頼る人と頼られる人の事前のすり合わせを疎かにしてはいけないなあ
最近「ラジオ」を聴くのにハマっている。
YouTubeも観るのだけど、「映像」としての情報が必要なものはYouTubeが便利だけど、「ただその人の声が好きだから聴きたい」とか「その人たちの会話が面白いから聴きたい」というだけなら「音声」だけの方が余計な情報が入ってこなくて集中できたり、ながら聴き(仕事しながら、家事しながら、編み物しながら)出来たりするので良いなあと「音声コンテンツ」としてのラジオの価値を実感している。
さて、少し前から「北欧、暮らしの道具店」の店長・佐藤さんがナビゲーターをやっていらっしゃる「日曜ラジオ チャポンと行こう!」をよく試聴している。
お店の宣伝とか商品の説明じゃなくて、リスナーからの質問に答える形で悩みながら人生観や生活におけるライフハックなどを話してくれるのがすごく良い。
仕事の悩み。子育てのこと。家事のこと。ライフスタイルのこと。人間関係について。
多分みんな自分も抱えている悩みだからこそ共感を生みファンがついているのだろうなあ、と思う。
私は人の人生観や大事にしている価値観や仕事に関する矜恃みたいな話を聴くのが大好きなので、大好物のテーマが多い。
その中でも
第38夜:上司もつらいよ。後輩に頼ったり、甘えたりすることが苦手です
はとても興味深い内容で、私自身も人に頼ることがすごく苦手で、一つの解をもらった気がしたのでご紹介したい。
店長・佐藤さんがリーダーや経営者がよりよりチームを作るためのワークショップに参加された際のお話。
人に任せる、とか、委ねる時のやり方を体を使って学ぶというアクティビティから得た気づきが大きかったと。
二人一組になって直立で立つ。
前に立っている人が後ろの人を信じて体を後ろに倒して背中を支えてもらう。
やってみると倒れる方も支える方も、めちゃくちゃ怖い。お互い身体に力が入る。
それをどうやって気持ちよく倒れる&支えることが出来るか。二人で話し合いながら調整していく。
思い切り倒れたい人もいるし、そろそろっと倒れたい人もいる。それぞれに好みがある。
自分にとっての心地良い塩梅を相手に伝えないといけない。でも相手の腕力によっては「それは無理です」と相手に伝えなくてはいけない。
話し合いの末に絶妙な塩梅で倒れる&支えるが成し遂げられる瞬間が訪れる。
大抵の「甘える」とか「任せる」がうまくいかないケースって、このコミュニケーションが双方の間でなされていないことに起因すると佐藤店長は気づく。
「任せるね」と言って上司がバーンと倒れる。
部下は自分の腕力が育っていないのに責任感だけで腕をプルプルさせながら必死で支える。もしくは、うまく支えられなくて自信をなくしてしまったり。
これは両者によって本当によくない状況。
任せる側と支える側で、どの程度を望んでいて、どの程度できそうか、調整のためのコミュニケーションが無茶苦茶大事。
こういうコミュニケーションができるようになると信頼関係が生まれる。
今までそういうことを聞いてはいけないと思っていた。
相手を信頼していない、馬鹿にしていると取られてしまうのではないかと思っていた。「どれくらいできる?」の確認は、相手に対するリスペクトに欠けた言葉なのではないか、と。
任せるなら全てを任せないといけないと思い込みすぎていたかもしれない、と。
これ凄くないですか?
凄くシンプルなアクティビティなのに、フィジカルだから憶える恐怖や不安をメンタルの面に置き換える手法、説得力がありすぎる。
私自身、人に頼るのが苦手だ。
夫にも頼れない部分があり、自分でやってしまう。
仕事でも相手を頼れないから自分でやってしまう。
その方が早いし安心だし。
つまり私は人をあまり信じていない。自分のことしか信じていない。
それもこれも、過去に「頼る」と「頼られる」の関係の中で、お互いの期待値や熱量やスキルに差異があって思った通りの結果が得られなかったこと、違和感や不信感を抱きながら仕事をせざるを得なかったことが何度もあって、人を信じるということが億劫になってしまったせいもある。
でもこのラジオを聴いて、「あ、お互いの期待値やスキルや、出来ること出来ないこと、やりたいことやりたくないこと、色々なことをとことん話し合うという事前のすり合わせをすっ飛ばして頼ったり甘えたり頼られたりしていたんだな、私は」と腹落ちした。
なんとなく出来るだろう…とか、これくらいはやってくれるだろう…とか、これくらいやれば良いだろう…とか、勝手な期待や憶測や想像でお互いの信頼を損ねていたんだな。
次はうまく出来そうな気がする!
とても大きくて有意義な気づきを得ることができる回だったな。
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