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純日本人が「英語ができる人」になるまでにやったこと。お金をかけず、日本にいながら、楽しく英語を身につける究極の外国語学習法 ~いくら勉強しても英語ができるようにならないワケ〜



【前書き】

日本人が日本にいながらにして英語力を上げる最も良い方法について、書いてみることにします。
ここでは英語を身につけるという趣旨で書いていますが、方法自体はどの言語にでも応用できるやり方なので、英語以外の言語を身につけたい方にも使っていただけます。その場合は「英語」と書いているところを○○語と置き換えて読んで下さい。
約3万文字のボリュームで外国語を身につける時の方法、コツを余すところなく書きました。前半3分の1(約1万文字)は無料で読めて、そこだけでも役に立つのでぜひ読んでみてください。

以下のような方にオススメです。
・ずっと英語の勉強を続けているが、英語ができるようにならない
・英語ができるようになりたいと思いながら、学習が続かず挫折してしまう
・試験ではそこそこ良い点が取れるのに、外国人とは全く喋れない
・外国人とのコミュニケーションや英語を使うことにコンプレックスがある
・留学やワーキングホリデーに行くので、現地で楽しく過ごしたい
・就職や転職でTOEICの得点を上げる必要があるが、つまらない勉強をしたくない
・海外赴任などで海外に行かなければならないが、現地でのやり取りが不安
・洋画や洋楽など海外のコンテンツをオリジナル言語で楽しめるようになりたい
・外国人と英語で自由に会話ができるようになりたい
などなど。

【私の生い立ちと現在の英語のレベル】

具体的な方法論に入る前に、これを書いている私自身が何者で、これまでどんな英語学習法で失敗し、試行錯誤の末に英語力を上げ、どのくらい英語ができるようになったのかについて説明したいと思います。でないと説得力がないと思うので。

まず、私は日本人の両親から生まれ、成人するまでずっと日本で過ごしていた、いわゆる純日本人です。インターに通っていたわけでも、長期留学していたわけでもありません。日本人としてごく普通の言語環境で過ごしてきた、純ジャパです。
当然、喋れる言語は日本語のみでした。
英語の勉強は、一般的な日本人と同じく、中学と高校で授業を受けていたくらい。大学に入ってからも英語のクラスはあるにはありましたが、医療系だったので専門的な英語をちょこちょこ習うくらいで、時間数もそんなになかったので、英語力への影響は特にありませんでした。
外国人と接した経験も全然なく、高校にいた英語担当の外国人講師くらいしか知らないまま成人しました。
そんな感じだったので、英語は全く話せませんでした。外国人耐性もないし、英語が全く出てこず、海外渡航の際に空港のパスポートチェックで何も喋れず、突き返され通してもらえなかったこともあるくらいでした。
1ヶ月だけ短期留学でマレーシアに行ったことがあったのですが、行ったら喋れるようになるのかと思ったら全くそんなことはなく、全然英語ができなくて嫌になり、授業もサボって部屋で昼寝をして過ごす始末。

そんな私でしたが、紆余曲折を経て現在、堂々と「英語ができる」と公言できるくらいにはなりました。
具体的には、今の私の英語のレベルは以下のような状態です。
・1、TOEIC L&Rでスコア800以上
・2、翻訳者として採用され得るくらいの英語力
・3、職場で「英語ができる人」として認知されている
・4、外国人と普通に会話ができる
・5、言葉の不安なく海外一人旅に行ける
・6、洋楽や海外ドラマ、英語のアニメや漫画を英語のままで楽しく鑑賞できる
それぞれ詳しく説明します。

1、TOEIC L&Rでスコア800以上
最後にTOEICを受けたのが2年前なので現在ではないのですが、2年前でスコア815でした。

ちなみにTOEIC L&Rのスコア別のレベルについては、神田外語学院の以下の画像を参照してください。

このレベル表によれば、800点台の人は上から2番目、英検準1級程度とされています。
私は別に自分のことを「英語がペラッペラだ!ネイティブ並みだ!」とは思っていませんし、実際違うのですが、日本人で英語力を上げたいと思っている人って、そもそもそこまでのレベルは求めていないのではないでしょうか。
そういう人からすれば、準1級程度は充分なレベルだと見なされるはずです。

今のスコアを知りたい気持ちもあるのですが、TOEICのテストってなかなかタルいんですよね・・・しかも、少し前に値上がりして、今は受験料が7000円以上するので余計足が遠のく・・・。多分2年前よりはさらに上がっていると思うのですが。

