クラスの雰囲気

クラスの雰囲気は、担任によると感じざるを得ません。

私が現在担当している子が所属しているクラスは、担任の先生が本当によく子どもたちのことを観察し、考えています。子どもたち一人一人を伸ばす声かけをし、昨年度まで問題児と言われてた子やイジメ不登校を経験した子も含め、のびのびとしたクラスになっています。その上で、どう振る舞えばいいか、自分で考えることができる子どもたちに育てていくという確固たる方針があります。4月、新しい学年が始まる日、クラス発表・担任発表があったその日に先生が子どもたちに伝えたこと。それは、「学校に来るのが楽しい。みんながそう思えるクラスにしたいと思っています」という言葉でした。その日以来、日々、先生の言動、子どもたちとの接し方、全体の導き方、子ども同士のトラブルの対処法などすべてが、私の学びになっています。子どもたち自身の声を聞いても、細かないざこざなどはあるにせよ、「今年は学校が楽しい」と言います。ただ、残念なことに、私が住んでいる地域では、このような先生は珍しいようです。子どもたちも「今までの先生と全然違う」と言うし、先生ご本人も「自分は異端児。なかなか理解されにくい」とおっしゃっています。

一般的なクラスでは、やはり「きちんとすること」が一番に求められているように感じます。授業の始まりはきちんとした姿勢で挨拶をする、授業中に余計なおしゃべりをしない、決められたことをする、列はきれいに並ぶ、廊下は静かに歩く、掃除はみんなで協力して行うetc…。これらは、日本の学校生活において、大切なことだとは思います。先に挙げた私が今所属しているクラスでも、もちろんそれら学校のルールを守るよう、伝えています。問題は、先生からの子どもたちへのメッセージの内容と、伝える順番です。多くのクラスで、集中力が低い特定のお子さんが、いつも注意されることになります。一人の子がいつも先生から注意を受けるから、他の子もそれを真似します。「先生、○○くんがうるさいです!」「○○くんのせいで、集中できません!」「静かにして!」子どもたちも、ぴりぴりしてくるのです。その矛先は、一人だけではありません。集会で体育館へ移動したあとの振り返りで、「○年生とは思えない態度で、先生はがっかりしました」。このような、ネガティブな注意が日常になっているクラスでは、子どもたちは、緊張で学校の時間を過ごすことになります。

子どもたちは順応性があります。先生も、いつも鬼なわけではありません。子どもが好きで先生になった方たちです。度が過ぎなければ、子どもたちは多少の違和感を抱えながらも、生き抜いていけます。生きる術を身につけていきます。なので、過度に心配する必要はありません。が、私の住む地域の先生すべてが、私のクラスの担任の先生から学んでほしい、と本気で思っています。

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