ニューヨークという舞台に子どもながらにドキドキしたし、感情をこめて踊るバレエの美しさに魅了された。I Love Youだけはロシア語で言うシーンを覚えてる。

私は夢中でバレエ教室に通った。「あきちゃんの踊りは自由で感受性豊かで、バレエを愛してるっていうのが伝わる」と先生にも可愛がってもらっていた。

でも成長するにつれて自分の股関節の可動域がせまいことに気づき、プロには向いていないと自分で勝手に決め、中学3年でバレエを辞めた。
今考えると改善する方法はあった気がするのに、誰にも相談しなかったのはバカだ。そもそもプロにならなくても、好きなら続ければよかったのに。

あまり後悔しない性格だけど、バレエを辞めたことだけは後悔してる。

そんなわけで、小さい頃の私はバレリーナになれなかったことを知ったら、がっかりするでしょう。「でも、泣くほど悪い人生ではないよ」とは言ってあげたい。

バレエの何に惹かれていたのか考えると、私はたぶんあの頃から西洋の文化に憧れていた。価値観も、美的感覚も。あとは感性をつかって「表現」することが好きだった。高校に入ってから、全国大会で賞をとるようなスパルタ合唱部に入ったのも、同じ理由だろう。

そう考えるとやっぱり小さい頃の私も今の私と同じく、「海外」で「クリエイティブ」な生き方をしていないと納得しなさそうだ。それが私の人生を頑張る方向ってことになる。

みんながどんな子どもだったのか聞いてみたい。何が好きで、どんな夢があった?

何か選択に迷ったら、「小さい私はよろこびそうかな?」という基準で選んでみるといいかもしれない。




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