⑤ 大学病院で研修生にならない?
私の受けたい治療⑤ 大学病院で研修生にならない?
免許を取ってすぐ、すご腕先生が3人もいる鍼灸院でアシスタントをし、
その後、鍼灸専業の治療院に弟子入りして、半年もしたころ。
卒業した鍼灸学校から連絡がありました。
『東海大学大磯病院の東洋医学科で研修生を募集しているからいってみない?』と。
2024年現在、東海大学大磯病院はなくなっちゃいましたねえ。
懐かしい思いがします。
この話は、当時弟子入りしていた治療院の諸先輩方にも経験者が多く、大学病院での研修に対する前向きなお話をよく伺っていました。
大学病院では、実際に自分の患者さんをもって鍼灸ができるから、やりがいがあるよと。
☆大学病院で研修生になるということ。
この大学病院東洋医学科は、かなりまえからありました。
また当時は、日産玉川病院の東洋医学科も有名でよく話しに聞いていました。
しかしながら、私が卒業した年は、ちょうど東洋医学科の指導医の先生がかわった年で、募集がなかったようです。
そして、翌年から研修生の受け入れを再開し、
鍼灸学校時代にわりと成績がよかったという理由で(^^ゞ、
私にお誘いがありました。
弟子入りは、あくまでも、アシスタント。お灸はしますが、針を自分自身がすることはありません。つまり自分自身の責任で患者さんを診ると言うことがないわけです。
それが、大学病院ならば、実際の患者さんを受け持つことが出来るとのことでした。
私は、『実際にやってみないと何もはじまらない』と思い、大学病院入りを決意しました。
☆弟子入り三年しないと認めない
治療院の先生に、『大学病院での研修生になりたいです』というお話をしました。
すると、『3年間弟子入りしないと大学病院行きは認めない』とのお話。
うーーん、と迷いました。
それまでの方々は、学生時代から弟子入りしたりしており、大学病院と弟子入りが同時進行の方がおおくいらっしゃりました。私は卒業年次に大学病院の都合で研修生を募集していなかったので、すでに弟子入りしている状態での大学病院入りとなりました。
日程的には、調整すれば両立はできたと思います。
しかしながら、弟子入り先の先生は、それ以前の諸先輩方がどうであれ、私には
『3年の弟子入りが先だ、研修はそのあと』とのお返事。
うーんと考え込んでしまいました。
☆☆迷いながらも、大学病院研修生を選択
大学病院の研修と、弟子入りが両立しないことは、則ちどちらかを選べということです。
私は、実際に患者さんを治療したいという思いが強く、大学病院入りを決意しました。
鍼灸学校での3年と、治療院での弟子入りと、すご腕先生とのアシスタントで過ごした1年。東洋医学の界隈でのスタートからの4年です。
大きな学びがありました。
これは本当に大きな学びでした。
3年間の学校は、西洋医学的な身体の理解や、東洋医学の基礎理論を学びました。
1年にわたる、鍼灸の弟子期間では、
鍼灸のノウハウを学んだというよりも、
患者さんは、身体の治療やメンテナンスをしたいというニーズがあり、
そのニーズに鍼灸というものにニーズがあり、私が学ぼうとしている鍼灸はその大きな可能性を秘めているということへの気づきとなりました。
この気づきは、私を大きな一歩を踏み出す勇気を与えてくれました。
大学病院での研修は1年。結局は3年となりましたが、このときは1年というお話でした。
がんばろーっと思い応募し、白衣をきて鍼灸をする日々となりました。