ちなみに私はTOEICを受けるにあたり、TOEICのための勉強や準備は一切しませんでした。面倒だったからです。
私が英語をやっていたのは純粋に英語ができるようになりたかったからだし、TOEICを受けたのも、今の自分のレベルを数字で知りたかったからなので、試験勉強のようなことをして点数を上げても意味がないと考えていました。
なんの準備も調査もしないで行ったので、時間がかなりカツカツということも知らず、readingの方では最後時間切れで解けない問題が結構出てしまったくらいでした。
つまり、全く試験対策をしないで800超えです。
これは後ほどまた詳しく書きますが、私はザ・勉強みたいなことはせずにここまで英語を伸ばしてきました。お勉強が苦手な人でも、学校の英語の授業やテストが苦手だった人でも、私の紹介する方法なら英語ができるようになります。

2、翻訳者として採用され得るくらいの英語力

私は以前、翻訳者になろうとしていた時期がありました。映像翻訳という、海外ドラマや映画の日本語字幕を作ったりする仕事です。
翻訳者というと、一般的なイメージとしては英語がめっちゃできる人と思われるかもしれませんが、翻訳自体は別にペラペラでなくても出来ます(通訳はもっと上級者じゃないと厳しいと思う)。わからない単語があれば辞書をいくらでも引けますし。
自分の得意を活かした仕事がしたい、フリーランスの仕事がしたいという気持ちがあって、翻訳者を目指しました。
翻訳会社のトライアル(採用試験のようなもの)を受けたりして、採用される寸前まではいきました。ただ、実際に吹き替え台本を作る作業などをしてみて、英語力とは別のところで、自分には向いていないとわかったので、結局辞退して翻訳者の道には進まなかったのですが。
何が言いたいかと言えば、プロの翻訳者になれるくらいの英語力を、苦しまずに、日本にいながら習得可能だということです。

3、職場で「英語ができる人」として認知されている
今の職場に入る時、履歴書にTOEICのスコアを書いて出しました。面接の時にも翻訳者を目指していたことなども話していました。
そのせいか、職場では「英語ができる人」と思われていて、英語が必要な案件の時に仕事を振られるような感じになっています。
日本人は英語や外国人に苦手意識を持っている人が多いというか、それがスタンダードになってしまっているので、別にネイティブ並みにペラペーラでなくてもある程度できたら「英語ができる人」認定になったりします。

4、外国人と普通に会話ができる
外国人にビビってしまう日本人は結構いると思いますが、英語に苦手意識があることが原因になっている場合は多いと思います。
私は雑談程度、いわゆる日常会話ならできるので、その辺にいる外国人とも話そうと思えば話せます。
シェアハウスに住んでいた時、外国人の入居者も結構いました。ある時、とある外国人入居者が深夜に騒いでいてうるさかったため、「何時だと思ってんだこの野郎、寝れねえだろ」的なクレームを英語で直接言いに行ったこともありました。
またある時には外国人たち数人と一緒にクラブに遊びに行ったりもしました。
英語や外国人に慣れると、外国人を「外国人」というより、一人の人として見たり付き合えるようになると思います。

5、言葉の不安なく海外一人旅に行ける
少し前にずっと憧れていたヨーロッパ一人旅を敢行しました。
約2ヶ月間行ってきたのですが、お店や宿の人とのやりとりなどもあまり困った覚えがありません。
外国人はそもそも第二言語として英語を使用している人が多く、とりあえず英語ができれば大体の地域の旅行は問題ないと思います。ヨーロッパに行った際はフライトと最初の宿だけ予約して、あとはフリーの旅でした。
私はパッケージツアーの旅行がとても苦手なのです。あの、他人に決められたスケジュールをこなす感じが嫌で・・・。修学旅行ならわかるけど、大人なのだから、どこに行って何をするかは自分で決めたいじゃないですか。
一人旅なので基本一人なのですが、時々ヨーロッパ人と交流したりもしました。もちろん英語で。デートに行ったりもしました。
英語ができると海外旅行の幅も広がると思います。

6、洋楽や海外ドラマ、英語のアニメや漫画を英語のままで楽しく鑑賞できる
私はもともと音楽がきっかけで英語に興味を持ったので、「洋楽を聴いただけで歌詞の意味がわかるようになる」というのは一つの目標でした。
今、「英語ができる」ようになっても、この目標に関しては正直、五分五分です。というのも、音楽はそもそも会話と違って言葉がかなり聞き取りにくくなっているからです。
邦楽のことを考えてみるとわかりやすいですが、日本人でも、日本語の歌で何を言ってるのかわからないことや歌詞を聞き間違えることってありますよね。それに歌い手によっては訛っていたりして超絶聞き取りづらいこともあります。
でも、今の私は確かに洋楽を聴いて、英語のまま楽しめています。まあ英語の意味がわからなくても洋楽は楽しめますが、わかったほうがもっと面白いです。
それから映像作品もそう。以前は海外ドラマや映画を字幕なしでたくさん観て楽しんでいたし、最近はアニメを英語音声(字幕なし)で観るのにハマっています。
英語ができると確かに学業や仕事で役に立ちますが、個人的にはこういう、文化的な豊かさや楽しさを味わってほしいなと思います。

ここまで、私がごく普通の日本人としての環境下で育ち、よくいる、英語ができない日本人だったところから、「英語ができる」「英語が得意」と言えるところまで成長したことを説明してきました。
音楽がきっかけで英語に興味を持ち、英語ができるようになりたい!英語を話せるようになりたい!と思うようになった私は、これまで色々な英語学習法に手を出してきました。そしてそれらは思うような効果は全く出ませんでした。

【「英語学習」はなぜ効果が出ないのか】

では次に、巷にある英語学習法はなぜ効果が出ないのか?について説明します。

理由その1。言語はそもそもお勉強で身につけるようなものではないから。
そもそも私たち日本人はほとんどが、中高で6年間も英語を習っています。6年って結構長いです。でも、現状として、日本人のほとんどは英語に苦手意識を持っています。
英語を使いこなせている日本人は少数派であり、そういった人は帰国子女だとか、長期留学経験があるとか、何か特殊なバックグラウンドを持つ人が多い。
6年間も学んでいたのに英語ができない。これが日本の、日本人の現実です。この事実に、大体の英語学習法がうまくいかないのと同じカラクリが潜んでいます。
なぜ、6年間も学校で英語を勉強したのに、英語ができるようにならないのか?
それはズバリ、英語を「勉強」するからです。
私たち日本人はみんな当たり前に日本語ができますが、それは日本語を「勉強」したからではありません。
確かに小学校で国語の授業はありますが、学校に行っていない人でも日本語は話せます。そもそも今のような学校という制度が日本にできたのは明治時代ですが、明治以前だって人々は日本語を使いこなしていました。
漢字や読み書きは学校などである程度訓練しないと厳しいでしょうが、少なくとも、「日本語を習ってないから日本語が使えない」とはなりません。読み書きは訓練が要りますが、聞いて話すだけなら学校での教育がなくても出来ます。
私たちが日本語を身につけるのは、家族が話すのを聞いたり、テレビや漫画や本を見たり、友達と話したりしながら自然に習得します。
「日本語というのは主語を省略してもよく、述語は最後で・・・」などとやらなくたって、子供は当たり前に日本語を使うようになります。
言語というのは本来、そんなものです。習って身につける類のものではないのです。
成人が外国語を習得する上で最初に最低限やった方がいい勉強はあるにはありますが、6年間も学校で曲がりなりにも英語を勉強してきた私たちは、英語をできるようになるにあたり、これ以上の「勉強」は必要ありません。
勉強をしても、英語という教科のペーパーテストに強くなるのが関の山で、「英語ができる」ようにはなりません。
それは、6年間勉強しても英語ができない大量の日本人の存在が証明しています。
社会人向けの英語学習法や英語上達のためのサービスはいろいろとありますが、成果が上がらないそれらの多くは、ひたすら科目学習をしていた中高の英語学習の延長のようになってしまっているのです。

巷にある英語学習法で英語ができるようにならない理由その2。
つまらないからです。
これはかなり決定的です。私がおすすめする英語上達法は、お金もほとんどかからないし、楽しい方法なのですが、時間はある程度かかります。
これはもう、言語を習得する以上は仕方ないと思います。逆に1ヶ月とかで身につくなどと謳っていたらそれこそ詐欺だと思います。
だいたいの物事は、ちゃんとレベルを上げるためには積み重ねが大事であり、時間がかかります。
つまり「続けられるかどうか」が大事であり、続けることがそもそもの前提になります。続けることができれば、やり方をよほどミスっていない限りは、成果はついてきます。
だから、問題は「続けられるかどうか」、なのですが。
学生、あるいは社会人になって英語に取り組む人で挫折した経験のある人には、おそらく、
何かテキストを使って勉強し始めたけど、途中でやめてしまった・・・
毎日1時間やろうと思っていたけど、結局やらなくなってしまった・・・
という人が結構いると思います。私もかつてそうでした。
「英語がみるみる上達する!」などと銘打たれた本を購入して、作者が指示する通りのやり方で取り組み始めるのですが、1週間続けばいい方で、結局途中で放棄。
それをテキストを変えながら何回かやってましたが、そんなことをしても英語力にはなんの変化もなかったです。
英語を、というか外国語を上達させるにあたり、継続は全てのベースになりますが、人はつまらないことを継続できません。そして学校の英語の授業にも言えることですが、「勉強」や「学習」と銘打たれているものは大体つまらないです。
中高のころ、学校の授業や勉強が楽しくて仕方なかった人はどれくらいいるでしょうか?
英語学習用教材に書かれている文章というのは大体が次のような感じです。
「鈴木さんは昨日、あそこに行きましたか?」
「彼の友人のボブはイギリス出身です。」
みたいな。
確かに文法を学ぶにはちょうどいい例文なのかもしれません、がしかし、致命的につまらないのです。
生きた英語になってないんですね。
だって、あそこってどこやねん!?とか、誰やねんボブて、なんで敬語?誰に向かってどういうシチュエーションでこれ言ってんの?っていう。
死んだ英語をどれだけ繰り返し根気強く学んでも、そこには自分の感情や体感が何も伴っていないので、リアルな言語として身につかないんです。
つまらないのは何よりも、英語がただの勉強の対象になってしまっていて、自分自身とは関係のないものに成り下がってしまっているからです。他人事なんですね。
私たちがみんな日本語を身につけられたのは、日本語に接するときにちゃんと心が動いているからです。ちゃんと心の動くような、リアルな自分と関係のある形で英語の経験を積まないと、英語を本当にできるようにはなりません。

巷にある英語学習法で英語ができるようにならない理由その3。
バリエーションの少なさです。
これは理由その2とも繋がってくるのですが、どんなに素晴らしい教材でも、一つのテキストや素材に含まれるセンテンスの量、単語の量などは限られています。
復習が大事とそれを繰り返していくと当然ながら飽きます。
何度も繰り返しやってくださいと使用方法に書いてあっても、あまりにもつまらなくて苦痛で、途中で投げ出す人は多いと思います。私もそうでした。
それに比べて自然に母国語を覚える時というのは、私たちは一回限りの素材に大量に触れているはずです。例えばテレビやニュース、本、映画や、友人との会話などですね。
そしてそれはあくまで当たり前の行為であり、「日本語の向上のために・・・」という意識はないですよね。
英語を習得する時にも、母国語と同じように、ほぼ無限のバリエーションの素材が必要です。

よくある英語学習法、英語教材でうまくいかない理由を説明しました。

稀に、よくある英語学習法を使っていても英語ができるになっている人もいます。
そういう場合は、その人にとってはその勉強法でも別につまらなくなくて、お勉強モードにもさほど入っていなかったから出来るようになった、というケースだと思われます。
つまりその人にとって「お勉強モードに入らず」「面白くて続けられる」ものであればOKなのです。

【本当に効果のある英語学習法】

ではここからは、どうやれば本当に英語が身につくのか?を説明していきたいと思います。

まず、当たり前ですが、人それぞれ現在のレベルとゴールが違います。これをちゃんと整理しておくことは大事です。
中高ではまともに勉強していなくて基本構文すら読めないというレベルの人もいれば、TOEICで600点くらいは取れるのだけど外国人とは全く会話ができないという人もいます。
私は今回の記事で、お金をかけず、楽しみながら、留学もせずに実際に英語を日常で使えるようになる、英語に対する苦手意識を払拭する方法を説明するので、その両方の人に使ってもらえる方法だと思います。
逆に言えばすでに英語中級~上級レベルにいる人にはさほど参考にならないかもしれないので、そこは注意してください。

・中高でちゃんと英語をやっていたと言えない人、英語の成績がかなり悪かった人、TOEIC L&Rで200~300以下の人
→まずは中学英語の復習をしてください。本当に簡単で薄めの、中学レベルのテキストでいいので、それを1冊、ちゃんとやりましょう。
この段階だとまだ「お勉強」なのでつまらないですが、この超初期段階ではもう仕方ないです。中学レベルの基礎単語は超頻出するので重要です。
時間はそんなにかけなくて大丈夫なので、1~2週間以内でサッと済ませるといいでしょう。

・中高でちゃんと英語の授業を受けていた人、英語の試験でそこそこ点数が取れていた人、TOEIC L&Rで400以上取れている人
→中学レベルの英語、基礎はクリアできているので、次に進みます。

これで「とりあえず中学レベルはクリアしている」「けど英語が身についている感じはしない」というラインにある程度揃ったかと思います。
では肝心の学習に入っていきましょう。英語を身につけるときに最初、最も大事なのはここです。

方法としては、とにかく長時間海外ドラマを観まくります。
これがものすごく効くのですが、注意点がいくつかあります。以下のやり方を守らないとせっかく観ても効果が出づらいので、特に学習初期はちゃんと守りましょう。
・ルール1、英語が国語の国(できればアメリカ)原産の作品であること
・ルール2、連続ドラマであること
・ルール3、エピソードやシーズンが多く出ているもの、それなりに長い作品を選ぶこと
・ルール4、現代の現実が舞台になっている作品を選ぶこと

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